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「風雪に耐えて百年輝く郷土」=オホーツク管内清里町 / 2021年10月10日その7

2021年11月05日 06時28分55秒 | 街角と道端のアート
(承前)

 筆者が清里町で見たかった、もうひとつのモニュメントです。



 前述の「天地躍動」から南西に歩いて7分ほど。
 生涯学習総合センターの裏手に広がる、広い芝生の「モトエカ広場」に面して、それは立っています。

 「モトエカ」とは、ニュージーランドの町の名前で、清里町と姉妹提携を結んでいます。

 この広場は、催し物の会場にもなるようです。

 モニュメントのタイトルは「風雪に耐えて百年輝く郷土」。
 作者は明らかではありません。

 その下にある銘板に、次のようにあります。

  碑 文

  このモニュメントは、清里町百年を記念して建立したものであり、
 4本の柱は「大地」「大空」「自然」「歴史」を表現し、大空に飛び
 立つ2羽の鳥は清里町の平和と限りない未来への躍進を願いイメージ
 したものです。
     平成9年9月
                   清里町長 橋場 博   








 
 高さの異なる水色の柱4本がそびえ立ち、隣り合った2本ずつに、それぞれ、銀色の輪がくっついている格好になっています。
 その輪の上に、鳥がいまにも飛びだとうとしています。
 1本目と3本目の柱、2本目と4本目の柱は、黄色みをおびた、少し幅が広いメッシュの帯のようなものが、斜めに渡されることでつながっています。

 遠く雄大な斜里岳が望まれる、すばらしいロケーションです。


 ところで、このモニュメントは、当ブログで何度も参照している「北海道デジタル彫刻美術館」「北海道の野外彫刻」には載っていません。

 どこで知ったのかというと、ネット検索で出てくる、北大生の論文「北海道におけるパブリックアートの志向性の変遷に関する基礎的研究」( http://hdl.handle.net/2115/52040 )に、このモニュメントが列挙されていたのです。
 この論文はたいへんな労作で、参考になりますが、全道の野外彫刻などを網羅しきれてはいません。
 ただし、今回の件のように、他の文献にないものを掲載していることがあります。

 なお、論文の表には、あたかも「大地」「大空」「自然」「歴史」の4点が設置されているかのようになっていたので、現物を見て
「あ、そういうことか~」
と、ちょっと拍子抜けしました(笑)。
 論文の表には、設置箇所が「もとえか広場」と記されています。





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