らんかみち

童話から老話まで

朝青龍さんの今後に期待してます

2010年02月08日 | エンタメ
 本屋さんで立ち読みをしていたと思いねえ。するってぇと、母親らしき婦人と小学3、4年生くらいの男の子がやって来なさる。
「あ、この人や、自分でやめた人」
 雑誌を指さして母親らしきご婦人に言いました。
「ほぅ、どうして自分からやめたの」
 ご婦人も分かっているだろうに、すっとぼけて聞きました。
「んーとね、反則とかしたりぃ、怪我しましたって嘘ついてサッカーやったりしたの」
「ふーん、それだけ?」
「んーとね、友だちを殴ったりね、麻薬をやったりしたからやめさせられそうになったの」
 おいおい、朝青龍は麻薬はやってないだろう。
「あらそう、それでこの人は何をする人なの」
「んーとね、プロレスみたいなことする人」
 男の子の口からは終ぞ相撲という言葉を聞けませんでした。このままじゃ相撲の興行が成り立たなくなって、本来の姿である神事に戻ってしまやせんか。
 
 相撲と同じく伝統ある将棋界もまた斜陽産業なのですが、朝青龍の引退騒動の前日に有吉道夫九段(74)が引退されました。火の玉流の異名をとった攻め将棋で長くトップ10におられた方ですが、解説の語り口もソフトで人気棋士でした。ただここ数年は自分が後手であるにもかかわらず先に指し、たった一手で反則負けを喫したりと、精彩を欠くようになっていました。
 
 だけど氏の時代の棋士っていうのは「将棋指し」と呼ぶのがふさわしい個性的な人が多かった。某九段は引退前、ある若手と初対戦したとき飛車と角を反対に置いたといいます。
「先生、飛車と角が反対ですが」
 若手に指摘された先生、
「ありゃ~、ほんとじゃ、ワシもボケたのう」と、若手を油断させておいて吹っ飛ばし、「負けました」と駒を投じる相手に、「え、ワシが勝ったの?」
 とまあ良くも悪くも個性的な方が多くて楽しかった。朝青龍も得難い個性の持ち主でしたから、相撲界としては大きな損失ですね。
 
 朝青龍さんは引退してどうなさるんでしょう、一説によるとモンゴルの大統領を目指すのだとか。ぼくとしちゃあK1にでも登場してくれんかなと願ってます。相撲、空手、ボクシング、柔道などなど、喧嘩したらどの格闘技が一番強いんだろうって子供の頃は真剣に考えました。
 その夢の対戦をある程度かなえてくれたのがk1でしょうか。武蔵が引退した後を埋めて楽しませてくれんかな。