らんかみち

童話から老話まで

地デジ説明会は大荒れでした

2010年02月12日 | 暮らしの落とし穴
 総務省から「テレビについて大切なお知らせです」と案内をいただいたので説明会に行きました。15分ほどのビデオを観た後で質疑応答となったんですが、お爺ちゃんお婆ちゃんは怒っているじゃありませんか。
 
「地デジに切り替えたらNHKの映りがが悪くなった」
「難視聴どころか全く映らなくなる地域があるが、ケーブル契約をすべきか」
「今は8局が映っているが、地デジに切り替えても同じだけ観られるか」
 などなど、既に実験した結果が非常に悪いという訴えが聞かれたけど、総務省の答えが分かりにくい。
 
「NHKが映りにくい方には個別で相談させていただきます」
「全く映らない場合は戸別訪問で調査させていただきますが、ケーブルテレビについては民間のことですので何とも申し上げられません」
 全く映らなくなる地域が実際にあるようで前途多難の予感がしますが、最後の質問に対する答えには驚きました。
 
「8局映っているということは、県外の放送を観ておられるということですね。愛媛県の方々は愛媛県向けの放送だけを観て下さい。県外の放送を観ることは許されておりません」
 聞いたことはあるんですが、いや驚きました。民法の放送利権、つまりスポンサーの絡んだ収益についての放送局側の思惑があって、岡山県のCMが愛媛に流れたら具合が悪い、というような意味だったと思います。
 
 しかし実質的には岡山の放送は愛媛でも観られるようですし、広島の放送も観ることができると聞いたこともあります。そりゃそうでしょう、隣の隣の島の人は広島へ仕事に行って広島向いて生活してるんです。愛媛の放送を観てもうれしくありません。
 それが地上デジタル放送になると、ピシッと線引きされることになるそうです。広島のだれが愛媛向いて生活し、愛媛のだれが広島向いて生活しているかなんてお構いなしって訳でしょうか。
 
 で結局お爺ちゃんの知りたかった「今より放送が減って4局しか観られなくなるのか」という問いには「NHKについては責任を持ちますが、民放のことは民放にたずねてみて下さい」としか答えてくれませんでした。
 また「B-CASカードが無いとテレビが映りません」とのことですが、あのカードって何なんでしょうか。パチンコは知らないけどCRカードってのが問題になったこともあったし、テレカやハイカみたいに偽造が問題になったこともありましたよね。
 
 結局「B-カス・カード」などと揶揄されたあげく見直しが決定したらしいですが、新政権はこのあたりのこともつまびらかにしてほしいです。にしても今日の説明会でだれが納得できたでしょう。「よけい不安になったがぁ!」と、お爺ちゃんたちもぼくも感じました。
 地デジが景気対策の一つならそう言ってくれて文句はありませんが、なんだか官僚の天下り先が増えるみたいな噂を聞いたらすっきりしませんね。最後のアナログ放送を見届けたら脱地デジの人が増えるかもしれません。2011年7月24日をもってテレビ存亡の危機が始まらねば良いのですが。