Asian Railway Plaza

アジア各国の鉄道やJR南武線の話題などをお届けします

Dipo Bukit Duri訪問

2012年10月15日 01時35分13秒 | インドネシア
昨日のDipo Depokに引き続き、本日はDipo Bukit Duriについて、簡単に車庫の様子を報告します。近年、輸送需要が増大するジャカルタ首都圏において、2007年にDipo Depokが完成したことにより、抜本的な輸送力増強が可能になったのですが、Dipo Depokが完成する以前は南武線の中原電車区よりも手狭なDipo Bukit Duriが主たる車両基地でありました。私は103系がジャカルタに譲渡されたのをきっかけに2005年5月初めてDipo Bukit Duriを訪問したのですが、訪問する前はこのDipo Bukit Duriがどこにあるのかよくわかりませんでした。 駅員に聞くとManggarai駅の近くにあるというのですが、駅名でもないBukit Duriが本当にManggarai駅近くにあるのか半信半疑でManggarai駅を降りて、オジェックと言われるバイクタクシーに股がり、初めてこの車庫を訪問しました。
当時、入口の警備員に車庫内で撮影したいと告げると簡単に担当者のところに案内され、車両のことやJabotabek管内の鉄道について丁寧に説明していただき、車庫内の車両の撮影も勝手に撮り放題でした。また、103系もこの車庫を主なねぐらとしていたことから、その後もよく訪問させていただき、PT.KAIの方々と仲良くなるきっかけができた訳ですが、今やその方々たちは管理職レベルまでに昇進し、車庫内や工場内での撮影が厳しくなった現在でも有難くもてなしていただき、大変感謝しております。

Dipo Bukit Duriの昔の話しはともかく、今回も先月27日にこの車庫におじゃまさせていただきました。30分程、いつもお世話になっている方々と雑談したあと、車庫内で撮影させていただきました。車庫の入口には都営6217F先頭改造車とマト69(Tc203-109~)の姿が見られました。


上の写真の左側にメトロ6000系の姿が見えます。この編成は6107Fで今年の4月にジャカルタに到着しましたが、このブログにリンクさせていただいているパクアン急行様の「JABODETABEK COMMUTERS NEWS」でご報告されているように、1編成まるごと女性専用車という前代未聞の編成が登場し、10月1日より日曜日・休日を除く毎日運行で、Jakarta Kota及びJatinegara(環状線経由)~Bogor間に4往復設定されました。この編成、日中も運行されており、女性と乳幼児のみが乗車できるという列車ですが、日本の鉄道会社でこのような列車を運行させたら、やり過ぎという反対意見が多くなりそうで、差別問題にもなりかねません。
なお、左側の奥の車両は都営の6177F先頭改造車です。


続いて車庫の奥には4両編成のHitachiとKRL-Iで、Hitachiは運用表上では1運用のみJakarta Kota~Bekasi間に設定されていますが、ジャカルタ滞在中には運用に充当されていることを確認しておりません。一方、KRL-Iは2編成が留置されており、推測になりますが1編成は環状線のManggarai~Tanah Abang・Angke間に運用されているものと思われます。


修繕庫を覗いて見ると先程の6107Fとともに一緒にジャカルタ入りした6123Fが転入整備を受けており、下の写真のように5両、5両で分割され、先頭車同士が向かい合わせた状態で留置されていました。


最後は都営の6201Fだったかと思いますが、この編成も緑+黄色帯であり、次回の検査では青+黄色帯に変更されるものと思われます。


以上、今回ジャカルタでの滞在はまる2日間と短く、KCJ管内の様子を万遍なく観察できませんでしたが、次回、ジャカルタへ行くことがありましたら、今回乗車できなかったSerpong線やTangerang線などもじっくりと観察してみたいと思っております。

それにしても今回はマニラ、ジャカルタと訪問し、フィリピン語とインドネシア語で現地の方々と会話をしたのですが、10年以上勉強していても必要最低限の会話ぐらいの語学力しかなく、今回同行させていただいた日本人の方々にご迷惑をおかけした場面もあったかと思いますが、あらためて初心に戻ってもっと言葉を勉強し、スラスラと会話ができるように努力すべきと感じたしだいです。

