五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 今月のドリフ

2017年01月06日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

ヤングキングアワーズ 2017年2月号より

 今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら
 今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら
 
 
 
 

以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 
 
 
 
 

●ドリフターズ (平野耕太 先生)

 

 黒王軍の巨人兵を退ける豊久軍!

 壕内の戦いでは、ドワーフ有利ということで、爆薬を使った戦い方が有効。
 これにより、恐るべき巨人たちを討ち倒し、豊久は満面の笑み。
 エルフたちも一斉に声を上げ、歓喜しているのが気持ち良い。

 しかし、そのような状況でも、黒王軍の光秀は平静。
 壕内の戦いでは巨人不利と即座に悟っているのは、さすがといった所でしょうか。

 

 

 

 両軍の指揮官、次の動きへ。

 信長・光秀共に、「先手衆を潰した(潰れた)だけ」と認識している現状。
 次の動きが重要だと、流されずに対応しようするあたり、歴戦の指揮官といった風格です。

 しかし、光秀は相手が信長さんであることを知っているものの、
 信長さんの方は、いまだ光秀がいることすら知らないわけで、両者にらみ合いのような
 形になっていても、いまだ視線は一方通行なのですよね。

 そして、始まる総攻め。
 竜までも動員した攻撃に移ろうとする黒王軍は、脅威。
 はたして豊久軍で対応できるのか? と気になる所でしたが・・・

 

 

 

 ここで、何かに感づいた信長さん。

 オルミーヌさんから「妙な遠眼鏡」を借りて、敵軍を眺めていますが、
 その目的は敵の指揮官を確認するため・・・

 「噛み合いすぎる」という違和感を覚えた信長さんが、遠眼鏡で見たものは
 桔梗紋、しかも珍しい水色桔梗・・・ すなわち、明智光秀のもの!

 余談ですが、一時期、日光東照宮に光秀の桔梗紋らしきものがあることから、
 徳川家康の側近である南光坊天海は、光秀と同一人物なのではないか?
 なんて言われていたこともありましたね。

 現在では、桔梗紋に似ているけれど別のものであるとのことで、
 この説は説得力を失っているようですが、桔梗紋でそこまで考えられた
 というのは面白い所です。

 

 

 

 信長、激す。

 光秀を視界に入れた途端、大声で叫ぶ信長さん。
 「金柑頭」と、光秀を“あだ名”で呼び、向こうにも聞こえるほどの大音量で、
 次々になじる言葉を浴びせかけます。

 その様子が鬼気迫るもので、光秀への恨みをぶつけるかのよう。
 しかし、それは謀反そのものよりも、息子・信忠を殺したことへの恨みのようで、
 このあたりに信長さんの心中を見れた気がします。

 さらに、煽りまくる信長さん。
 「猿」=羽柴秀吉と比較して、「猿」の方が優秀だったと煽り、
 また、本能寺の後、その秀吉に敗れたことを持ち出して煽りと、容赦ない。

 とにかく、光秀に対して、ののしるようにまくしたてる信長さんは、
 大いに感情を昂らせていて、危うい雰囲気でもありましたね。

 対して光秀はというと、心中は推し量れないものの、外面はいたって平静。
 いや、何かを内に秘めたような不気味さを醸し出しながら、ただ1つだけ、
 けれど信長を的確に刺すような言葉を発していたのには、肝が冷える気分でした。

 マシンガンのように罵声を浴びせた信長と、ただ一言で返した光秀。
 あまりに対照的すぎる2人が、軍をもってここに衝突。

 これは、本能寺の変では見られなかった「夢の対決」なのですよね。
 それが2人の“死後”に拝めるとは! なんて、期待を抱いてしまいます。
 そして、豊久たちは黒王軍の総攻めにどう対抗するのか気にしつつ、今後も楽しみです!

 

◆ ヤングキングアワーズ 感想