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Asian Railway Plaza

アジア各国の鉄道やJR南武線の話題などをお届けします

LRT1号線Baclaran車庫訪問

2012年10月08日 10時29分18秒 | フィリピン
先月26日、私たちは9時にCebuを発ちManilaに10時半頃に到着したのですが、その日の午後1時過ぎに日本から2人の友人がManila空港に到着し、一緒にPNRを訪問する予定になっていましたので、2時間半程時間があるということで、空港近くに位置するLRT1号線のBaclaran車庫へ訪問し、車両の写真を撮らしてもらうことにしました。

私は予め日本を発つ前にLRTの車庫の知り合いの方にメールしておいたのですが、この日はその知り合いの方が不在とのことで、車庫のゲートの入口で交渉にあたりました。担当者不在ではなかなか話しが通らず、私も不慣れなフィリピン語を駆使して電話で事務所の窓口の方と交渉した結果、何とか撮影させていただく許可をいただきました。一般的にLRTの車庫内の撮影はPNRに比べると厳しく、撮影する上では明確な目的がなければ難しいのですが、私もバカ正直にあくまでも趣味のためであり、広告や営利目的ではないと説明すると、なぜか撮影することにOKが下りました。

ということで、この時点で交渉等に1時間以上も費やしてしまった結果、時間も12時近くでしたので10分程撮影させていただきました。
まずは日本車輌(NS)と近畿車輛(KS)のThird Generationで、合計96両の12編成が在籍していますが、この形式は故障が少なく好評のようです。


続いてAdtranzのSecond Generationで電気機器は韓国現代によるもので、合計7編成が在籍しているようですが、現在、稼働できる編成は撮影に付き添っていただいた方の話しでは3~4編成であり、故障発生という知らせを聞くと決まってこの形式だとのことです。


どおりでこの形式は昼間休んでいることが多く、最近では実際に営業している姿を滅多に見ることができません。奥の方にはベルギー製のFirst Generationが留置されていますが、この形式はLRT1号線の主力として活躍しており、製造から30年近くになるところですが、今後もしばらく活躍が続きそうで、今のところ新車の導入の予定はないようです。


以上、フィリピン国鉄(PNR)、LRT1号線の報告を簡単に行いましたが、クリスマス頃にも訪比を予定しておりますので、その際に時間がありましたら車庫訪問や乗車などを行い、報告したいと思っております。
次回はジャカルタの鉄道の話題についてご報告いたします。

マニラ首都圏のCommuterとして活躍するキハ52国鉄色

2012年10月07日 00時41分41秒 | フィリピン
昨日に引き続きフィリピン国鉄(PNR)の話題ということで、現在、マニラ首都圏のCommuterで活躍するキハ52国鉄色の話題を簡単にご紹介します。
国鉄色のキハ52-122,127,137、計3両は、現在、Tutuban~Alabang間のCommuterに充当されることが多く、充当される時刻については203系と同様に決まっていないものの、ほぼ毎日運用に就いているようです。

ということで、沿線で撮影してみたいと思い、9月30日Buendia~Pasay Road間で待ち構えることにしました。
すると早速10時過ぎにAlabang方面からキハ52の3連の姿を捕らえることができました。よく見ると8月12日の記事で紹介しました鉄男君ことM君が手を振っており、現在ではPNRで研修中とのことで、うまく行けばPNRに就職できるとのことです。今回も彼に一時的に同行していただき、昼飯を御馳走してあげたのですが、前回のご飯3杯どころか10杯もおかわりし、おまけに酢の入ったお椀をスープと思い、うっかり一気飲みしてしまいお腹を痛めてしまうという痛々しい出来事がありました。(撮影する時はお願いだから隠れていろよと言いたいところですが)


しばらく待っているとTutuban方面からこんなものがやって来ました。
保線用の列車でしょうか。


後ろを見ると軍服を着たミリタリーらしき人が睨みを利かせながら去っていきました。


正午前の11:40頃、先程Tutuban方面に向かったキハ52国鉄色が戻ってきました。危うくAlabang方面から来るRotem製DMUと被るところで、M君の姿も見ることなく難なく撮影できました。


