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PNR(フィリピン国鉄)近況報告-2015年6月-速報版

2015年06月24日 20時37分54秒 | フィリピン
先月、5月15日以来のブログ更新になりますが、この1ヶ月間、仕事のほうが忙しく、かつ、我が子の2才の誕生日ということでフィリピンに帰国し、5月27日より6月2日までマニラに滞在しました。正確に申し上げますと大韓航空によるマニラ行きとなったのですが、航空券代が合計4万ちょっとと直行便よりも安く、しかも羽田発着ソウル経由で、ソウルで行きは7時間ほど、帰りは14時間ほど時間が取れるということで、ソウルで8年ぶりの通勤電車探訪となりました。

今回は忙しさも解消されていませんので、まずは速報版ということで報告させていただき、後日、時間のある時に詳しい説明を写真とともに掲載させていただきたいと思いますのでご了承いただけたらと思います。

PNR(フィリピン国鉄)の話題ですが、皆さんが最も気にしている関東鉄道のキハ350、203系の塗装変更、列車脱線によって営業休止になっているマニラ近郊の営業再開の予定について、簡単に報告したいと思います。

今年3月、関東鉄道から搬出されましたキハ350計6両は横浜の大黒ふ頭に留置され、4月中旬頃に出港し、およそ1週間かけてマニラ港に到着しましたが、その後、しばらくマニラのふ頭で留置が続いたものの5月中旬頃Tutubanにトレーラーで運びこまれました。
PNR本社のあるTutubanを訪問したのは5月28日ですが、運良くこのタイミングでキハ350をTutubanでキハ350を見ることができました。


すでにキハ350は3両、3両に組成され、写真のとおり混色編成となっていますが、今年9月に予定されていますマニラ~ビコール方面運転再開にあわせ、これらのキハ350は同時期にビコール地方のコミュータートレインとして使用される予定で、一部の車両はCaloocan工場に運び込まれ、すでにPNRコーポレートカラーのブルートレイン色にオレンジ帯(下の写真で紹介します203系と同じ色)に変更中のようです。


続いて203系ですが、現在、マニラのコミュータートレインは運行休止中ということもあり、Tutuban駅構内においてPNRカラーに塗装変更が実施されていました。28日現在では下の写真のように203系の各編成が塗装変更され、一部の編成で引き続き塗装変更が実施されていました。今後も引き続き203系や韓国Rotemの編成にもこの色が導入される予定です。


29日にはCaloocan工場を訪問してみましたが、キハ52国鉄色3両、新潟色1両、203系、14系寝台車、12系客車などが確認できました。
キハ52の国鉄色については、マニラのコミュータートレインとして使用されていたものの、300%にも近い乗車が繰り返された結果、台車のスプリングに支障を来たし使用が不可能になったようで、しばらくこのCaloocan工場に留置されたままとなっています。新潟色については、以前も報告しましたように部品取用の車両となっているものの現存しています。


この他、Caloocan工場で注目すべき車両はDOST(科学技術省)所有のハイブリッドディーゼルカーで、1両の長さがおおよそ10mで5両編成となるようです。現在、組み立て工事が実施されており、各車両のモーターが車両の横に置かれていましたが、今後、設置されるものと思われます。
車両担当者にはこの車両のことで質問しておりませんが、組立工事の終了後、このPNRで試験運転が実施されるものと推測され、実際に営業用として使用されるのか、このタイプの車両が今後普及するのか気になるところです。


最後に4月29日にEDSA~Nichols間において、何者かによって線路の金具類を盗んだことによりRotemの3両編成が脱線し、約100人の乗客が負傷するという痛ましい事故がありましたが、その後、片方の線路を使用し復旧したものの、5月5日から完全に運行休止となりました。5月5日以降についてはマニラ近郊区間の全線において、軌道、線路のメンテナンスが実施され、当初、6月15日から運行再開予定とアナウンスされていたものの、現在も引き続き休止中であり、おそらく来週あたりから運行が再開されるものと思われます。

以上、簡単にPNR(フィリピン国鉄)について報告しましたが、後日、時間のある時に詳細に報告したいと思います。


続いて、ソウル周辺の通勤電車事情の話題ですが、何度も申し上げていますように私は103系好きということで、ソウルにも103系(301系)とそっくりのソウルメトロ1号線の旧1000系や2号線の旧2000系探訪を実施し、2号線新亭の車両基地には旧1000系が現存していることを確認できました。


上の写真のような301系そっくりの旧1000系はすでに営業から撤退しているものの、現在も先頭改造車が運用されております。運用される範囲は京釜線、京仁線、京元線及びソウル地下鉄1号線などと広範囲におよび、かつ多くの列車はKORAIL車両が大半ですので、このソウルメトロの旧1000系、新1000系を撮影するには日中ではほとんど見る機会がなく、朝のラッシュ時であればある程度確実に撮影はできるものと思われます。
また、ソウルメトロ2号線の103系そっくりの旧2000系についても撮影してみましたが、先頭改造車編成以外のオリジナル顔の編成を見かける機会は少ないものの僅かながら見ることができました。撮影については2号線の全ての駅でホームドアが設置されているようで、駅からの撮影はほとんど無理のようですが、漢江にかかる江辺~チャムシルナル間で柵の上から撮影ができました。(架線柱をうまくよけなければなりませんが)


いずれにしてもソウルの話題についても、後日、報告したいと思います。