五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 「お気に入り」完結作品

2012年07月16日 | ◆「お気に入り」  マンガ

手前の記事の延長で、

ここ半年とちょっとの間に書けずにいた「お気に入り」完結作品をいくつか紹介します。

 

 

 

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』23巻

 (安彦良和 先生  原案:矢立肇 先生・富野由悠季 先生

  メカニックデザイン:大河原邦男 先生)

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 かの名作を、安彦良和先生の解釈で描いた物語。

 地球連邦軍とジオン軍の戦いは、ア・バオア・クーを舞台にクライマックスへ突入。

 アムロとシャアの決着は? 戦いの結末は? 壮大なる“神話”はここから始まった。

 

 話の内容は存じていますし、ラストの展開はアニメ版と同じになっているので、

 ただそれを辿るだけ・・・ のはずだったのですが、

 この巻を読み終わった後、私に残った感傷は、特別なものであったと感じます。

 とくに最後のシーンで“流れる歌”が、まざまざと蘇って聴こえてきたのには、驚きと感動。

 ラストの光景にも、こみ上げるものを感じてしまうくらいに、私の心は震えておりました。

 

 正直、ここまで感動するとは予想外。

 私はリアルタイム世代ではないんですけどね・・・ やはり名作は名作ということでしょうか。

 多くの言葉はいりません。 感動した。 ただそれだけの、ことなのです。

 

 

 

『月の蛇 ~水滸伝異聞~』7巻 (中原裕太 先生)

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 「水滸伝」の好漢を“悪役”にした活劇物語。

 梁山泊と官軍の激突が迫る中、“月”の所有者である趙飛虎は迷いの中にいた。

 そして迫る、決着の時・・・

 

 ということで、最終決戦となりましたが、私はもっと長期間読んでみたかったですね~。

 本作品は、ある意味アンチ「水滸伝」の形をとっていましたが、

 最後は梁山泊もまた英雄・豪傑の集まりであることが、

 きちんと描かれていたのではないか、と感じることができました。

 まあ、私などは“悪役”に徹してくれても良かったと思っているのですけども、

 おそらく、水滸伝ファンにとっては厳しいところも多い物語だったかな・・・ とも。

 

 気になったのは、作品のテーマの1つである「復讐」。

 私は、これが梁山泊側にとっても、飛虎が復讐相手になるという

 憎悪の連鎖を描くのかと思っていたのですが、そのあたりはあまりなかったですかね。

 とはいえ、活劇ものとしてはかなり楽しめる、大好き作品でありました。

 中原先生の中国歴史モノ、別の時代を舞台にした物語を、読んでみたいものです!

 

 

 

『バクマン。』20巻 (原作:大場つぐみ 先生  漫画:小畑健 先生)

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 “漫画家になること”をめざし、その舞台で戦い続ける人々を描いた物語。

 ついに、亜城木夢叶にとって目標としていたアニメ化が迫る!?

 声優・亜豆美保もまた、声優として大きな夢に近づきつつあったが・・・

 

 最終巻は最終巻らしいシメでしたかね。

 彼らの始まりは、最高と美保の約束であり、

 ゆえに最後はその約束の行方が描かれた・・・ と。

 漫画家としても、アニメ化という大舞台が描かれていましたし、

 それに連動した連載終了となるか否か?という展開にも、燃えるものがありました。

 その頂点における約束の履行は、何と言いますかピュアの天辺といった趣があって

 よろしかったんじゃないでしょうか。 最高にロマンがありましたよね。

 

 本作品は、漫画をめぐる職業の人々を中心に、様々な成功や失敗、挫折が描かれており、

 それらはある程度ご都合主義な面はあったものの、

 何かしらマンガの読み手である我々にも、伝わってくるものは確実に存在したと思います。

 やはりマンガが好きである以上、こうした物語に惹かれます。 楽しませていただきました!

 

 

 

『インノサン 少年十字軍』下 (古屋兎丸 先生)

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 悲劇として知られる少年十字軍を描いた物語。

 1212年のフランスの田舎町から始まった少年十字軍は、

 テンプル騎士団との合流を経て、奇跡の少年・エティエンヌを中心に聖地を目指す・・・

 はずだったが、いつしかその行程は、絶望と悲しみにくれるものとなっていた。

 

 次々と命を落とす少年たち、裏切り、裏切り、悲劇、悲劇。

 異端とは何なのか? ただ己が権勢を高めるために捧げられる生贄なのか?

 人間とは? 神とは? 奇跡とは・・・? 血の涙を流すエティエンヌに、希望はあるのか?

 

 と、とにかく混沌としながらも、冒頭に語り部となっている「生き残り」の人物がいる以上、

 誰かが生き残ることはわかっているので、そのあたりを頼りに読み進められるのですが・・・

 やはり悲劇は悲劇ですねえ。

 エティエンヌの奇跡の行方なども、かなり気になりましたが、

 私が意表を突かれたのは、史上で知られる少年十字軍の行く末が、

 必ずしもエティエンヌたちの末路とはならなかったことですね。

 このあたりの描き方には感服でありました。

 十字軍の時代を舞台に、人間というものを、見事に描いている作品であると感じます。

 

 

 

『うみねこのなく頃に EP4 Alliance of the golden witch』6巻

 (原作・監修:竜騎士07 先生  作画:宗一郎 先生)

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 孤島で起きた連続大量殺人の謎に迫る物語における、出題編のフィナーレ!

 エピソード1~4までの出題編が、これにて終了。

 全てのヒントは提示され、物語は解き明かされることに・・・ なるのかどうか?

