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佐藤萬寿夫展など今週の絵画展まとめて紹介

2006年04月14日 23時38分43秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 北国の風土と心象を反映した絵画で知られる佐藤萬寿夫さん(札幌、新道展会員)の個展が、さいとうギャラリー(中央区南1西3、ラ・ガレリア5階)でひらかれていますが、今回は小品のみ。それでも、「北の風」と題した一連の作品には、硬質の抒情が光っています。

 11日-16日(日)10:30-19:00(最終日-17:00)


 今週は、ほかにもたくさん絵画展を見たので、十把ひとからげでもうしわけないのですが、まとめて紹介します。
 札幌時計台ギャラリーは、A室の「Bridge展」については、すでにアップしました。

 B室は「第4回萌展」。
 浅水邦子、井村郁子、菊地美智子、木本アツ子、清水アヤ子、渋谷美智子、鈴木裕子、平原郁子、三浦かず子、宮下久子の10氏が絵画を出品しています。
 渋谷さん(新道展会員)「奏でる」は、ギターを弾く男性を、渋谷さん独特のやわらかいタッチで描いています。ほかにスペインのスケッチもあります。
 清水さんの「宇宙飛行士(天女)」は、黄色の矩形の組み合わせによる、独特の抽象画。平原さんは野の植物を丹念に描いています。

 C室は、第3回桜庭英明色えんぴつ画展。
 干した魚や野菜、花などが、色鉛筆とは思えないリアルな描写で描かれています。

 D室は「ブランの会展」。
 河村美穂、酒井陽子、柴田浩一、菅野瑠美子の4氏が、静物や風景などを描いた油彩を展示しています。手堅く写実的な作品がそろいます。
 先生の川畑和江さん(道展会員、札幌)が賛助出品しています。

 E、F室「金の眼展」。
 佐藤毎子さん「窓辺のボタン」「静物」は、丁寧な描写が、好感を持ちました。
 赤田久美子さん「彼方」は、逆光気味の馬を描き、パステル画ふうの色あいです。
 本間智恵さん「新緑」は、女性の赤いセーターの影に緑を差すなど、補色を使っています。

 いずれも4月10日-15日(土)
 札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A


 一虹会展 10回記念展
 元拓銀の従業員でつくる絵画サークル。
 戦後は一時、かの田辺三重松(函館出身の行動美術創立会員)に絵を見てもらったこともあるという伝統ある団体でしたが、しばらく活動を休止。やっと再開したと思ったら、こんどは拓銀が破綻して、なくなってしまいました。
 「我らが母屋」という題で拓銀本店を描いている絵がありましたが、なかなか悲哀が感じられます。
 例年は札幌市資料館でひらいているのですが、今年は記念展とあってか、会場は年配の方でごった返していました。
 作品は写実的な風景画などが大半。新道展では常連の伊藤冲さん、飯田常男さんらの作品もありました。
 4月11-16日(日)
 ギャラリー大通美術館(中央区大通西5、大五ビル 地図A


 茶廊法邑では、ミズノヒサシさんの日本画展
 春は桜、夏は海、秋は落葉、冬は雪原と、四季をテーマにした大作(額装)がメーン。
 このうち春と秋は木が描かれていますが、それも一部だけで、あとはストロークと色彩が画面を覆っています。夏や冬はほとんどかたちのあるものが描かれていない、抽象画のようにも見えます。

 4月5-17日(月)
 茶廊法邑(東区本町1-1-8-17)
 地下鉄東豊線「環状通東」駅下車、4番出口を出て左側に行き、突き当たりの変則交叉点を左折、3つめの信号(法国寺の角)を左折し、すぐ。
 □サイト

 
 守屋勤油絵展
 「日本の四季と民家を描く」という副題がついています。
 すっかりめずらしくなったわらぶきの屋根を全国に探し、精緻な筆遣いで描いています。
 また、ドラマチックに朝日が昇る情景は、千葉県手賀沼のもの。近くにアトリエがあるのだそうです。
 守屋さんは1935年(昭和10年)根室生まれ。

 4月12-17日 10:00-20:00(最終日-18:00)
 丸井今井札幌本店 一条館8階美術工芸ギャラリー(中央区南1西2) 


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