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題を訂正●浅井憲一「風のエチュード」 苫小牧の野外彫刻(17)

2019年07月13日 08時44分11秒 | 街角と道端のアート
(承前)

※訂正とお詫び。この作品名を「風のメロディー」 と誤記しましたが、正しくは「風のエチュード」でした。おわびして訂正いたします。

 札幌市南区石山にアトリエを構える彫刻家、浅井憲一さんの作品。

 苫小牧のメインストリートである国道36号沿いの角にあります。
(実は最初に苫小牧の野外彫刻を探し始めたときは、見つけることができなかったのでした)

 少女が一輪車を乗り回していて、躍動感にあふれています。
 彫刻はいうまでもなく、静止しているものですが、これほど「動き」を感じさせる作品もめずらしいのではないかと思います。

 両腕を違う方向に、いっぱいにのばしているので、見る角度によって形態がガラリと変わるのが特徴です。


 近くには、宮澤賢治の「牛」の詩碑もあります。

一ぴきのエーシャ牛が
草と地靄に角をこすってあそんでゐる
うしろではパルプ工場の火照りが
夜なかの雲を焦がしてゐるし
低い砂丘の向ふでは
海がどんどん叩いてゐる
しかもじつに掬っても呑めさうな
黄銅いろの月あかりなので
牛はやっぱり機嫌よく
こんどは角で柵を叩いてあそんでゐる


 賢治は花巻の農業学校で教師をしていた頃、修学旅行の引率で、樺太と北海道を訪れています。
 苫小牧にもこのとき立ち寄っているとのことです。


 この苫小牧シリーズは、いったんこれで終了です。
 駅前通にもかなりの数の野外彫刻があるらしいので、何年先になるか分かりませんが、機会があれば探ってみたいものです。


□浅井憲一 AZプロジェクト http://www5f.biglobe.ne.jp/~az_asai/

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット別館)
2020-03-30 08:23:48
浅井幸子さん、ありがとうございます。そして本当にすみません。のちほど訂正しておきます。苫小牧にはほかにも作品がありますね!
「風のエチュード」 (浅井幸子)
2020-03-29 23:54:46
取材ありがとうございます。
この作品は、
「風のエチュード」
と言います。(*^^*)~♪♪♪
怜なさん、いつもありがとうございます (ねむいヤナイ@北海道美術ネット別館)
2019-07-13 15:19:45
苫小牧はまだまだ野外彫刻がありそうです。
ただ、最近はバスばかりで、JRに乗って行くことがほとんどなかったので、駅周辺の様子がわかりません。

そうこうしているうちに、しばらく苫小牧を訪れる機会もなくなったようです。
野外彫刻 (怜な)
2019-07-13 11:40:35
こんにちは。

苫小牧市内 野外彫刻のシリーズを楽しませていただきました。ありがとうございます。苫小牧市美術開催中の半谷学展に行き、野外彫刻も見てこようと思います。苫小牧市は東西に広がっている街なので出光カルチャーパークエリアと苫小牧駅前広場の彫刻ぐらいです。

別ブログ掲載(中湧別その1)の画像2枚目に、蛇の散歩ですか?こわいですね。
遠軽方面の地域の特徴や歴史について、これからも楽しみにしています。

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