また、新潟色のキハ52-123ですが、部品取用として供出され、乗務員室のガラス窓が取り外され、床下の機器も一部取り外されているようです。この新潟色を撮影したい方は今のうちかもしれません。


2012年3月4日ダイヤ改正時刻については以下のとおりで、10月1日ダイヤ改正においてはCommuterには変更がないものと思われます。
列車番号Tutuban→Alabang(下り)
101 5:05→6:00
103 5:35→6:30日曜・祝日は運休
105 6:05→7:00
107 6:35→7:30日曜・祝日は運休
109 7:05→8:00
111 7:35→8:30日曜・祝日は運休
113 8:05→9:00
115 8:35→9:30
117 9:05→10:00
119 9:35→10:30
121 10:05→11:00
123 11:05→12:00
125 12:05→13:00
127 13:05→14:00
129 14:05→15:00
131 14:35→15:30日曜・祝日は運休
133 15:05→16:00
135 15:35→16:30
137 16:05→17:00
139 16:35→17:30
141 17:05→18:00
143 17:35→18:30
145 18:05→19:00
201 18:45→20:30(203系Biñan行き:時刻はBiñan着)

列車番号Alabang→Tutuban(上り)
202 4:50→6:35(203系Biñan発:時刻はBiñan発)
102 6:05→7:00
104 6:35→7:30日曜・祝日は運休
106 7:05→8:00
108 7:35→8:30日曜・祝日は運休
110 8:05→9:00
112 8:35→9:30日曜・祝日は運休
114 9:05→10:00
116 9:35→10:30
118 10:05→11:00
120 10:35→11:30
122 11:05→12:00
124 12:05→13:00
126 13:05→14:00
128 14:05→15:00
130 15:05→16:00
132 15:35→16:30日曜・祝日は運休
134 16:05→17:00
136 16:35→17:30
138 17:05→18:00
140 17:35→18:30
142 18:05→19:00
144 18:35→19:30
146 19:05→20:00

PNRダイヤ改正

2012年10月06日 19時28分14秒 | フィリピン
フィリピン国鉄(PNR)は10月1日ダイヤ改正が実施され、今までTutuban~Naga間に運転されていた14系寝台車+12系リクライニングシート車のBicol Expressは運転区間が延長され、Tutuban~PNRの現在の終点であるLigao間に変更されました。
主な停車駅の時刻については以下の通りです。(着が付いていないものは発車時刻)
下り 列車番号BET-611
Tutuban19:45→PasayRd.20:14→Alabang20:40→Lucena23:19→Hondagua2:42→Sipocot5:47→Naga(6:45着)7:00→Iriga8:03→Ligao9:00着

上り 列車番号BET-612
Ligao17:30→Iriga18:28→Naga(19:30着)19:45→Sipocot20:44→Hondagua23:59→Lucena3:19→Alabang5:51→PasayRd.6:17→Tutuban6:45着

また、Mayon Limited De Luxeに充当されていたキハ59「こがね」ですが、7月に乗用車と衝突し損傷を受けたものの修繕作業が終了し、10月1日のダイヤ改正とともに見事に復活し、列車名Isarog Limited ExpressとしてTutuban~Naga間に運行されています。
運転日はTutuban発が月・水・金曜日、Naga発が日・火・木曜日です。
主な停車駅の時刻については以下の通りです。(着が付いていないものは発車時刻)
下り 列車番号T-713
Tutuban18:30→PasayRd.18:59→Alabang19:25→Lucena22:02→Hondagua1:25→Sipocot4:31→Naga5:30着

上り 列車番号T-714
Naga18:30→Sipocot19:31→Hondagua22:48→Lucena2:07→Alabang4:38→PasayRd.5:03→Tutuban5:30着

下の写真はダイヤ改正の初日である10月1日にTutuban駅で撮影したもので、列車名Isarog Limited Expressとして見事に復活しました。
列車名のIsarogはNaga東部にある2000m近くの成層火山の名前です。


今までMayong Limited Ordinaryとして運転されていたキハ52ブルートレイン色ですが、車両の不調により運転を中止しており、運行開始の予定は未定のようです。
この他、念願であるLegazpiへの開通予定時期ですが、PNRのGM曰く、クリスマス前までには開通させたいとのことで、開通の暁にはBicol ExpressもLigaoからLegazpi発着に運転区間が延長されるものと思われます。
マニラ首都圏のCommuterの時刻については変更がないようで、2012年3月4日改正時のものをそのまま踏襲しているようです。

