クロへの言葉

　クロが逝ってから、どこか気持ちが真っ白になった。源さん、チビ、ラッキー、トビオ、そしてクロがいなくなった。この家に住んで１８年くらいだが、今は金太郎ひとりになった。いっときはカメ、ニワトリ、ウサギ、モルモット、文鳥などがいてミニ動物園みたいだったのでよけいだろうか。
　私は子どもの頃から生き物を飼っていることが多かったので、出会いと別れの体験は多かった。多分、私は元来人間との相性はよくないので？動物たちとのふれあいを好んだような気もする。

　クロは主役タイプでなくて、脇役で地味で、いつも最後にいる様な存在感だった。すでにトビオが家にいるときにペットショップで「この子は血統書もなくて、顔もクロくてね‥」引き取り手がなさそうだった・・そのうえ虚弱だったので何度か入院している。でも走るのは得意でスポーツ型でもあった。身体に触れられるのが苦手で、常に人の体のどこかに触れていないとさみしがるトビオと正反対だった。

　クロほんとに我が家にきて満足だったかな・・まだまだ可愛がらないといけなかったなあ‥甘えるのがうまくなくて、必要なとき以外は決して甘えなかった。そういう健気さを深く知った時には触れ合う時間が少なくなっていたかもしれないのが心残りだった。
　クロ、また会おうな。

　花束ありがとうございます。

クロ‥さようなら １１月１６日２２時４５分

　クロが逝った。１１月１６日２２時４５分だった。
　妻も私も看取る中で、少しずつ呼吸が小さくなって、最後は眠りながら静かに逝ってくれた。

　この写真は源さんがいて、クロが真ん中にいて、トビオもいる。みんな先に行って虹の橋で待っていてくれているだろう。
　別れはつらいけれど、それ以上に出会いの楽しさをいっぱい与えてくれたから、ありがとうと言おう・・

　クロは常に陰に隠れて地味な存在だったが、一度も仲間とけんかしなかったし、一度も私たちに反抗しなかった。その健気さが可愛そうだったが、この一年は思う存分生きてくれただろうと思いたい。

　これはとっても懐かしい写真だ・・みんなありがとう。

クロと金太郎

　クロが食事の後で(お腹が痛いのだろう）鳴いているときに、金太郎が私のところに来て「クロー」と呼んでいるシーンだ。
　クロを心配しているのだけではなさそう？なのが金太郎でもある。
　クロはそばにいると安心するのか鳴かないが、離れるとすぐに鳴きだす。眠るまでそばにいないといけないようだ‥
　金太郎もじっと様子を見ているが、しばらくするとクロの足を噛もうとする・・親愛の行為なのかなあ？
　金太郎は「ダメ」というと私の表情で汲み取る。
　金太郎はしばらくすると、台所の物に目をつける‥私の目を盗んで悪さする。

クロの日向ぼっこ

　クロは高齢で１８歳になる。後ろ足が利かなくなっていわば寝たきりになっているが、幼いころは病弱で医者通いだったので、ここまで長生きできているのは驚きでもある。
　今は食欲も衰えたが、それでも這い上がるようにして前足で食べるときはすごいなあと思う。クロはおとなしくておそらく人に吠えたことは一度もない。今は①トイレ②食事③氷のかけら④おやつの順番で泣いて知らせる。クロが泣くときはしつこいのだが必ず目的がある。
　今は金太郎とクロが気になって家をあけられないが、いつまでも元気でいてほしいなあと思う。

日向ぼっこするクロ

　クロの食欲が落ちて心配だが、さすがに食べる量が減ったのだろう‥その分、寝る時間がいっぱい増えた。
金太郎はそんなクロに「クロー、クロー」と偉そうに呼ぶ。クロが泣きだすと「ダメヨ、クロ」といさめるのも生意気である。
　でも金太郎にとっての仲間はクロしかいないから、いつまでも元気でいてほしいものだ‥

