Asian Railway Plaza

アジア各国の鉄道やJR南武線の話題などをお届けします

Bicolコミュータートレインに乗車

2011年08月26日 23時15分10秒 | フィリピン
ご無沙汰して申し訳ありません。7月のフィリピン、インドネシア帰国後、そのご報告ということでブログ上で話題を提供していきましたが、ここ最近、両国への日本の中古車両譲渡の動きが激しくなってきましたので、9月中旬頃に再びフィリピン、インドネシアを訪問することにいたしました。今回は1週間あまりの予定であり、少ない時間の中で日本の中古車両を中心に注目していきたいと思っておりますが、インドネシアではやはり203系の現状と103系東海色のデビュー(もちろん高運の青系色編成にも注目)、フィリピンでは譲渡予定の車両がマニラに到着するのかどうかわかりませんが、これらの車両の動向と今後の予定について注目し、帰国後にご報告できたらと考えております。
そもそも7月訪問時の報告が終わっておりませんが、日本出発前にできるだけフィリピン、インドネシアの報告を行っていきたいと思っております。

それではだいぶ前になりますが、14系寝台車Bicol Expressの乗車記を述べていきましたが、Nagaに到着後、Bicol地方に運行されているコミュータートレインに乗車しましたので、その話題を簡単に報告したいと思います。
7月11日、ManilaのTutubanからBicol Expressに乗車し、終点のNagaまで乗車しましたが、Naga到着が予定よりも約1時間30分遅れ、朝5:30に到着し、Naga5:15発車のSipocot行きにタッチの差で乗車できず悔しい思いをしたというところまでお伝えしたかと思います。
既に出発してしまったSipocot行きに乗車するのは、いくらジープやバスで追いかけたとしても難しいだろうということですぐに諦めてしまったのですが、このSipocot行き列車はにSipocotですぐに折り返しNaga行きとなりますので、ならばこの戻ってくる列車に乗れば良いのではないかと考えました。
しかしながら実際そのように考えたのがNagaに到着してから1時間たったあとに思い立ったのですから、Sipocot方面を目指し向こうから来る列車に乗ってNagaまではそれほど乗れないと思っていました。まずはジープやバスでフィリピン国鉄のどこかの駅まで行って乗車しようと考えたのですが、土地勘のない私にとっては非常にやっかいであり、おそらくジープやバスの通るナショナルロードから駅までトライシクルに乗換えが必要で、どれくらい時間がかかるのか全くわかりません。
駅にいるガードマンにそのようなことを言ったところ、それならば駅のManila寄りに大きな鉄橋があり、その向こうに線路の上を走るスケーターの乗り場があるのでそれに乗車すれば良いのではないかと提言しました。私もその手があったかということで、そのスケーター乗り場をすぐに目指し、線路の上をてくてくと歩いて行きました。確かに大きな鉄橋があり、長さとしては約100mほどのものですが、その線路の鉄橋を数歩進んだところで足が先に出なくなってしまいました。下に流れる川をつい見てしまうとなかなか思うように足が出ず、これではダメだということで線路の鉄橋を渡ることを諦め、すぐ隣に見えるナショナルロードを渡ってスケーターの乗り場へと向かいました。スケーターは鉄橋を渡った踏切上で待機していましたが、東南アジアでは常識ですが、規定の乗車定員に達しないかぎり発車できないということで、スペシャル(貸切)にしてすぐに発車してもらうか少々悩みました。100ペソ(約200円)の料金で次の駅のSampaloc駅まで走ってもらうということですぐに交渉できたのですが、交渉した瞬間なぜか定員に達してしまい、結局、私個人としてはスペシャルということになってしまいました。


定員に達したスケーターはManila方面へと向かったのですが、次の駅のSampaloc駅まではNagaから約7km離れており、Sipocotから来る列車の発車時刻は7:35でした。私の時計の針を見るとすでに7:30を経過しておりました。これではもしかすると間に合わないのではないかと考えていると、スケーターは長い直線区間に入り、はるか向こうの方から列車のライトの光が見えてきました。これでは列車の方が先にSamapaloc駅に到着し、乗車することができないのではと思っていたところ、私が乗ったスケーターの方が先にSampaloc駅に到着しました。
ホームはというとホームらしいものではなく、粗末な木とパイプで作った停留所のようなものでした。待つこと3分ほどで列車も到着し、無事に乗車できたのですが、このSampaloc駅には切符を買うところもなく、車内で車掌から切符を購入しました。


列車はDL+12系3両の編成であり、車内は下の写真のように座席がほぼ埋まる程度でした。私がスケーターで乗車したところを再び逆方向へと向かいましたが、列車ですと僅か10分ほどで終点のNagaに到着してしまいました。


Naga駅に到着するやいなや乗客らはいっせいに降車し、改札口からNagaの街の方へと消えていきました。


しばらくすると今まで乗客らでごった返していたNaga駅がうそのように静まり返っていました。
下の列車はBicol地方を走る12系によるコミュータートレインです。


最後にBicol地方のコミュータートレインの時刻は以下のとおりです。(主な駅のみ掲載で、終点駅のみ到着時刻)
Naga5:15→Pamplona5:39→Libmanan6:00→Sipocot6:25
Sipocot6:35→Libmanan7:02→Pamplona7:23→Naga7:45

Naga15:10→Pamplona15:34→Libmanan15:55→Sipocot16:20
Sipocot16:40→Libmanan17:07→Pamplona17:28→Naga17:50