本日にてジャカルタレポートは終了し、南武線や横浜線など私の地元の話題を今後提供していきたいと思います。

Dipo Depok訪問

2012年10月14日 10時11分44秒 | インドネシア
先日、報告しましたBalai Yasa Manggaraiに続き、本日はKCJ管内で最大の車両基地Dipo Depokのことについて簡単にご報告します。
Balai Yasa Manggaraiをあとにした我々日本人3人とKRL-Mania2人はManggarai駅に戻り、同行していただいたKRL-Maniaの2人はともに用事があるとのことで、我々日本人だけでDipo Depokを目指すことにしました。20分ほど駅で待っているとKCJカラーになった203系がBogor線ホームに到着し、今回初めてジャカルタで203系に乗車できました。乗車する車両はもちろんモーターの付いている車両で、先日のマニラに続いてジャカルタでも203系に初乗車でき、乗り比べが出来たのですが、PNR(マニラ)のほうはあくまでも客車扱いということもあり、死重と言えどもモーターの音はほとんど聞こえませんでした。しかしながら、ここジャカルタの203系は常磐線時代と変わらずに電車として使用されているため、モーターの音がそのまま聞こえ、1本のレールの長さが日本の標準よりも長いため、ジョイント音が不規則に聞こえて、モーター音と独特なジョイント音が見事にマッチしていまいした。
Depok駅に到着し、ひたすら車庫への引込線沿いを1kmほど歩いて行くとDipo Depokのゲート入口に到着しました。KRL-Maniaが同行していれば彼らに説明などを任すのですが、我々日本人のみですので、ゲートの警備員にまずはPT.KAIの偉い方に前日書いていただいた許可証を見せ、車庫内で撮影させていただきたいということを私がたどたどしいインドネシア語で説明しました。するとこの車庫の事務所の担当者に許可を得てくださいということで、その事務所を目指すことにしました。その事務所はゲート入口から1km以上離れた車庫の奥の方に位置しているため、暑い炎天下、留置線の脇をてくてくと歩いて行きました。事務所に到着してみるとその担当者は昼食中ということで、近くにある食堂で我々も昼食ということになり、しばらく休憩したのち、再びその事務所を訪問しました。その頃になると担当者も食事が終わっており簡単に部屋に通されたのですが、まずはご挨拶と持参した許可証を見せ、下手なインドネシア語で車庫内を撮影させていただきたいということを説明しました。すると撮影の許可をいただき、我々は日本の車庫での撮影と同様にヘルメットを冠って車庫の奥から撮影が始まりました。

洗浄線には昨年末にジャカルタ入りしたメトロの6112Fと都営の6161Fが留置されていました。都営の6161Fは標準色の青+黄色帯に変更され、「6168」という車両番号が貫通扉に新たに表示されています。


続いて検修庫を覗いてみるとあの猫バスこと6151F4両編成が、こちらも標準色の青+黄色帯に変更されていました。冷房装置の調子の悪いのが直ったのかわかりませんが、今後、この編成が環状線のManggarai~Tanah Abang・AngkeやJakarta Kota~Kampung Bandanの運用に抜擢されるのかもしれません。


さらに奥の方を覗いて見るとかつてCiujungで活躍していた都営の6281Fが、従来の緑+黄色帯からこちらも標準色の青+黄色帯に変更されていました。都営の6000形は東急の8000系・8500系などと同様に青+黄色帯に変更される傾向にあり、今までのように編成ごとに色が異なるようなこともなくなりつつあり私としても寂しいかぎりです。


車庫の奥の方を全て見終わると車庫の真ん中に展開される留置線へと進みました。車庫の一番西側の留置線には以前から8両化によって余剰になったメトロの5000系や東葉の1000系が留置されていたのですが、さらに05系や203系などがあらたに加わり留置されていました。何度も言うようですが、これらの車両の早期の有効活用が期待されるところであり、できるだけ部品取用にならないことを願うばかりです。


留置線は14本×2列が配置され、合計224両が留置できる機能がありますが、日中の時点で見るかぎりスペース的に余裕があるようで、下の写真のように使用されなくなったHolecの車両が数編成留置されています。写真左の編成は東急8007Fであり、右はメトロ6126Fの編成です。


留置線東側には東葉の1000系08Fといまだに緑+黄色帯である都営の6171Fが留置されており、都営6000形のこの色の姿は貴重な姿です。


その他、最近、Baalai Yasa Manggaraiに検査入場した7117Fや05系の04F、JALITAの愛称で活躍する東急の8613Fも見ることができました。
もちろん、先日紹介しました203系マト52や103系12両が、このDipo Depokに留置されていました。


今回、簡単にDipo Depokをご案内しましたが、また、時間がありましたらDipo Bukit Duriもご紹介したいと思います。
また、現在では車庫内での撮影は、どの車庫、施設においても許可証が必要です。

Balai Yasa Manggarai訪問

2012年10月11日 16時42分00秒 | インドネシア
今回のジャカルタ訪問にあたりBalai Yasa Manggaraiにも工場内見学ができましたので簡単に報告します。と言ってもこれから述べることについてはリンクさせていただいているパクアン急行様のJABODETABEK COMUTERS NEWSの中で既にご報告されていますので、私の報告は参考程度に読んでいただければと思います。
先月27日、PT.KAIの方とお会いできたことから、Depok車庫内での撮影許可証を発行していただいたのですが、同時にBalai Yasa Manggaraiへの入場も許可していただきました。28日午前9時に我々日本人3人と地元のKRL-ManiaがManggarai駅で待ち合わせし、Balai Yasa Manggaraiへと徒歩で向かいました。


