虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

アイアムレジェンド

2008-01-17 | 日記
「アイアムレジェンド」という映画が公開されている。レンタル屋さんに出たら借りようと思っている。

原作は、リチャード・マチスンの「吸血鬼」。あとから、「地球最後の男」に変えられたそうだけど。

大昔、中学生くらいだったか、早川SFシリーズでこれを読んでから、SFに興味を持った。SFの初心者向き作品だ。
だいたい、SFみたいな世界に興味を持ったのは、その昔、テレビでやっていた「ミステリーゾーン」だったかもしれない。リチャード・マチスンはこの「ミステリーゾーン」の番組の脚本も多く手がけているそうだ。特に、よく覚えているのは、こんな話。

手術室に、顔中、包帯を巻かれた女性がいる。病気かなんかで、世界にも珍しいほどのひどい顔をしているそうだ。何度目かの手術。今度は成功しただろうか。包帯をほどいていく。包帯の下から現れた顔は美女の顔。しかし、医師たちはこういう。「また、失敗だ」
それまで、医師たちや看護婦さんたちの顔は画面に出していなかった。患者の女性は医師たちを見てびっくりして病室を飛び出す。医師たちこそ、猿のような醜い顔をしていた。女性が病院の廊下を走るとき、テレビで大統領かだれかが演説している。その顔もひどい顔。回りの人々はみんなひどい顔(人間ではない)。まあ、豚の世界に人間が入れば、豚の住人にとって、人間の顔は手術が必要なほど醜いのだろう。

このお話、きっとリチャード・マチスンの脚本だと思う。まわりがすべて吸血鬼になり、自分ひとりだけが正常な人間になった男は、まわりから、おまえこそ、吸血鬼だということになるという「吸血鬼」とよく似ている。

息子は、映画を見てきたようで、話を聞くと、今度の映画は原作とはちょっと違う
ようだ。なにせ大昔に読んだ小説なので、こちらの記憶もあやしい。

あと、SFに興味を持ち出したのは、「ボーイズライフ」という中学生向きの雑誌。知る人は知っているだろう。小学生までは、「少年」とか「少年画報」など月間漫画雑誌があったが、中学生になったころ、「ボーイズライフ」が発売された。これは、読み物中心(白土三平などのマンガも少しはあったが)で、主に、冒険やSF,世界のミステリー(不思議世界)の記事が満載だった。しかし、1年くらいたつと、この雑誌もいつのまにか、表紙に水着写真がのったりするようになり、われらの少年雑誌ではなくなり、3,4年で廃刊になってしまったと思う。

思えば、大昔は少年のための雑誌つくりに情熱を燃やした編集者たちがいたんだなあ。