森信雄の写真あれこれ

日々の生活や散歩、旅の写真を掲載しながら、あれこれ思いを語ります。

唐招提寺

2005-10-15 21:54:20 | 旅の写真 国内篇
唐招提寺へは何度も通ったことがあるが、どうもいまく写真が撮れなかった。敷地が広すぎて掴みどころがないのと、金堂や講堂が大きすぎるせいだろうか。
 現在、金堂は平成の大修理中らしい。この写真は数年前のものである。
 奈良に住んでいたとき、自転車でよく来たものだ。昔、私が入院していた西奈良病院もすぐそばにある。鑑真和上は12年間の苦難の末に、日本への渡航が6回目で、途中盲目になりながらも強靭な意志で目的を達した。
 唐招提寺は天平時代の雰囲気が色濃く残されたお寺である。今なおどこか中国っぽくて、ここは日本かなと思うほど、あっけらかんとした壮大さがある。
 ひなたぼっこしながら、のんびりとした時間が過ぎていく印象がある。構えたところが無いのが、このお寺の親しみやすい理由だろう。
 ふっと、この構図が浮かんだとき、初めて唐招提寺らしい写真が撮れたと思った。きっと何万分かの一の確率で、この風景が天平時代に重なっているに違いないと、偉そうな錯覚をした気分になった。
 唐招提寺は昼間の青空が似合う。どこまでもゆるやかな時間の流れがいい。
コメント
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