Balai Yasa ManggaraiはManggarai駅から徒歩で僅か約5分のところに位置しますが、この施設は毎度説明しているようにPT.KAIの方からBalai Yasa Manggaraiへの連絡、もしくは許可証がなければ入場は不可能で、鉄道マニアにとってはベールに包まれた施設でもあります。私たちもこの施設の中にはどのような車両が居るのか興味深く注目しておりましたが、のちほど簡単にご紹介したいと思います。
まずはKRL-Maniaの先導のもとにBalai Yasa Manggaraiの門を潜ります。しばらくして案内係と一緒にある部屋へ案内されました。するといつもお世話になっていますBukit Duri車庫のお偉い方々とこのBalai Yasa Manggaraiの工場長であるDJoko Hardianto氏が現れ、我々も少々緊張しながら自己紹介を行いました。私も10年ちょっととある程度長い期間インドネシア語を勉強しておりますが、やはり今まで真面目に勉強してこなかったせいかインドネシア語で工場長に「次回も103系のデザインを作らせていただきたいのですが、よろしいですか?」と尋ねたものの、私の言葉が適切でなかったのか快諾していただけませんでした。(もう少し真面目にインドネシア語を勉強せねばなりませんね!)

15分少々自己紹介と雑談を交え、その後、皆さん一緒に記念撮影を行ったのち、工場内へと案内されました。工場内の中央部には以前はジャカルタの首都圏で多く見られたHolecの車両が留置されており、前回この工場を訪れた昨年と比べて少なくなったようですが、それでも10両ちょっとのHolec車両が留置されており、いずれはKRDEに改造され、地方に配属されるものと思われます。


続いて修繕庫には2本のEkonomi抵抗制御車が修繕を受けておりましたが、そのうちの1本が下の写真のようなフェイスにチェンジされています。この編成はTc78110+M83109+M83111+Tc78112の4両編成で以前からこの編成で組まれていましたが、車体、車内ともに更新工事が実施され、今までの抵抗制御車のイメージを一新し、今後も数年間は使用するというような気迫が伝わってきます。


車内はご覧のとおり明るく、現在、使用されているEkonomi車両でも、夜間真っ暗な車両もありますが、Commuterと同様に明るい車両も多く見られ、ある程度改善しつつあるようにも感じております。シートは残念ながら従来どおりモケットは採用されずプラスティック製ですが、ドアや窓が開けっ放しで埃っぽいEkonomi車両にとってはむしろプラスティック製のほうが管理がしやすいかもしれません。


一番奥を覗いて見ると青色に変更されたELのBonbonが我々の前に現れ、乗れんとばかりに行ったり来たりを繰り返していました。我々のためにわざわざ動かしてくれたのかわかりませんが、私はその機関車に乗車してみることにしました。


奥には今年5月にジャカルタに到着した6125FがKCJ色で留置されているのですが、その手前の同じレールの上をこのBonbonは再び行ったり来たりを繰り返し、我々を歓迎してくれました。


この機関車の車内に居るとどこかで聞いた覚えのあるコンプレッサの音で、まさしく103系などで使用されているC2000が取り付けられ、モーターや制御機器の音も電車のようでした。


更に南側の修繕庫を覗いて見たのですが、そこには都営6000形の6227Fの先頭改造車が修繕を受けていましたが、そのうちの先頭車が乗用車と衝突したのか痛々しい姿が見られ修復作業が実施されていました。


以上、簡単にご紹介しましたが、次回はDepok車庫の様子を簡単に報告したいと思います。



ジャカルタ203系情報

2012年10月10日 00時00分00秒 | インドネシア
昨日の103系情報に続き、今回は203系の話題をお届けします。
KCJには50両の203系が在籍し、全てKCJカラー化され、Bogor線・中央線・環状線系統とBekasi線・中央線系統の2系統で運行されています。また、マト52の編成については、車両に不具合があり、9月下旬現在Depok車庫に留置されております。

下の写真は左がマト69、右がマト66で、マト66は「Kereta Khusus Wanita」の女性専用車を示す装飾が行われていません。この時点で稼働しているのは5本中4本と思われますが、下の写真のように並びを撮影できる機会も多いかと思われます。


