五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ まんがくらぶオリジナル 感想①

2012年08月22日 | ◆4コマ誌⑥ まんがくらぶオリジナル

2012年10月号

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 表紙は、なんだかヒロイン?勢ぞろい気味の『リコーダーとランドセル』を中心に、

 ゲスト作品『放課後のガールズトーク』、コミックス1巻発売間近の『ヒナ書房へ行こう』

 アニメ絶賛放映中の『しばいぬ子さん』、そして企画マンガ登場のDaiGo氏となっています。

 

 

 今月の「ウィッシュじゃないで賞」は、『4コマ作家がメンタってきた。』より、DaiGo氏!

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 TVでちらっと拝見したことあります、メンタリストのDaiGo氏。

 そのメンタリズムの謎に、4人の漫画家先生が挑みます! というレポート企画マンガ。

 いや、これがなかなか不思議なもので、「超常現象を科学的に再現する」のだとか。

 この科学的に、というのが説得力を増しますね~。 それでも難解なことをやってのけてる。

 フォーク曲げやら、相手のチョイスしたものを当てるやら、といったことを再現。

 これが確かに凄い! 宮嶋先生のレポートからは、わかりやすく状況を知れましたし、

 渡辺先生のレポートからは、とくにその凄さを感じることができました。 ・・・私もやりてー(ぇ

 

 

 

【8月27日、コミックス1巻発売!】

●ヒナ書房へ行こう (都波みなと 先生)

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 とある本屋さんで働く、ヘンな人たちを描いた4コマ作品。

 柏木まつみさんがバイトを始めた書店には、ヘンな人たちがいっぱい。

 友人ヒナさんや、困った自由人エミリーさん、親方みたいな店長に、“真の店長”と、

 個性あふれる面々の仕事っぷりが面白い!

 

 今回は、「秋」に関する話題で盛り上がる一同。

 食欲の秋、芸術の秋・・・ って、読書の秋はないんです?

 女性陣の元気さが目立つ盛り上がりに、店長タジタジ。

 また、エミリーさんの大ポカに、怒る一同と思いきや、

 まつみさんもヒナさんも、スイーツで釣られるあたり、秋・・・

 というか、女子ですな~。(偏見)

 

 そんな秋の食欲空間が楽しかったのだけど、最後の店長1人奮闘記はヒドイよな~。

 「時給が安い割には大変な仕事」ではある書店員なんだし、手伝ってやれよ(´▽`;)

 などなど、そういった可笑しな書店の風景が面白いのはもちろん、

 書店で働くことの厳しさ、たとえば本の注文や入れ替えの大変さだの、

 困ったお客様への対応だのといったことを、ギャグ風味で読ませてくれたりもする作品。

 コミックス1巻が、8月27日発売とのことで、今後も楽しみです!

 

 

 

【ゲスト作品】

●放課後ガールズトーク (bomi 先生/木瓜庵 先生)

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 「まったりのんびりバス待ちトーク♪」

 とあるように、バス待ちする3人の少女のやりとりを、まったり楽しむ4コマ作品。

 

 中学3年生・山科彩莉さんがバス待ちしていると、

 土岐川芽衣さんが元気に呼びかけてきて、そこへさらに西島地理さんがやって来る・・・

 という流れですが、彩莉さんと2人は別の中学で、

 バス停で仲良くなった間柄というから面白い。 そんな3人のガールズトーク。

 

 田舎なのでバス待ち時間が長い、ゆえに会話が弾むという内容ですが、

 もっぱら話題はどーでもよさげなことばかり。 でも、それが楽しい。

 元気な芽衣さんと、流行かぶれな地理さんのかけあいが主で、

 彩莉さんはおとなしく質問役や聞き役となっている立場ですね~。

 でも柱コメントにもあるように、「友達と意味なくはしゃいで話していた」というのがポイントで、

 そんな何でもない会話の楽しさが、よい感じの作品となっていました。 つづき期待!

 

 

 

●二人時間差 (碓井尻尾 先生)

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 夜のファミレス、男女の物語。

 『青春甘辛煮』2巻が8月27日発売な、碓井先生の新作ですね。

 ファミレス店員の的場頼子さんに会うために、お客としてやって来ている五十嵐湊くん。

 そんな2人のお話となっています。

 

 彼女に覚えてもらうため、やたらとたくさんの注文をする湊くんがけなげですが、

 頼子さんの方は変な人としか思っていなくてフビン(^^;

 そんなわけで、頼子さんは彼のアプローチを軽くいなしていたのですが、

 早朝に働く湊くんの姿を見たことで、少し印象が変わったようで・・・

 

 なんて内容が、なかなか良い感じの男女の物語となっていました。

 その後のジェットコースター的な展開にはビックリでしたが、同時にすっきりもしましたね~。

 シフトが昼~夜の頼子さんと、早朝~夕方の湊くん。

 そんな時間差のある2人の関係やいかに・・・?

