五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 今月のドリフ

2014年06月04日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

ヤングキングアワーズ 2014年7月号

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以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 

 

 

 

 

●ドリフターズ (平野耕太 先生)

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 いよいよ、勝負も佳境!

 島津豊久と土方歳三、白熱しつつ組み打ち状態に・・・

 黒王からの撤退命令を受けながらも、豊久の発する熱にうかされるように、殴り合う土方。

 もはや戦法も戦術も関係なく、ただのケンカになっているのは面白かった!

 

 豊久の加勢に来たドワーフさんだけでなく、

 土方の力で出現している新撰組の霊(?)までもが手持ち無沙汰になって、

 互いにあいさつを交わしていたのは笑った゜(*゜´∀`゜)゜

 

 

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 土方、去る。

 豊久との決着をつけたいような雰囲気であったものの、

 黒王さまがお冠のご様子では、さすがの土方さんも撤退を決意。

 

 ここで、翼竜に乗っかり去ろうとする土方に、豊久がかけた言葉。

 「ようやっと日本武士(ひのもとさぶらい)と戦ん出来た思うたに」

 これが土方の心に響いていたのは、興味深かったですね。

 もともと土方は武士ではなく、農民の出身だったらしいのですが、

 それゆえに新撰組においては、武士以上に武士らしくあろうとした・・・

 なんて言われたりもしています。

 

 そんな背景を知っていると、“本物の武士”である豊久から「日本武士」と認められたことは、

 土方にとって喜びを感じてしまうことだったとしても、おかしくはないわけで、

 彼の去り際の笑みからは、何かしら純粋な想いが伝わってくる気がします。

 〈廃棄物〉といえど、やはり元は人なのだと・・・・・・

 

 

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 戦後のあれこれ。

 無血クーデターの予定が、市街戦によって大損害を被ってしまったオルテ首都・ヴェルリナ。

 さすがのサンジェルミ伯も青筋立てて、お怒りモード。

 まあ、黒王軍の襲来は想定外だったので、仕方ない気もしますけどね。

 とはいえ、放火魔・信長さんへの怒りは正当かも(´▽`;)

 

 そこで、サンジェルミ伯、豊久を補佐する信長さんのことを、

 三国志の“軍師”に例えて、孔明や周瑜きどりだけど、

 立ち位置が陳宮っぽいと指摘していたのは、的確すぎて愉快でした!

 三国志(演義)をご存じである方ならば、意味がわかりやすい例えになっています。

 

 孔明や周瑜は、言わずと知れた“名軍師”で、彼らの仕える大将も秀でた人物。

 陳宮も“軍師”としては優秀ですが、仕える大将・呂布は、豪勇無双であっても思慮浅く、

 無鉄砲で陳宮の意見など聞き入れないのだから、豊久と重なる面もあろうというもの(^^;

 まあ、似ているのは豪勇と無鉄砲さなので、それ以外の違いが、運命を分けるでしょうね。

 

 

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 信長さん、いい笑顔。

 サンジェルミ伯から、今後の展望を聞かれた信長さん。

 想定外の事態は起きたものの、これ以降の展開は、ある程度予想していたようで・・・?

 

 ヒトラーの作った帝国が大きく割れ、

 そこで信長が、戦国さながらの天下布武をめざすとは、

 何その仮想戦記シミュレーション! ・・・といった趣。

 群雄割拠となる帝国で、統一をめざす展開になるのでしょうか?

 黒王の影が迫る中、そんなことで大丈夫なのかどうなのか・・・

 各地に〈漂流者〉がいた場合、信長といえど易々と統一事業を進められるとは思えません。

 

 最後にクローズアップされていた、グリビンネン(グ=ビンネン?)商業ギルド。

 ここには、かの大日本帝国海軍中将・山口多聞さんがいらっしゃるわけで、

 航空戦力を用いた戦い方は、信長さんにとっては未知の領域となるでしょうからね。

 他にも、スキピオ&菅野直コンビが、どこへ流れて行ったかも気になる所ですし・・・

 まだ見ぬ〈漂流者〉たちも、互いに競い合い、争うことになっちゃったりするのでしょうか?

 

 そう考えると、ますます面白さが増してゆくかもしれません。

 歴史を越えた英雄豪傑の競演が、物語をどういった方向へ導いてゆくのか・・・

 いろいろ想像を膨らませつつ、今後も楽しみです!

 

 

◆ ヤングキングアワーズ 感想