下の写真はマト51です。今回1度だけ203系に乗車できましたが、MT60のモーター音とPT.KAI独特のジョイント音が見事にマッチし、音鉄マニアにとっては何とも言えないほど感動するのではないでしょうか。また、運用に就いている車両に対しては車両番号のモハやサハなどの表示や所属表記の東マトは消されております。


203系の編成は他の形式と同様に8両化され、Tc M M' T T M M' T'cという構成で真ん中のM M' ユニットはDepok車庫に留置されています。所々シートが剥がされていたりする車両もあるようですが、最近のメトロ7000系や6000系、05系と同様に余剰車が部品取りにならず、今後何らかの形で使用されることを願うばかりです。

ジャカルタ103系運用情報

2012年10月09日 00時00分00秒 | インドネシア
本日からマニラからジャカルタの話題へと進みたいと思います。
今回のジャカルタ訪問は前回も少々述べましたように先月26日午後日本から2人の友人がマニラに到着し、PNRに一緒に訪問したのち、その日の夜マニラを発ち深夜ジャカルタに到着しました。ジャカルタでは実質27、28日とまるまる2日間行動できたのですが、やはり2日間では鉄道の発達したジャカルタ首都圏の撮影と情報収集する上では時間が足りず、少々不完全燃焼なところがありますが、それでも私のお気に入りの103系や203系などの撮影等ができましたので、私にとって気になる話題を中心にご報告したいと思います。

まずは私の最もお気に入りの103系からご報告したいと思います。
昨年から時々ご報告しましたように昨年夏から4編成全てが検査に入り、今までの青系の塗装から私が提出した15のデザインの1つJR東海色を採用し、色替が実施されました。また、先頭車は他の形式でも採用しているように女性専用車「Kereta Khusus Wanita」の装飾が103系にも採用されました。

運用状況としてはTc815~の高運非ATC編成はJakarta Kota~Kampung Bandanのフィーダー線に充当されているものの、他のTc359~、Mc105~、Mc153~の編成はDepok車庫に留置され、運用には就いておりませんでした。
Tc815~の編成はJakarta Kota~Kampung Bandanに充当されており、この区間を低速で行ったり来たりを繰り返しているため容易に撮影はできます。


この運用の時刻については以下のとおりです。(Mri=Manggarai、Jak=Jakarta Kota、Kpb=Kampung Bandan)
Mri5:10→Jak5:30 5:40→Kpb5:45 5:55→Jak6:00 6:11→Kpb6:16 6:22→Jak6:27 6:33→Kpb6:38 6:44→Jak6:49 7:11→Kpb7:16 7:26→Jak7:31 7:40→Kpb7:45 7:53→Jak7:58 8:15→Kpb8:20 8:32→Jak8:37 8:45→Kpb8:50 9:00→Jak9:05 9:12→Kpb9:17 9:25→Jak9:30 9:40→Kpb9:45 9:55→Jak10:00 10:10→Kpb10:15 10:25→Jak10:30 10:35→Kpb10:40 10:50→Jak10:55 11:05→Kpb11:10 11:19→Jak11:24 11:33→Kpb11:38 11:45→Jak11:50 12:06→Kpb12:11 12:20→Jak12:25 12:35→Kpb12:40 12:50→Jak12:55 13:03→Kpb13:08 13:15→Jak13:20 13:27→Kpb13:32 13:39→Jak13:44 13:55→Kpb14:00 14:15→Jak14:20 14:27→Kpb14:32 14:40→Jak14:45 14:53→Kpb14:58 15:06→Jak15:11 15:20→Kpb15:25 15:35→Jak15:40 15:50→Kpb15:55 16:05→Jak16:10 16:20→Kpb16:25 16:35→Jak16:40 16:50→Kpb16:55 17:05→Jak17:10 17:25→Kpb17:30 17:38→Jak17:43 17:51→Kpb17:56 18:06→Jak18:11 18:20→Kpb18:25 18:35→Jak18:40 18:50→Kpb18:55 19:05→Jak19:10 19:25→Mri20:11
朝、ManggaraiからJakarta Kotaへの送り込みは中央線経由と推測され、最終のJakarta KotaからManggaraiへは環状西線経由となります。
ですので、編成は毎日逆向きとなります。


Depok車庫には3編成が留置され、Mc153~とMc105~の編成は連結され、8両編成となっています。
運行番号の潰されていないT'c597が先頭に出ており、PT.KAIの新ロゴマークが付されているものの東海色が踏襲され、懐かしい姿が実現されました。


この編成の反対側はMc153であり、PT.KAIのロゴマークが前面帯真ん中に付されておりません。


また、高運ATCのTc359~の編成はMc153~編成と同じ留置線上のDepok駅側に留置され、遠くから見ると低運編成ともに1編成に組成されているように見えるため、広島地区でも一時期見られた12両編成のように見えます。


