くぬぎのたろぐ

くぬぎ太郎の日常的視点

2011-09-02 02:12:05 | Weblog
日中はまだまだ暑いですが
朝晩はだいぶ涼しくなってきた今日この頃
もう夏も終わりか、などと感慨深く思いながら
夜な夜な作業をしておりますと、
静寂を破ってベランダに蝉が飛び込んできてビックリします。

「ジ…、ジジジ…、ジジ…!!」と
息も絶え絶えに鳴いているところを見ると
もうそろそろ寿命を迎えるようです。

何もわざわざ我が家のベランダを
死に場所にしなくてもよさそうなものですが
本能で部屋の光りに寄せられてきたのでしょう。

蝉は生まれてから成虫になるまで
数年の月比を地中で過ごすため
世間では日の光を数週間しか見られない
かわいそうな存在とされていますが
家にいるのが好きな私から見れば
温々とした地中から外に出てこざるを得ない蝉は
何だか気の毒な存在に思えます。

鳴き声に関しても
基本的に求愛のためのものですから
もし蝉の言葉を解することができたら
「何とまぁ恥ずかしいことを大声で!」
と思ってしまうことでしょう。

蝉が嫌いなのかって?
特にそんなことは無いのですが
世の中を見る視点と性格がねじ曲がっているのでしょうね。

夜中にベランダに飛び込んでくる蝉は
明け方にはその姿がなかったり
ただの死骸になっていたりします。

姿が見えない場合は、
力を振り絞って再びどこかへ飛んでいったのか
何か他の生き物の餌食になったのか知りませんが
死骸になって落ちている場合は、
チリトリですくわれてベランダの前にある
草むらに放り投げられます。

もうちょっと丁重に葬ってあげてもいいような気もしますが
そこまでお人好しではないようです、私。

蝉の死骸をすくって放る時、
「もう夏も終わりだなぁ」と改めて思うわけです。