 

 このエピソードでは、本来の主人公・右代宮戦人ではなく、彼の妹・縁寿を中心に進行。

 「12年後の世界」で、一連の謎に迫る縁寿が訪れた事件の舞台・六軒島にて、

 彼女は“魔法”を行使することに・・・ 魔女を否定するはずが、魔法を肯定する方向へ?

 物語はその輪郭を現しつつ、大きな変転への準備を整えてゆくことになるのでした。

 

 このあたり、『うみねこのなく頃に翼』1巻におさめられているエピソードを読みますと、

 縁寿が島に渡る前に見つけた「魔法を理解するもとになったもの」が何かわかります。

 あそこまでハッキリ描かれているとは意外でしたが、予想していた通りの物でしたね。

 「愛がなければ視えない」

 これこそが謎を解くカギであり、本作品の大きなテーマでもあり、

 魔女ベアトリーチェが残した言葉の意味でもあるのでしょう。

 

 最後、戦人とベアトの推理合戦も盛り上がりましたが、

 本作品はすでにEP5~7までが、すでにコミックス化されており、

 そちらの決着も待たれるところ。 私は原作プレイ済みなのですが、それでも楽しみです。

 

 


◆ 「お気に入り」1巻・完結作品 並べただけ

2012年07月16日 | ◆「お気に入り」  マンガ

ここ半年とちょっとの間、まるで「お気に入り」を書けずにいました。

 

これからも、なかなか書けないとは思いますが、なんとかやれるだけ頑張ろうという気分で、

ここ半年ほどに購読した1巻・完結作品タイトルを、名前だけ並べてみました。

(昨年発売の作品もあり、忘れていたり、抜けているものもあるやもしれません)

 

 

 

【1巻作品】

 『曹植系男子』1巻 (ねこクラゲ 先生) 

 『Zガンダム Difin』1巻 (北爪宏幸 先生  原案:矢立肇 先生 富野由悠季 先生)

 『Ever17』1巻 (梅谷千草 先生)

 『うみねこのなく頃に翼』1巻 (原作:竜騎士07 先生  作画:伊東フミ 先生)

 『リュウマのガゴウ』1巻 (宮下裕樹 先生)

 『魔界医師メフィスト』1巻 (霜月かいり 先生  原作:菊地秀行 先生)

 『ウォースパイト マルスの目』1巻 (竿尾悟 先生)

 『東京物語』上 (滝沢聖峰 先生)

 『Dimension W』1巻 (岩原裕二 先生)

 『月刊少女 野崎くん』1巻 (椿いづみ 先生)  ※4コマ作品でした

 『かの名はポンパドール』1巻 (原作:佐藤賢一 先生  作画:紅林直 先生)

 『TIGER&BUNNY』1巻

  (榊原瑞紀 先生   ストーリー原案:西田征史 先生  キャラクター原案:桂正和 先生)

 『デュラララ!! 罪歌編』1巻

  (茶鳥木明代 先生  原作:成田良吾 先生 キャラクターデザイン:ヤスダスズヒト 先生)

 『氷菓』1巻

  (原作:米沢穂信 先生  漫画:タスクオーナ 先生  キャラクター原案:西屋太志 先生)

 『まおゆう魔王勇者 外伝まどろみの女魔法使い』1巻

  (原作:橙乃ままれ 先生  漫画:川上泰樹 先生)

 『ビブリア古書堂の事件手帖』1巻

  (原作:三上延 先生  漫画:ナカノ 先生  キャラクター原案:越島はぐ 先生)

 『宇宙戦艦ヤマト2199』1巻

  (むらかわみちお 先生  原作:西崎義展 先生 キャラクターデザイン:結城信輝 先生)

 

 

【完結・単巻作品】

 『よいこの黙示録』2巻〔未完〕 (青山景 先生)

 『数学ガール ゲーデルの不完全性定理』2巻 (茉崎ミユキ 先生  原作:結城浩 先生)

 『数学ガール フェルマーの最終定理』2巻 (春日旬 先生  原作:結城浩 先生)

 『咆哮!島津十字』2巻 (sanor.in 先生)

 『てけてけマイハート』10巻 (竹本泉 先生)

 『稲田小鬼物語』 『タイニープリニウス』 (大石まさる 先生)

 『月華美刃』5巻 (遠藤達哉 先生)

 『僕と日本が震えた日』 (鈴木みそ 先生)

 『東京メイト』 『音楽と漫画と人』 (戸田誠二先生)

 『うさぎドロップ』10巻 (宇仁田ゆみ 先生)

 『三国志魂』上・下 (荒川弘 先生 杜康潤 先生)  ※一応4コマですが・・・

 『杜康潤のトコトコ三国志紀行』 (杜康潤 先生)

 『戦国雀王 のぶながさん』 (重野なおき 先生)  ※4コマ作品でした

 『ういういdays』11巻 (犬上すくね 先生)

 『UN-GO 因果論』 (Pako 先生  ストーリー:會川昇 先生 作画協力:高河ゆん 先生)

 『黄金夜想曲』 (両角潤香 先生  原作:07thExpansion)

 『宇宙大帝ギンガサンダーの冒険 水上悟志短編集vol.3』 (水上悟志 先生)

 『たまりば』2巻 (しおやてるこ 先生)

 『MASTERキートン 完全版』12巻

  (浦沢直樹 先生  脚本:勝鹿北星 先生 浦沢直樹 先生)

 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア BEYOND THE TIME』2巻

  (久織ちまき 先生  シナリオ:本多雅也 先生)

 

 

 この他に、『Fate/Zero』(現在3巻まで)や、

 『将国のアルタイル』(現在10巻まで)なども集め始めました。

 また、これ以外のピックアップ作品は、他に記事にします。(次の記事予定)