JR東海の103系は低運のみでしたが、ジャカルタでは高運が在籍するため、幻とも言ってもよい東海色の高運が実現されました。


どの編成かわかりませんが、1編成、制御機器に不具合があるため使用することができないようです。また、日本からの譲渡車が増加しているため、103系の出番は以前に比べると少ないようで、私としても103系の活躍があまり見ることができないことに残念に感じております。






LRT1号線Baclaran車庫訪問

2012年10月08日 10時29分18秒 | フィリピン
先月26日、私たちは9時にCebuを発ちManilaに10時半頃に到着したのですが、その日の午後1時過ぎに日本から2人の友人がManila空港に到着し、一緒にPNRを訪問する予定になっていましたので、2時間半程時間があるということで、空港近くに位置するLRT1号線のBaclaran車庫へ訪問し、車両の写真を撮らしてもらうことにしました。

私は予め日本を発つ前にLRTの車庫の知り合いの方にメールしておいたのですが、この日はその知り合いの方が不在とのことで、車庫のゲートの入口で交渉にあたりました。担当者不在ではなかなか話しが通らず、私も不慣れなフィリピン語を駆使して電話で事務所の窓口の方と交渉した結果、何とか撮影させていただく許可をいただきました。一般的にLRTの車庫内の撮影はPNRに比べると厳しく、撮影する上では明確な目的がなければ難しいのですが、私もバカ正直にあくまでも趣味のためであり、広告や営利目的ではないと説明すると、なぜか撮影することにOKが下りました。

ということで、この時点で交渉等に1時間以上も費やしてしまった結果、時間も12時近くでしたので10分程撮影させていただきました。
まずは日本車輌(NS)と近畿車輛(KS)のThird Generationで、合計96両の12編成が在籍していますが、この形式は故障が少なく好評のようです。


続いてAdtranzのSecond Generationで電気機器は韓国現代によるもので、合計7編成が在籍しているようですが、現在、稼働できる編成は撮影に付き添っていただいた方の話しでは3~4編成であり、故障発生という知らせを聞くと決まってこの形式だとのことです。


どおりでこの形式は昼間休んでいることが多く、最近では実際に営業している姿を滅多に見ることができません。奥の方にはベルギー製のFirst Generationが留置されていますが、この形式はLRT1号線の主力として活躍しており、製造から30年近くになるところですが、今後もしばらく活躍が続きそうで、今のところ新車の導入の予定はないようです。


以上、フィリピン国鉄(PNR)、LRT1号線の報告を簡単に行いましたが、クリスマス頃にも訪比を予定しておりますので、その際に時間がありましたら車庫訪問や乗車などを行い、報告したいと思っております。
次回はジャカルタの鉄道の話題についてご報告いたします。

マニラ首都圏のCommuterとして活躍するキハ52国鉄色

2012年10月07日 00時41分41秒 | フィリピン
昨日に引き続きフィリピン国鉄(PNR)の話題ということで、現在、マニラ首都圏のCommuterで活躍するキハ52国鉄色の話題を簡単にご紹介します。
国鉄色のキハ52-122,127,137、計3両は、現在、Tutuban~Alabang間のCommuterに充当されることが多く、充当される時刻については203系と同様に決まっていないものの、ほぼ毎日運用に就いているようです。

ということで、沿線で撮影してみたいと思い、9月30日Buendia~Pasay Road間で待ち構えることにしました。
すると早速10時過ぎにAlabang方面からキハ52の3連の姿を捕らえることができました。よく見ると8月12日の記事で紹介しました鉄男君ことM君が手を振っており、現在ではPNRで研修中とのことで、うまく行けばPNRに就職できるとのことです。今回も彼に一時的に同行していただき、昼飯を御馳走してあげたのですが、前回のご飯3杯どころか10杯もおかわりし、おまけに酢の入ったお椀をスープと思い、うっかり一気飲みしてしまいお腹を痛めてしまうという痛々しい出来事がありました。(撮影する時はお願いだから隠れていろよと言いたいところですが)


しばらく待っているとTutuban方面からこんなものがやって来ました。
保線用の列車でしょうか。


後ろを見ると軍服を着たミリタリーらしき人が睨みを利かせながら去っていきました。


正午前の11:40頃、先程Tutuban方面に向かったキハ52国鉄色が戻ってきました。危うくAlabang方面から来るRotem製DMUと被るところで、M君の姿も見ることなく難なく撮影できました。


また、新潟色のキハ52-123ですが、部品取用として供出され、乗務員室のガラス窓が取り外され、床下の機器も一部取り外されているようです。この新潟色を撮影したい方は今のうちかもしれません。