上記以外に土曜日、日曜日にはNaga~Ligao間延長運転。(平日は運休。主な駅のみ掲載で、終点駅のみ到着時刻)
Naga8:00→Iriga8:54→Ligao9:50
Ligao10:00→Iriga10:58→Naga11:50




ボロボロ12系客車Commexに乗車

2011年08月11日 08時05分32秒 | フィリピン
またまたご無沙汰して申し訳ありません。8月に入ってから仕事が忙しくなり、更新の頻度が頻繁に行うことができませんが、できるだけ多くの話題を早い時期にお届けしたいと思っております。

本日はフィリピンの話題を簡単にお届けしたいと思います。7月21日深夜、ジャカルタからマニラ行きの深夜便の飛行機に搭乗し、マニラに早朝の5:30に到着するという少々ハードなことを行いましたが、そのついでにどうせならそのままマニラの空港からタクシーでとばしてフィリピン国鉄の駅まで向かい、Binanからやって来る12系客車Commexに乗車しようと企てました。
実際には順調に遅れもなくマニラに到着しましたが、タクシーに乗車したのはちょうど6時頃でした。Binanからやって来る12系客車の時刻については下記に示しますが、空港から近いEdsa駅の出発が5:56ですので、タクシーでとばしてもらってPaco駅あたりで捕まえればと思っておりました。タクシーの運転手にその列車に乗車するのでと告げるとPaco駅まで行かなくても大丈夫だよと言われ、その忠告どおりに従ってBuendia駅で降ろしてもらったのですが、そのとおり列車はまだ来ておらず、線路に出て南方向(Binan)に目をやると列車のライトが見えました。運よくPaco駅まで行かずに済み、早速、切符を購入し待つこと5分ほどでボロボロになった12系客車Commexが到着しました。


車内へ入ると座席はほぼ一杯という状況で、かつてあったエアコンも壊れ、扇風機ですらない状況ですので、車内全体が暑い空気で覆われ、すぐに汗だくになってしまいました。しかもジャカルタからの深夜便に搭乗し、疲れも癒されないまま乗車したのですから、しんどいの一言につきます。


各駅で降車する人も多かったのですが、始発列車ということもあり、思ったよりも乗車する人も多く、座席はEspana付近まで常に満席の状態でした。


車内に居てもただ暑いだけですので、列車の最後尾に移ってみました。車掌室に荷物を置いて後方を眺めていましたが、かつて線路際ギリギリにあった違法住宅も強制撤去されてしまい、しかも一部分では複々線用の用地(South Railのスタンダードゲージ用)が確保されているため、線路脇はすっきりしています。
下の写真付近では、スタンダードゲージの部分はおそらくこの線路直上に設置されるものと思われます。


Blumentrittに到着すると大勢の乗客が降車し、車内は乗客の数が僅かとなりました。下の写真はBlumentritt駅に到着し、車掌が出発の合図を機関士に送っています。また、高床式のホームは本来3両編成のDMU用に設置されたため、それよりも編成の長いCommexはホームからはみ出して停車します。


Alabang方面(南方面)のホームに目を向けてみると大勢の乗客が列車を待っていました。朝はTutuban方面(北方面)に向かう乗客が多いのではないかと思っていましたが、Alabang方面へ向かう乗客も多いようです。


列車が左に90度カーブし、Caloocan方面に向かう線路が見えましたが、ほぼ整備が完了しているようで、Caloocanにある車両工場とも現在は線路が繋がっているとのことで、車両はこの線路を通して、行き来ができるようになったとのことです。Caloocanまでの状況については、今回時間がありませんでしたので観察できませんでしたが、現地のマニアの話しでは、この区間にキハ52を運行させるというようなことを聞いております。


7時ちょうど頃に終点Tutuban駅に到着し、すぐに入れ換えを行っていました。
このCommexは客車が以前は6両もあったのですが、昨年の9月に乗車した時には5両になり、現在では4両のみとなりましたが、年々使用できる車両も少なくなりつつある状況です。今後は203系がこの列車に充当されるようなことを聞いておりますが、以前も述べたように電源車が3両在籍していますので、これらの電源車を使用して冷房電源などの確保を行い、Tutuban~Calamba間のCommex用の列車として置き換えが行われるものと思われます。


下の写真はTutuban駅を北側から見たもので、左側(東側)には14系寝台車が留置され、投石防止ネットの整備が行われていました。


なお、Commexの時刻については、下記のとおりです。(主な駅のみ掲載で、終点駅以外は出発時刻)
Binan4:50→Alabang5:24→Pasay Road6:00→Paco6:12→Espana6:27→Tutuban6:40
Tutuban18:20→Espana18:34→Paco18:48→Pasay Road19:00→Alabang19:32→Binan20:15

最後に先日7日に非常に暑い中、新潟港の様子を見て参りました。
キハ52、7両とキハ59(こがね)、3両が鉄道模型のように綺麗に並べられ壮観でした。

このままの色でそのままフィリピン国鉄を走ってもらいたいものですが、ご存知のように投石が激しいため、投石防止ネットが設置されるものではないかと思われます。


こちらは203系マト67編成です。先程のキハ52とキハ59とともに一緒に譲渡されるものと思われますが、インドネシアとは違い客車として使用されるものと思われますので、DLに引かれた姿を早く見てみたいものです。
9月中旬頃に再び訪比を計画しておりますので、また、これらの譲渡車両の状況を報告できればと思っております。