クロの食事と金太郎

　クロの食事のときはたいていこうやって、金太郎がそばに来て見ている。きっかけは金太郎の前掻きで、「オーイ」と呼ぶ。「そこに行きたいよー」の意味である。
　
　クロは座れないので、私がスプーンで餌を食べさせている。クロのすごいのは最後に食器がピカピカになるまで食べ尽くす食欲である。もうすぐ１８歳になる。人間でいうと９０歳だろうか。いつまでも元気でいてほしいものだ。

　金太郎はときに「クロー」と言いながらクロの尻尾や足を噛もうとすることがある？いたずらのようである。

クロと金太郎

　クロは以前は部屋に出すと拾い食いの悪いクセがあったので困っていたが、今は高齢になって動作が鈍くなってじっとすることが増えたようだ。そしてトビオがいなくなって地味な存在が主役に代わった？
　「クロークロー」金太郎が「トビオ」という回数が減ってきた‥

２００９，２，２７トビオの日常

トビオは寒がりなのでこんな姿が多かった。以前、動物病院に連れていったとき、隣の見知らぬ犬を押しやって、自分が飼い主の膝に上って困ったこともある。
　３歳くらいの時、ペットのしつけタイムに連れて行ったことがある。近くを一周して飼い主のところに戻るゲームだったが、お菓子につられてよその飼い主のところにまっしぐらに走っていってしまった。
　勝ってきままなのが特徴だが、我慢強くて痛みに鈍感だった。

２００９，１，２ どこでもトビオ

２００９年正月の風景で、桑原しんいちさんとＴさんが来られたので、指し初めの対局である。トビオはいつもこんな風に入り込んでいるのが自然だった。人のそばが好き、人に触れられるのが好き、食べるのが好き、だったのである。

２００８，５，１トビオと源さん

　トビオと源さんはこんな風にいつも私のそばにいた・・
　私はいつも寝ているみたいだが、実際もそうである？

トビオと源さんの画像

　トビオと源さん、トビオと金太郎は常にライバルのようであり、仲間でもあった。私はいつも寝転んで詰将棋を作っているか、居眠りしているかのようだ‥

トビオの画像

　妻に教えてもらって「森信雄、トビオ」をグーグルで検索するといっぱい出てきた。その中の一枚だ。トビオはいつもこんな風だった。

在りし日のトビオ ２００７，１１，４

　２００７，１１，４　在りし日のトビオの写真を探していくと、たいてい目をギョロリとさせて、こうやって横になっている。何かにもたれかかるのだが、いつも体のどこかが人の身体に触れているのだった‥

さようならトビオ

　トビオが今日（８月２７日１１時５５分）亡くなりました。１７歳でした‥

　ここ数日は日増しに身体が衰弱してきて、それでも食べようとする執念はすごかったのですが、今朝はきつそうでした‥最後まで生きようとする姿を見ているといじらしくて、心の中で「トビオ、もうがんばらなくていいのだよ‥」そう言う気持ちでした。

　トビオは今の我が家に越してきて３日目にはや家族の一員になって、やんちゃで手を焼いていたのですが、憎めない存在感がありました。人に一度も吠えたことがなかったし、私には冬は炬燵代わりでぴったり寄り添って、さみしがりだったと思います。
　トビオは我が家の動物たちの長男みたいなもので、堂々たる存在でした。

　今日の午後にチビと同じ動物霊園に埋葬しました。我が家の庭にも源さんと同じ場所に小さなお墓を作ろうと思っています。
　さようならトビオ　１７年間ありがとう‥

トビオとクロと金太郎

　朝の食事を終えてぐっすり眠るトビオの横に、クロが寄り添っている。そこに金太郎を呼んできた‥以前なら金太郎はトビオの上に乗ったりしていたが、「いつまでも元気でね‥」いやいややっぱり「遊ぼうよ」かなあ。
　トビオがますます弱ってきたが、食への旺盛さは変わりない。へたり込んでも顔は器の中なのだ‥