2012年3月4日ダイヤ改正時刻については以下のとおりで、10月1日ダイヤ改正においてはCommuterには変更がないものと思われます。
列車番号Tutuban→Alabang(下り)
101 5:05→6:00
103 5:35→6:30日曜・祝日は運休
105 6:05→7:00
107 6:35→7:30日曜・祝日は運休
109 7:05→8:00
111 7:35→8:30日曜・祝日は運休
113 8:05→9:00
115 8:35→9:30
117 9:05→10:00
119 9:35→10:30
121 10:05→11:00
123 11:05→12:00
125 12:05→13:00
127 13:05→14:00
129 14:05→15:00
131 14:35→15:30日曜・祝日は運休
133 15:05→16:00
135 15:35→16:30
137 16:05→17:00
139 16:35→17:30
141 17:05→18:00
143 17:35→18:30
145 18:05→19:00
201 18:45→20:30(203系Biñan行き:時刻はBiñan着)

列車番号Alabang→Tutuban(上り)
202 4:50→6:35(203系Biñan発:時刻はBiñan発)
102 6:05→7:00
104 6:35→7:30日曜・祝日は運休
106 7:05→8:00
108 7:35→8:30日曜・祝日は運休
110 8:05→9:00
112 8:35→9:30日曜・祝日は運休
114 9:05→10:00
116 9:35→10:30
118 10:05→11:00
120 10:35→11:30
122 11:05→12:00
124 12:05→13:00
126 13:05→14:00
128 14:05→15:00
130 15:05→16:00
132 15:35→16:30日曜・祝日は運休
134 16:05→17:00
136 16:35→17:30
138 17:05→18:00
140 17:35→18:30
142 18:05→19:00
144 18:35→19:30
146 19:05→20:00

PNRダイヤ改正

2012年10月06日 19時28分14秒 | フィリピン
フィリピン国鉄(PNR)は10月1日ダイヤ改正が実施され、今までTutuban~Naga間に運転されていた14系寝台車+12系リクライニングシート車のBicol Expressは運転区間が延長され、Tutuban~PNRの現在の終点であるLigao間に変更されました。
主な停車駅の時刻については以下の通りです。(着が付いていないものは発車時刻)
下り 列車番号BET-611
Tutuban19:45→PasayRd.20:14→Alabang20:40→Lucena23:19→Hondagua2:42→Sipocot5:47→Naga(6:45着)7:00→Iriga8:03→Ligao9:00着

上り 列車番号BET-612
Ligao17:30→Iriga18:28→Naga(19:30着)19:45→Sipocot20:44→Hondagua23:59→Lucena3:19→Alabang5:51→PasayRd.6:17→Tutuban6:45着

また、Mayon Limited De Luxeに充当されていたキハ59「こがね」ですが、7月に乗用車と衝突し損傷を受けたものの修繕作業が終了し、10月1日のダイヤ改正とともに見事に復活し、列車名Isarog Limited ExpressとしてTutuban~Naga間に運行されています。
運転日はTutuban発が月・水・金曜日、Naga発が日・火・木曜日です。
主な停車駅の時刻については以下の通りです。(着が付いていないものは発車時刻)
下り 列車番号T-713
Tutuban18:30→PasayRd.18:59→Alabang19:25→Lucena22:02→Hondagua1:25→Sipocot4:31→Naga5:30着

上り 列車番号T-714
Naga18:30→Sipocot19:31→Hondagua22:48→Lucena2:07→Alabang4:38→PasayRd.5:03→Tutuban5:30着

下の写真はダイヤ改正の初日である10月1日にTutuban駅で撮影したもので、列車名Isarog Limited Expressとして見事に復活しました。
列車名のIsarogはNaga東部にある2000m近くの成層火山の名前です。


今までMayong Limited Ordinaryとして運転されていたキハ52ブルートレイン色ですが、車両の不調により運転を中止しており、運行開始の予定は未定のようです。
この他、念願であるLegazpiへの開通予定時期ですが、PNRのGM曰く、クリスマス前までには開通させたいとのことで、開通の暁にはBicol ExpressもLigaoからLegazpi発着に運転区間が延長されるものと思われます。
マニラ首都圏のCommuterの時刻については変更がないようで、2012年3月4日改正時のものをそのまま踏襲しているようです。

