Asian Railway Plaza

アジア各国の鉄道やJR南武線の話題などをお届けします

KTM CommuterでBatu Cavesへ

2011年05月20日 23時38分41秒 | マレーシア
また、ご無沙汰して申し訳ありません。前回はKTM Commuterの終点駅であるTanjung MalimまでRotem車のETSに乗車しましたが、今回はCommuter trainでヒンズー教の寺院があるBatu Cavesまで向かいます。
まずは、Tanjung Malim駅でBatu Cavesまでのカードを購入し、9:55発の列車に乗り込むことにしました。列車は跨線橋を渡った3番線に到着しており、車両はKTMの電車の中では最も古い1994年製造のクラス81でした。Tanjung Malim~Rawang間については、沿線人口が少ないのかほとんど1時間置きで運行されており、Tanjung Malimからの列車は全てRawang止まりとなり、クアラルンプール中心部への直通列車はありません。


定刻9:55にTanjung Malim駅を発車すると席に座ったせいかウトウトと眠ってしまい、あまり覚えていませんが、順調に列車が運行され、途中のBatang Kali駅を10:20に発車しました。ちょうど1時間に1本しかない北行列車と擦れ違うと再びウトウトしてしまい、気がついたらRawang駅1つ手前のSerendah駅でした。10:38、列車はRawang駅2番線に到着し、跨線橋を渡って1番線に止まっているSeremban行きに乗換えました。


下の写真は1番線に停車しているSeremban行きで、3扉の現代製造のクラス83でした。


Seremban行きの列車に乗り込むと既に席は埋まっており、ドアの脇に立って外を眺めることにしました。10:48、3分ほど遅れて出発しましたが、各駅で少しづつ乗客が乗り込んできたためか、遅れが少しずつ拡大し、途中のKepong Sentral駅では遅れが5分に拡大しました。この時点で乗車率はおおよそ120%と言ったところでしょうか。Rawang以南は30分間隔で運転されているもののクアラルンプール近くでは人口密度が高いため、徐々に車内が混雑してきました。Segambut駅付近では高層マンションが林立し、KLタワーが見えてくると間もなく乗換駅のPutra駅に到着しました。
この駅でBatu Caves方面の列車に乗換えなければならないので、反対側のホームで待つと10分ほどでBatu Caves行きが到着しました。最後尾の車両に乗り込んだのですが、客室から乗務員室へ通じる扉のとってを握って開けてみると簡単に乗務員室へ入ることができました。KTMはワンマン運転のため最後尾の車両には乗務員がいないのですが、乗客も私のことを見ていなかったこともあり、堂々と中に入り込み最後尾の展望を楽しんでおりました。今まで終点駅であったSentul駅を過ぎると車両工場や車庫のある脇を通り過ぎました。


2010年7月29日、Sentul~Batu Caves間、7.2kmが開通したばかりとあって、下の写真のように新しい軌道面の上を静かに進みました。また、この区間は双方向運転が可能のようで両方の線路に信号機が設置されています。


KTMのホームは基本的に相対式のホームが多く、新線区間においても全て相対式のホームが設置されています。


11:40過ぎ終点のBatu Caves駅にようやく到着し、私のKTM Commuter区間の全線踏破も完了しました。この駅を利用するのは初めてであり、何もわからずに来てしまったのですが、この駅のさらに先にセメント会社があるのかセメント用の貨車らしき車両が止まっており、機関車が入れ替えを行っていました。なお、線路へ降りての撮影は禁止されておりますので注意してください。(私は注意されましたので)


ついでにこの駅の直近にヒンズー教の寺院がありますので、ちょっと寄ってみました。マレーシアにはインド系の方々も多いので多くのインド系の人々が訪れているのですが、中には本国インドから来た人もおり、もちろん彼らにはマレー語は通じません。

上の写真の階段を昇るとたくさんの猿がお出迎えしてくれて、猿を見ていて楽しいのですが、さらに上に昇ると大きな洞穴があり、とても神秘的です。時間がありましたら、是非寄ってみるのもいかがかと思います。


ところで、マレーシアに譲渡された14系と24系客車ですが、私の知り合いの方の話では東線に使用されるという情報をいただいていますが、まだ営業には入っていないようです。新たな情報が入りましたらお知らせしたいと思います。






ETS(Electric Train Service)乗車体験記

2011年05月10日 22時22分14秒 | マレーシア
本日は先日のお約束どおり海外の鉄道について、ご紹介していきたいと思います。
昨年8月、マレーシアを訪問し、Kuala Lumpur南郊のSeremban駅までKTM-EMUコミュータートレインの簡単な乗車記をご紹介しましたが、その後KTM(Kereta Tanah Melayu)についてご紹介していないところもありますので、本日はその一部をご紹介したいと思います。


本日はETS(Electric Train Service)で、KL Sentral駅からEMUコミューターの終点駅であるTanjung Malim駅まで乗車しましたので、その乗車体験を簡単に述べていきたいと思います。
このETSはSerembanからIpohまでの160.3kmをおよそ3時間で結ぶ特急列車で、韓国Rotem社で製造された車両によって2010年8月12日から運行開始されています。
私がマレーシアを訪れたのは昨年8月下旬ということで、運行開始されたばかりのこのETSを乗車してみることにしました。
まずはKL Sentral駅でTanjung Malim駅までの切符を購入し、9402列車8:30発の列車に乗り込むことにしました。ETSの改札口はKTMコミューターの上の階にあり、KTMコミューターのホームとは別にETSや長距離列車用のホームがあります。地下にあるホームへ降りてみると既に2番線に私の乗車するETS6両編成が止まっていましが、ホームを挟んで1番線にはおそらくシンガポールから来た寝台列車が止まっていました。私もこれから乗車する列車につては故宮脇俊三氏と同様にその列車の先頭から最後尾まで見ないと気が済まないタイプですが、このETSは最新型の電車ということもあり、1両1両に際立った特徴があるものではありません。ただ、この列車の号車番号が数字ではなくA~Fまで付されており、BとE号車には2つのトイレが設置され、そのうち1つは車イス用のトイレとなっています。また、C号車には台所などが設置されており、運行区間の延長の際にはビュッフェとして使用されるのではないかと思います。
車内に目をやるとイスの配置が、マレーシアではおなじみの車両中央から進行方向側は進行方向に配置され、残りの半分は進行方向とは逆にイスが配置されています。車両の妻面には2つのモニターが設置されていますが、流れてくる画像はRotem社の宣伝とETSの宣伝ばかりで乗客にとってはどうでもいいようなビデオが放映されていました。


