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神田一明さん(旭川の画家)死去

2024年03月27日 18時25分32秒 | 新聞などのニュースから
 旭川の画家で、道教大旭川校教授として後進の育成に尽くした神田一明さんが亡くなりました。89歳でした。

 1934年(昭和9年)東京生まれ。
 45年の東京大空襲で罹災し、弟の神田日勝らとともに一家で十勝管内鹿追町(当時は鹿追村)に移りました。
 開拓農家のつらい日々でしたが、帯広柏陽高から東京藝大の油画科に進学。
 彫刻家の比呂子さんとは学生結婚だったと聞いています。
 
 卒業後は北海道に戻り、道教大旭川校で教壇に立ちました。
 また、行動展と全道展の会員でもありました。
 時系列で記しますと

 1960年 全道展で市教育長賞(この年、比呂子が知事賞)
  61年 全道展で道教育長賞(この年、日勝が知事賞。比呂子は会友推挙)
  62年 全道展で会友推挙。行動展新人賞
  64年 行動展新人賞
  65年 全道展で神田比呂子とともに会員推挙
  66年 行動展会友推挙(この年、日勝が全道展会員)
  73年 行動展会員推挙

 画風については、下のリンク先に詳しく書きました。
 イエローオーカーや青など鮮烈な色彩で、室内空間を描く絵が多かったという印象があります。
 床上に転がった大きな時計やコーヒーミル、うつろな表情でへたり込む人物などが、その空間を奇妙なものにしていました。その意味では、神田日勝の「室内空間」とも共通するものがあったかもしれません。

 退職後はカルチャースクールなどでも指導し、教え子が全道展などで入選を果たしたり、会友になったりしています。
 ご冥福をお祈りします。

 なお、4月24日から5月6日まで、カフェ北都館ギャラリー(札幌市西区琴似1の1)で回顧展が開かれます。
 喫茶室部分と小部屋の両方を使った、同ギャラリーとしては大がかりな個展となります。

□北海道新聞の記事 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/992834/

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