車両の不調によりキハ52ブルートレイン色は、マニラ首都圏のCommuter運用にも充当されることなく、整備が続けられているようです。

203系CommexでBinanへ

2012年10月05日 00時31分31秒 | フィリピン
前回のお約束どおり今回は203系Commexで終点Biñanまでの乗車記を簡単にご紹介します。
10月1日夕方、たまたまRizal(Luneta) Parkまで来ており、友人の住むLaguna州Sta. Rosaまで帰る予定でしたので、これはTutuban18:45発のBiñan行き203系Commexを利用するしかないということで、始発駅のTutuban駅へ向かいました。Tutuban駅には17時ちょうどに着いてしまい、Commexの発車までは2時間近くあるので、よっぽどの鉄道好きでなければCommuterのAlabang行きに乗車するほうが懸命なのですが、やはり私も鉄の血が入っているのか連れの友人にお構いなく、一先ずはTutuban駅構内にたむろしている車両を警備員に頼み込んで撮影させてもらうことにしました。(26、29日も撮影していたのですが)30分程で撮影を済ませ、それでも出発までには1時間程ありましたが、10月1日から運行再開した「こがね」によるIsarog Express(この列車の説明は後日述べます)を見たり、駅構内をぶらぶらするうちに時刻は18:30になっていました。
てっきり私たちがこれから乗車する203系CommexはTutuban駅構内に留置されているのかと思いきやTutuban~Alabang間のCommuterに充当されており、しかも出発時刻近くになっても203系はもどって来ませんでした。出発時刻の18:45頃、ようやく203系が入線し、Tutuban方のDLを切り離したのち、すぐに別のDLがAlabang寄りに連結されました。


このCommexに乗車する大勢の乗客がホーム入口のゲートで待っていましたが、私たちは別の入口から侵入し、難なく腰掛けることができました。車内はあっという間に席は埋まり、下の写真のようにちらほらと立っている乗客がいる程度で、混雑率で表すと80%と言ったところでしょうか。


列車は定刻よりも15分遅れの19:00ちょうどに出発し、30km/h程のゆっくりしたスピードで進みました。車内は車両によって温度差があるもののRotem製DMUに比べ冷えており快適でしたが、Blumentritt、Laon-Laan、Españaと進むうちに乗客が増加し、Sta.Mesaでは混雑率が160%程となりました。ここまでくると今まで冷えていた車内も少々ムシムシするような状態になり、隣に座っていた乳児連れの両親がその子供の様子を気にするようになり、暑さのせいかとうとう泣き出してしまいました。私の連れが簡易性Pamaypay(扇子)をその親子に差し出し、扇ぐとその乳児も機嫌を取り戻し泣き止みました。
Sta.Mesaを19:20(定刻19:04)に出発し、Paco、Buendiaなどの駅を進むうちに乗客は増え、Pasay Rd.では185%程になりました。Edsa(Magallanes)では混雑率がピークに達し、おおよそ190%となりました。本当は各駅での状況を撮影したいと思っていたのですが、このような混雑では身動きをとるのですら出来ませんので諦めてしまいました。
Edsa(Magallanes)を19:48(定刻19:31)に出発し、列車はRotem製DMUよりも若干ゆっくりの50km/hのスピードで進みました。やはり機関車との総括制御ができないせいか、恐る恐るといった運転なのですが、それでも50km/hもスピードを出し、203系や201系でおなじみの「ヒューヒュー」というあの音を発していました。また、死重ながらかすかにモーターの音も聞こえるのではないかと思っていたのですが、こちらのほうは残念ながら列車の振動や線路のジョイント音が大きいせいか、全く聞くことができませんでした。
Nichols、F.T.I.と進むとかすかに降車する乗客が見られ、混雑率も180%程と僅かに少なくなりました。次のBicutanに近づくと車掌がフィリピン語で「Malapit na tayo sa Bicutan. Wake up na!(間もなくBicutanです。もう起きてください!)」というなんともフィリピン人らしいアナウンスを聞くことができました。
Bicutanに到着すると大勢の乗客が降車し、混雑率は一気に140%程となりました。これぐらいの混雑率になれば何とか車内を移動できるということで、DLを除いてこの列車の先頭にある発電機の搭載されているところまで行ってみました。発電機搭載車の貫通扉を開けるととてつもない轟音が響き渡り、1分以上いると耳がおかしくなりそうでした。


マニラ南部の交通拠点であるAlabangに到着するとBicutanと同様に大勢の乗客が降りていきました。車内はほとんど立つ乗客はあまり見られず、混雑率70%といったところでしょうか。定刻よりも約30分遅れの20:28(定刻20:00)に発車し、線路の状態が悪いのか、揺れのほうもより酷くなりました。


車内も空いたことから車内の移動が簡単になり、車掌の動きを観察してみることにしました。車掌は切符の検査をするとともに車内で切符を売っているようです。


Alabang以南の駅では高床式のホームでないため、乗客がどのように降りるのか見ておりましたが、皆さん降り慣れているのかジャンプするなり、手摺とステップを使って難なく降りていきました。また、車掌は運転士に出発の合図をペンライトを使って送るのですが、ペンライトを横に振った場合は「出発するな」、縦に振った場合は「出発ヨシ」とのことでした。


列車は終点のBiñanに近づくと車内は混雑率おおよそ30%で閑散とした状況で、30分遅れの21:00ちょうど側線側に到着しました。
私はすぐにでも機回しをするのではないかと思っていたのですが、後続列車のBicol Expressが通過するまでは機回しができないとのことで、しばらく待つことにしました。Bicol Exp.は20分遅れの20:23に到着し、下の写真のようにCommexと並びました。(右の列車がBicol Exp.)