 

 いや、この1本でまとまった話になっていますけど、

 これはカップルの時間差=すれ違いをテーマにした作品として興味深いかもしれませんよ。

 そのすれ違いをも乗り越える姿を見てみたい、とでもいうのかな、そんな気分になりました。

 ぜひともつづきを読んでみたいと、期待しておきます!

 

 

 

【Y-1グランプリ月刊賞受賞作品】

●イッツ・ショータイム! (川村りばー 先生)

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 大道芸する少女を描いた4コマ作品。

 伝統ある大道芸部の部長となった藤乃菜津美さん。

 副部長の桑名ゆきさんと共に、部活動をがんばっていますが・・・ というお話。

 

 しかし、この大道芸部、部員が2名しかいないという危機的状況。

 しかも菜津美さんは、人前で芸をするのが苦手なシャイガールだったものだから、

 部員勧誘のための芸も披露できない ⇒ 部員が集まらない。

 なので、ゆきさんが一生懸命はげましつつ、ゲリラライブを敢行したり、

 菜津美さんを人の目に慣れさせるため訓練したりと、そんな様子が楽しかった。

 

 大道芸の雰囲気や、とりあえず2人しかいないものの、女子空間の楽しさが、

 良い感じに伝わってくる作風で、彼女たちの活動をもっと見てみたくなりましたね。

 菜津美さんの内気っぷりと、ゆきさんの元気っぷりがよいコンビ。

 ここから部員も増えて、楽しさも増すことを期待して、つづきを待ちたいと思います!

 

 

 

【最終回!】

●青春ドーパミン (航本佳奈 先生)

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 男子高校生の脳内は、ピンク色に染まってドーパミン全開!

 そんなエロスの求道者・池ノ内くんを主役にした本作品も、最終回だなんて・・・

 

 最後は、二条院先生のご結婚が決まったという話から、

 先生の出会いの場だった同窓会の話題だの、生徒たちによるお祝いパーティーを開くだの、

 ということで盛り上がっておりました。

 たしかに、「同窓会って一種の合コン」になっちゃうんですよね。

 私も何度か参加してますが、雰囲気がね、もうね、大変なんだよね。

 私なんかでも「携帯の番号教えて」なんて言われることしばしばですし、

 やたらと話しかけてくる、なつかしいけどあまり話したことない人いるし・・・ って、関係ない。

 

 余興のマジック「池之内の時間を止める」は、お見事すぎて大笑い゜(*゜´∀`゜)゜

 咲山さんの友人たちも、池ヤンと咲山さんの仲を、ちゃんとわかってるんですね~。

 笑える面白さであると同時に、そんな所が理解できて良かった!

 

 ラストは、池やんと咲山さん、2人の空間で〆。

 これがちょっとさわやかに、こまやかな感情を感じさせるシーンなのが、ニクイですよ。

 ドーパミン全開でくりひろげられてきた勢いある作風だったものが、

 ここでこんな風に穏やかに〆られると、その感慨もひとしお。

 そんな2人の姿が、微笑ましかった。

 

 私は大好きだったんですよね、この作品。

 いわゆるエロスなネタ満載ではありましたが、

 4コマ漫画としての面白さが秀逸だったと、私は思っています。

 お気に入りキャラクターは二条院先生。 エロス度では池ヤン以上だったんじゃないだろか。

 などなど考えつつ、楽しませていただきました! ・・・2巻出ないんだろうな、残念。

 

 

 

●ハルカな深宇宙 (たなべひろき 先生)

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 宇宙工学にとりくむ人々の姿を描いた4コマ作品も・・・ 完結!

 夢見がちな隼くんが助手となったのは、宇宙工学の権威・ハルカ教授。

 そこから始まった宇宙への想い。

 

 最後は、なんとカザフスタンの宇宙基地から、衛星の打ち上げに挑む一同。

 宇宙への夢が、ここに1つの結実をみるのか・・・?

 トビラの絵が、なんとも壮大で、これだけで何だか感慨深いものを感じてしまったりも。

 隼くんとハルカ教授の感激も、愛着を持って接してきたものが手を離れてゆくと同時に、

 夢の達成がなされたということへの、何とも言えない感情の動きが感じられて・・・

 たまらなく素晴らしかった! まさに感慨無量ですね。

 

 ユーノさんも大切な役目を担っていましたし、ハルカさんたちと想いは1つ。

 今までの経緯を読んできているだけに、その盛り上がり方がハンパなかったですよ。

 うん、楽しかった!

 

 本作品は、宇宙工学という分野に関する知識を駆使しながら、

 それをわかりやすく、エンタテインメントに組み込みつつ、

 なんとか読者に伝えようとする意欲が感じられて、私は好感持ってましたし、興味深かった。

 そんな感じに、楽しませていただきました!

 最終回のボツ案が、作者様ページにあります。

 

 

②へつづきます。