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■亀井由利小品展 (2018年1月4~9日、札幌)

2018年01月08日 21時45分56秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 亀井さんはここ数年、札幌駅北口の「石の蔵ぎゃらりぃはやし」の新年1発目を飾る個展をひらいています。
 これは事情があって、同ギャラリーのたっている北8条西1丁目一帯は数年前から再開発計画が持ち上がっており、ギャラリーも閉鎖になる手はずになっているのですが、なかなか計画が具体化しません。計画が延期になるたびにギャラリーの林さんは、翌年展覧会を開いてくれる人を募るのですが、亀井さんが、開催時期の迫っている新年最初の時期を引き受けてくれるのです。 

 しぶきのような絵の具の粒々が、まるで生命のかがやきのようにちりばめられている亀井さんの絵。
 今回はモノトーンの作品が7点、赤や緑など原色がまばゆい作品が5点。モノトーンに赤がまじった「花」という作品が1点。
 ここしばらく、有彩色の絵が多かった印象がありますが「私の中から出てくるのが白黒なので」と亀井さん。

 冒頭画像、左端は「雲上の星 I」。
 「森山誠さんのために描いたようなものです」
「雲上の星」という題の絵が3点ならんでいます。


 右から「中国の独楽」「赤い風景」「パンドラボックス」「魚の形」。

 フォルムでいえば、川の流れを思わせる幅の広い帯が画面の左右を横断している構図が多かったのですが、今回は地と図がはっきりしている作品が多いという印象があります。

 地の緑や青の下にはいろいろな色が重ねられていて画面に厚みを出しているのは、いうまでもありません。


 奥は「腐蝕する窓」の2点。
 銀箔の上にブロンズ色のアクリル絵の具を重ねて、腐蝕したような色合いを出しています。


 昨年は亀井さんは多くの知人を喪いました。
 先ほど筆者は「生命のかがやきのような」と書きましたが、ひとつひとつの飛まつに亀井さんの鎮魂の思いがこめられているのかもしれません。

 札幌在住、新道展会員。


2018年1月4日(木)~9日(火)午前11時~午後5時(最終日~午後4時)
石の蔵ぎゃらりぃはやし(札幌市北区北8西1)


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