人間だれしもストレスを感じていて、その量を調整して生きています。
入ってくるストレスと体内から出す(とはいっても本当に出ていくのではなく、
忘れることだったり解決することだったりですけどね)量を等しくすることで
器に貯蔵されるストレス水位を一定に保つようにしています。ストレスがゼロ
というのはあんまりよくなく個々人で最適量があるようですね。
日曜日のサザエさん症候群のように「会社行きたくない」とか思うのは「憂鬱」
ですけど病気ではなく健康な人なら普通に思うことだと思います。
会社が休みの土日で器に貯まったストレスを排出して月曜日から入ってくる
ストレスを貯めることができるように準備するということですね。
ということで、上図の①~③までというのは誰しもが実際にやっていること
だと思います。それで、土日の調整がうまくいかなかったり、月曜日以降、
想像以上のストレスがかかると上図④の状態になります。
これが「体調を崩す」という『憂鬱』で「気分がすぐれない」という状態です。
でも、鬱病を発症したわけではありません。この段階では、まだ休暇取得した
り、趣味に没頭することで体内のストレス量を調整できるからです。
つまり、「器に残すストレス量の調整に失敗した」だけなのです。だからまだ
自分の意志で対応ができるのですよね。
なぜ?
それは、ストレスを貯蔵する【器】が綺麗にあるからです。
鬱病は上図④の状態になり、かつ、その後の量の調整がうまくいかないまま、
更にストレスを受け続けることで、ついに【器に亀裂が入り、壊れる】ことで
発症するのです(上図⑤)。こうなったらもう自分ではどうすることもできま
せん。まれに亀裂が入ったところで止まるようなら自助回復は可能になるのか
もしれませんが、割れたら自助で元通りにすることは不可能です。
快復させるには、【器の復元】をしないといけません(上図⑥)。
破片をくっつける修復作業に必要なのは【自分の意志と栄養】です。ただし、
これは瞬発力がありません。じわじわと割れた個所から滲み出てくるのを待つ
しかないのです。その量は与えられたストレスPOWERにより変わります。
【自分の意志と栄養】が滲み出して接着剤として機能するまでの応急処置で
【医者処方薬】が必要になります。この【医者処方薬】は外部からの支援に
なるので破片をつなぎ合わせる『バンドエード』の役割です。つまり医者が
【お薬でひび割れをつなぎ合わせる仮止め】している状態なのです。
バンドエードは貼っているだけ、ですので、時間が経てばはがれていきますし、
器の表面の凸凹により合う合わないがあります。だからお薬は段々、強力にな
っていったりたくさんの種類を処方されたりするのです。
傍目には、同じように快復しているように見えるかもしれない【器】ですが、
表面にびっしりバンドエードが貼ってあるものと、うっすらとひび割れの後が
見えるのとでは、耐久性や粘着力に雲泥の差があるのです。
バンドエードを1枚ずつ剝がしていくのが「治療」になるのですが、すべての
バンドエードがなくなっても、【器】には【ひび割れ】があるのです。それは
見えなくなっていくのかも知れませんが。「ある」のです。そしてそれは消え
ることはありません。「見えないけどある」のです。だから新品の器やうまく
日常生活で使えている器より【もろくて壊れやすい】のです。
だから、鬱病が完治することはないのです。
一度発症したら、うまくつきあっていくことになります。
もう二度と同じ苦しみをしたくないのでなんとなくリミッターというものが
備わります。それは【以前のように無茶はできない】ということでもあります。
そういう意味でも完治はしないのです。
なんだかな。。。