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PNRの主力形式として活躍する203系

2019年07月08日 23時04分46秒 | フィリピン
本日はPNRの主力形式として活躍する203系について簡単に述べていきたいと思います。
2012年4月8日にTutuban〜Sucat間で試験的に203系が運用が開始され、7月頃から本格的に203系が運用されてから7年が経過しますが、現在も203系はPNRの主力形式としてマニラ首都圏のTutuban〜Alabang間(約28km)及びTutuban〜Calamba間(56km)の運用に充当されています。

下の地図は203系が活躍する区間です。地図上のBuendia駅は現在では廃止され、その代わりにDela Rosa駅が開業しています。


203系が運用開始した当初は一部の編成で5両編成がありましたが、基本的には4両編成に組成されていたものの、現在では5両編成に組成されています。
また、下の編成表を見ると5編成分が運用に充当され、発電機の付いている制御車は全てCalamba寄りに組成されています。


下の写真は旧塗装の車両と現在のPNR塗装の車両が混結する08編成で、PNRでは唯一の混色編成として活躍しています。


続いて下の写真は予備車両としてTutubanに留置されている07編成でこちらも混色編成ですが予備の車両になっています。


Caloocan工場には6両が入場し、唯一エメグリ帯のM8は部品取用車両で、M'7は乗用車との接触なのか、下の写真のように側面下側が抉られており、修繕の見通しは無理なのかもしれません。


別の日の朝、北方線の終点であるGov. Pascual〜FTI間に運行されているRotemのDMUの車両に乗るついでにBlumentritt付近で撮影しましたが、TutubanからAlabang方面への列車はほぼ時刻どおり運行されていたものの、AlabangからTutubanへの列車は遅れ気味でした。


なお、先日も述べましたようにPNRのウェブサイトでも公開されている時刻表の中で、車両不足なのか一部列車で運休になっている列車があります。
また、Mamatid発着の列車はここ最近運行されておらず、今までCalamba発着の列車にはRotemのDMU3両編成が充当されていましたが、5月現在では少しでも混雑解消のためか203系が充当されていました。
この他、最近のSNSなどフィリピン、インドネシアのマニアの話題にもなっているようにINKA製造のPNR向け車両がデビューし、7月3日にPT.KAIの本線上で試運転が実施されていましたが、来月あたりにはマニラに到着するのではないでしょうか。このINKA製造のDMUは1編成が3両編成で構成され、まず2編成分が製造されますが、今年末から来年始めにかけて同じくINKA製造のDMUがさらに4編成分(4両編成?)と3編成分のDL+客車5両が完成する予定です。PNRでは空調関係の取替など15両分の入札が出ておりましたので、203系については引き続き使用されるものと思われますが、やはり現在でも空調機器に問題がある車両が多いだけに来年以降の動向が気になるところです。