Bicol Exp.は寝台車3両とリクライニングシート車1両の構成であり、車内を覗いてみたい気持ちがあったのですが、いつ発車してしまうのかわかりませんでしたので諦めてしまいました。


Bicol Exp.が発車し去って行くと、早速、機回し作業が開始されました。


DLがTutuban側に引き上げ、Biñan側のTc203-107の顔が拝めました。


DLが側線に移り、203系にゆっくり近づいて連結作業が開始されました。


連結作業も無事に終了し、本日の業務は終了です。
明朝の出発は夜も開けきらない4:50です。




PNR203系、運用情報

2012年10月03日 20時32分43秒 | フィリピン
ブログの更新がご無沙汰になってしまいましたが、先日もお伝えしましたように9月21日から10月2日にかけて、フィリピンとインドネシア(ジャカルタ)に滞在し、フィリピンにおいてはPNR(フィリピン国鉄)、LRT1号線の車庫訪問、ジャカルタにおいてはPT.KAIのBalai Yasa Manggarai、Bukit Duri、Depokの各車庫に訪問して参りました。全てをまとめて報告できませんので、今回はまずPNRの203系の動きからご紹介したいと思います。


現在、PNRの203系は1編成が運用についており、Tutuban~Alabang間に運用されているRotem製DMUの運用とTutuban~Biñan間のCommex運用に203系が充当されています。
最近まではTutuban~Alabang間のCommuter運用に203系が充当される場合は、Alabangの1つ手前のSucatで折り返していましたが、Alabang駅構内に機回線が整備されたことにより、203系もRotem製DMUと同様にAlabangまで運行され、大きな問題が解消されました。
下の写真がAlabang駅構内で、短期間に機回線が整備されました。


また、早朝と夜間に運行されているTutuban~Biñan間のCommex運用にも同じ編成が充当され、ボロボロ12系と置き換えが完了しました。このボロボロ12系の行方についてはTutuban駅構内には見当たらず、Caloocan工場に疎開されている可能性もあります。
運用に充当されている203系の編成については以下のとおりです。
Tutuban寄りからM203-10+M'202-14+M203-11+Tc203-107(発電機搭載)の4両編成で、冷房使用可能です。
なお、M203-10は以前、100KVAの発電機が搭載されていましたが、現在では取り外され、水タンクのみが残されています。


203系の運行状況については、Tutuban~Biñan間のCommex運用に充当されることはほぼ間違いないかと思われますが、Tutuban~Alabang間のCommuterについてはどの時間に運行されるのか決まっておらず、Tutuban駅で使用される30分以前にならないとわからないとのことで、他の駅においても203系が使用される場合、その連絡が来るようです。ですので途中の駅で撮影する場合は、203系が運行されているのか切符売場の方に聞けばすぐにわかりますが、その時点で203系が運行されておらず、どうしても沿線で撮影したい場合は何度か切符売場の方に尋ねなければなりません。
私も沿線で撮影したいと思い、9月30日午前中にBuendia~Pasay Road間で粘っていたもののキハ52がCommuterに充当されていましたが、203系は残念ながら充当されていませんでした。
ならば次の日の10月1日午前中にリベンジということで、Buendia駅の切符売場の方に聞いてみるとAlabang駅へ行ったところだというので、これはしめたものだと言うことで1時間少々待ち続けました。
結果、ダイヤが大幅に乱れていたものの11時30分過ぎにようやく撮影することができました。


後ろ姿を見ると中央線や武蔵野線バージョンの203系にも見えますが、ジャカルタのKCJバージョンに比べシンプルでこれはこれで良いのではないかと個人的に思っています。


走って203系を追っかけ、Buendia駅に停車している姿を撮影してみました。Buendia駅のホームは2つの踏切に挟まれたところに位置しており、4両編成の203系では最後尾1両が踏切上で停車し、車やバイクの行き来が出来なくなります。最初からホーム位置を考えて設置すればこのようなことがないのですが、フィリピンでは先々のことをよ~く考えず、このようなハプニングはざらです。


次回は203系でTutuban~Biñan間の乗車記を簡単にお届けします。
下の写真はBuendia Ave.(Gil Puyat Ave.)の踏切で待つフィリピン庶民の乗り物ジープニーと203系を撮影したものです。