Asian Railway Plaza

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最近のPNRキハ52の動き

2012年01月03日 20時33分07秒 | フィリピン
先日はPNRの203系の動向についてお伝えしましたが、本日はキハ52について簡単に述べていきたいと思います。
昨年9月に新潟港より203系10両、キハ59(こがね)とともに国鉄色のキハ52、3両と新潟色のキハ52、4両の計7両がPNRに譲渡され、気動車には疎い私でもビックリしたものです。実は昨年の2月にPNRの担当者からそのお話しを聞いた時に驚いていたのですが、こうして現実にPNRに到着してみると意外とこの南国フィリピンの風土に合っているのではないかと感じております。

まず、運用状況については先日お伝えしたようにTutuban~Alabang間のコミュータートレインの始発列車(Tutuban5:05発、Alabang6:05発)に充当されているようで、その他Tutuban~Naga間の長距離臨時列車にも充当されることがあるようです。
使用される車両については昨年の12月16日時点で投石防止ネットが装着された国鉄色の3両(キハ52-122、キハ52-127、キハ52-137)と新潟色のキハ52-123で、装着されていない車両(キハ52-102、キハ52-120、キハ52-121)は運用に充当されることはないようです。

下の車両は新潟色で唯一、投石防止ネットが装着されたキハ52-123で、国鉄色とともに営業に入ることもあるようです。


私が訪問した昨年12月には残念ながら乗車することはできませんでした。キハ52を運転できる運転士が2人しかおらず、そのうちの1人が当番であったものののその奥さんが病気とのことで看病しなければならず、12月15日夕方の臨時列車と16日朝一番列車にはロテムの車両が充当されました。


キハ52ファンにとってはこの姿きっと堪らないのではないかと思いますが、投石防止ネットがなかったら最高ですね!


車両のサイドはご覧のように側引戸のガラス部分に投石防止ネットを装着できないため、Tc203-107と同様に鉄板のようなもので塞いでおります。PNRのロゴマークも車体中央部に取り付けられていますが、当初は担当者から車体を塗り替えるとおっしゃっていましたので、とりあえずそのままの色で営業に入り嬉しいかぎりです。


側引戸のガラス部分が塞がれているため、外が見えないのが残念です。ジャカルタの電車のようにプラスティック製のものに換えられればよいのですが。


投石防止ネットの装着された4両は、PNRのロゴマークも付けられております。


下の車両はキハ52-137で、車内には手が加えられていないようです。


同じくキハ52-137の運転台です。試運転で100km/h以上のスピードを出したとかで話題になっているようですが、私としては無理のないようなスピードで安全に運転してもらえることを願うばかりです。(ロテムのDMUに乗車していても80km/h以上のスピードで走るとかなり怖いものがありますからね)


最後に昨年12月16日現在のTutuban駅及びヤードの車両配置状況を掲載します。南北に細長いため2つに分けて車両配置状況図を作成してみました。配線は一部省略している箇所があり、ロテム製のDMUについては基本的に修繕庫に配置されていたため表示しておりません。同様にディーゼル機関車についても機関庫におりましたので表示しておりません。また、車両の前位、後位についても表示しておりませんが、先日も203系について述べたように前位、後位の向きがバラバラのものがあったり、向きが統一されているものもありました。
下の図がTutuban駅側(南側)です。6番線には新潟色のキハ52、3両が転入整備を受けないまま留置されていました。Binan発着のCommexには1番線の12系が使用されているようでこの時点で4両編成のようでした。14系寝台車オハネ14-63、スハネフ14-32はBicol Expressに使用されたと思われるため、この時点ではNagaに留置されていると推測されます。この他North Rail用に12系客車(元JR九州)が留置されていましが、その車両についてもここでは表示しておりません。


こちらの図は上の図に繋がる北側部分です。CAR-3は白色の12系客車です。なおTc203-107は発電機搭載工事を受けるようで、先週Caloocan工場へ回送されました。


日本からの譲渡車両が急激に増加し、非常に面白くなってきましたが、今年も何度か訪比を計画しておりますので、訪比の際にはPNRに乗車ならびに撮影を行い、報告させていただきたいと思っております。