五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 今月の河合荘

2012年07月03日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

ヤングキングアワーズ 2012年8月号より

 今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら

 体調崩してしまって遅れ気味です・・・

 

 

 

以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 

 

 

 

 

●僕らはみんな河合荘 (宮原るり 先生)

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 コミックス3巻、8月30日発売!

 そんな今回、律さん、合コンで大ピンチ!? の巻・・・?

 いかにもな感じのチャラい男に迫られて、困惑する律さん。

 困り顔の律さんも悪くないですね(ォィ

 男のアプローチは露骨すぎて、犯罪ギリギリ! 律さんは、一体どーなってしまうのか!!?

 

 

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 なんて想像をした宇佐くん、「助けにいかないとっ」なんて焦っていますが・・・

 面白いのは、不安がる宇佐くんと、ほかの河合荘の面々との温度差。

 彩花さんにせよ麻弓さんにせよ、さほど心配している様子はなく、

 シロさんにいたっては、いつも通りのヘンタイMっぷり(;´∀`)

 

 まあつまり、ここで宇佐くんが心配しているのは、

 律さんを「別の男にとられたくない」ということのようですね。

 それだけというわけでもないだろうけど、彼の心の大部分を占めているのは、そうした想い。

 でも、それは自然なことだし、大事なことでもあります。

 あとはどのように行動するか? というだけのこと。

 

 ここで宇佐くんがとった「確認」と「出迎え」という2段構えの対応は、

 なかなか思慮深いもののように感じました。 律さんに対しての距離感を考えてますよね。

 以前の教訓を生かして、慎重に、慎重に、といった雰囲気が好感触ですよ。

 

 

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 帰り道での2人のやりとりも、ずいぶんと仲良くなったな~、という印象(^◇^;)

 前村さんに“遠慮”しているがゆえ、重荷を背負ってしまっている律さんに、

 自分の「経験」をもとにアドバイスする宇佐くん。

 これが律さんにとって、大きな後押しとなっていることを考えますと、

 律さんの宇佐くんへの頼りがいポイントは、けっこう高まっていると言えますよね。

 大事なことを相談しているわけですし・・・ それにしても、律さん可愛い!(そこかよ)

 

 

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 そして、律さんと前村さん。

 よかれと思ってやったことが、迷惑をかけてしまうタイプの前村さん。

 自分が楽しいこと=他人も楽しいことのはず、という思考で突っ走ってしまうわけですね。

 そんな彼女に、きちんと断りを入れる律さん。

 ちょっと厳しい言葉も出ていたけれど、それで前村さんも自覚する部分があったようで、

 なんだか良い話におさまったように見えましたが・・・

 

 

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 その後、前村さんにペースを乱されることはなくなった律さん。

 でも、その表情はどこか寂しげ・・・

 前村さんと一緒にいて楽しかった時間までが失われたことに、喪失感があるのでしょうね。

 

 しかも、その後の前村さんの行動・言葉は、決して悪くはないのだけど、とても薄情なもの。

 人間関係においてはよくある光景、いわゆる「普通」。

 でもそれは、前村さんにとっては何でもないことであっても、

 楽しい時間を過ごしていると感じていた律さんにとっては、きわめて残酷で、刺さります。

 はからずも、律さんの厳しい言葉「一緒にいる人が欲しいだけ」が大当たりだった、と・・・

 

 律さんと宇佐くんとの帰り道が、ひどく切ない。

 律さんの悲しみと、それに共鳴してしまう宇佐くんの感情。

 悲しみを悟られまいとする律さん、どうなぐさめればよいのか悩む宇佐くん。

 取り繕い、それを受け容れ、悲しみを胸にしまいこんでの帰宅が、もう、たまらなかった。

 

 

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 でも、河合荘はいつも通り!

 このシリアス⇒コミカルの落差には救われます(´▽`;) 深刻な堅さがほぐれる感覚。

 これぞ、まさしく“ホーム”ですね。 帰る場所があって、そこに肩の力を抜ける要素がある。

 それがどれだけ貴重なことか・・・

 

 最後、律さんの「・・・だからこれでいい!」の一言が、心の一区切り。

 ふんぎりつけて、前向きになった気分を感じました。 よかった!

 それもこれも、麻弓さんのおかげですね(ぇ。 麻弓さん、さすがやで(えー

 

 といった感じで、今回のエピソードは、けっこう苦味が大きいお話となりましたね。

 10代(に限らないかな?)にありがちな友人関係の距離感の問題。

 宮原先生の他作品では、『となりのネネコさん』にもこうした問題が出ていて、

 そのあたりと同じ空気を感じたりもしました。

 

 などなど、ちょいとしんみりしちゃいましたが、

 コミックス3巻が8月30日発売とのことで、そちらに意識が行ってしまいます。

 広告が今月号の表紙と同じなのですが、よ~く見ると律先輩の表情が違ってる!なぜに!?

 なんにせよ、本編共々、今後も楽しみです!

 

 

◆ ヤングキングアワーズ感想