購入したばかりの切符を見るとF号車ということで、最後尾の車両へと移動し、発車時間を待ちましたが、定刻ちょうどに発車し、ゆっくりしたスピードで隣駅であるKuala Lumpur駅に到着しました。かつてはKL Sentral駅がありませんでしたので、非常に賑わいのある駅でしたが、現在ではクアラルンプールのターミナル駅の座が隣駅に移ったため、落ち着きのある静かな駅となりました。


Kuala Lumpur駅を出発すると東側に座っていたせいか太陽の光が車内を射し込み、車内が一気に明るくなりました。クアラルンプール中心部では高層マンションが林立しているものの、中心部から離れることによってインドネシアとは違うような田園風景を見ることができ、Rawang駅の手前からは列車はジャングルの中を走りました。
Rawang駅直近でセメント列車と擦れ違うと、ゆっくりしたスピードで駅本屋のある1番線へ転線しました。


9:05に定刻よりも1分早く出発し、再び下り本線へと進み、左手を見ると雨ざらし状態のボロボロになったKTMコミューター車両を何両も見られました。列車は快調にスピードを上げると124km/hのスピードを記録しました。Batang Kali付近で1時間に1本のコミュータートレインと擦れ違い、目的地Tanjung Malim駅の手前で148km/hのスピードを記録しました。


定刻どおり9:37、列車は2番線に到着し、降りた乗客は淋しいことに私1人だけでした。
この駅のホームは日本の新幹線のように400mほどもある立派な駅ですが、駅周辺は田舎の鄙びた風景が広がり、街の規模からすると駅は贅沢なつくりとなっています。


とりあえずはETSに乗車しましたが、日本の列車のようにほぼ定刻どおり運行されており、やはりマレーシアは東南アジアの国では優秀な国だと思ったしだいです。(少しはインドネシアやフィリピンはマレーシアを見習ってほしいものですが)
次回はこのTanjung Malim駅からコミュータートレインでクアラルンプル郊外のBatu Cavesに向かいます。

南武線ウォッチング-近況報告

2011年05月09日 01時24分49秒 | 南武線
またまた、ご無沙汰し申し訳ありません。前回は33年ぶりに復活した南武線の快速列車についてお伝えしましたが、先程、この季節としては気温も高く、五月晴れに恵まれましたので、再び南武線沿線までちょっこらとスクーターで出かけてみました。

まずは快速のラッピング編成を撮影するため、多摩川橋梁へと行ってみました。ラッピング編成は205系ナハ46と209系ナハ54編成の2本のみですが、この日は運が良いことに両方ともに日中運用(ナハ46=01F、ナハ54=53F)に充当されました。府中街道の是政橋のあたりから真横を狙うこともできますが、せっかくのラッピングが小さくなってしまうので、いつもと同じように撮影してみました。

下の写真はナハ46です。


続いて、府中本町駅の南側にある定番の撮影地である中央道下へ移動し撮影しようと思ったのですが、何を考えていたのか電車に乗ってしまい、知らないうちに川崎方面へと向かっていました。おそらく暑かったせいもあるかと思うのですが、考え事をしていて気がついたら矢野口駅でした。


とりあえずはこの駅で快速を撮影し、そのまま上の写真の南武線生え抜きのナハ32に乗車しました。武蔵溝ノ口駅で一度改札を出て、再び下りの快速列車に乗車するというようなことを行ったわけですが、そのついでに稲城市内連続立体化事業で第1期工事区間と第2期工事区間の接続部に分岐器がどのように設置されたのか確認してみました。下の写真のように上り線上にその分岐器が挿入され、来年度早々の下り線高架化に対応し、稲城長沼止まりについては高架駅で処理されると推測され、その折り返し列車が上り本線に入れるように設置されたものと思われます。


稲城長沼駅の高架工事については、下り本線、中線の電留線2線の軌道工事が完成間近のようで、レールが敷設されていることが確認できますが、川崎方の中線にはダブルクロスのポイントが既に敷設されており、線路の配線状況としては武蔵中原駅に近い形状となっています。高架完成時には武蔵中原駅と同様に立派な2面4線の構造となり、快速列車の稲城長沼延長運転、快速と各停の接続も可能なことと思われるため、今後の行方が非常に楽しみです。


府中本町駅南側、中央道下の定番の撮影地から前回と同様に狙ってみました。車体側面の快速のラッピングが少々判別しにくく、センスのあるデザインが見えないのが残念です。


最後に唯一下り快速列車を順光で撮影できる川崎~尻手にある柳町踏切へとスクーターで行ってみました。今の季節、午後3時近くから順光となりますので、最後の2本の快速は好条件で撮影できるかと思います。


ここ最近、南武線の快速列車に関連する記事をお伝えしましたが、海外の鉄道のことについてお伝えしていないことがまだ多くありますので、今後はそちらの話題について触れていきたいと思っております。
もちろん、南武線のことについてもある一定の時期を置いて、お伝えしていきたいと思います。