車両の不調によりキハ52ブルートレイン色は、マニラ首都圏のCommuter運用にも充当されることなく、整備が続けられているようです。

203系CommexでBinanへ

2012年10月05日 00時31分31秒 | フィリピン
前回のお約束どおり今回は203系Commexで終点Biñanまでの乗車記を簡単にご紹介します。
10月1日夕方、たまたまRizal(Luneta) Parkまで来ており、友人の住むLaguna州Sta. Rosaまで帰る予定でしたので、これはTutuban18:45発のBiñan行き203系Commexを利用するしかないということで、始発駅のTutuban駅へ向かいました。Tutuban駅には17時ちょうどに着いてしまい、Commexの発車までは2時間近くあるので、よっぽどの鉄道好きでなければCommuterのAlabang行きに乗車するほうが懸命なのですが、やはり私も鉄の血が入っているのか連れの友人にお構いなく、一先ずはTutuban駅構内にたむろしている車両を警備員に頼み込んで撮影させてもらうことにしました。(26、29日も撮影していたのですが)30分程で撮影を済ませ、それでも出発までには1時間程ありましたが、10月1日から運行再開した「こがね」によるIsarog Express(この列車の説明は後日述べます)を見たり、駅構内をぶらぶらするうちに時刻は18:30になっていました。
てっきり私たちがこれから乗車する203系CommexはTutuban駅構内に留置されているのかと思いきやTutuban~Alabang間のCommuterに充当されており、しかも出発時刻近くになっても203系はもどって来ませんでした。出発時刻の18:45頃、ようやく203系が入線し、Tutuban方のDLを切り離したのち、すぐに別のDLがAlabang寄りに連結されました。


このCommexに乗車する大勢の乗客がホーム入口のゲートで待っていましたが、私たちは別の入口から侵入し、難なく腰掛けることができました。車内はあっという間に席は埋まり、下の写真のようにちらほらと立っている乗客がいる程度で、混雑率で表すと80%と言ったところでしょうか。


列車は定刻よりも15分遅れの19:00ちょうどに出発し、30km/h程のゆっくりしたスピードで進みました。車内は車両によって温度差があるもののRotem製DMUに比べ冷えており快適でしたが、Blumentritt、Laon-Laan、Españaと進むうちに乗客が増加し、Sta.Mesaでは混雑率が160%程となりました。ここまでくると今まで冷えていた車内も少々ムシムシするような状態になり、隣に座っていた乳児連れの両親がその子供の様子を気にするようになり、暑さのせいかとうとう泣き出してしまいました。私の連れが簡易性Pamaypay(扇子)をその親子に差し出し、扇ぐとその乳児も機嫌を取り戻し泣き止みました。
Sta.Mesaを19:20(定刻19:04)に出発し、Paco、Buendiaなどの駅を進むうちに乗客は増え、Pasay Rd.では185%程になりました。Edsa(Magallanes)では混雑率がピークに達し、おおよそ190%となりました。本当は各駅での状況を撮影したいと思っていたのですが、このような混雑では身動きをとるのですら出来ませんので諦めてしまいました。
Edsa(Magallanes)を19:48(定刻19:31)に出発し、列車はRotem製DMUよりも若干ゆっくりの50km/hのスピードで進みました。やはり機関車との総括制御ができないせいか、恐る恐るといった運転なのですが、それでも50km/hもスピードを出し、203系や201系でおなじみの「ヒューヒュー」というあの音を発していました。また、死重ながらかすかにモーターの音も聞こえるのではないかと思っていたのですが、こちらのほうは残念ながら列車の振動や線路のジョイント音が大きいせいか、全く聞くことができませんでした。
Nichols、F.T.I.と進むとかすかに降車する乗客が見られ、混雑率も180%程と僅かに少なくなりました。次のBicutanに近づくと車掌がフィリピン語で「Malapit na tayo sa Bicutan. Wake up na!(間もなくBicutanです。もう起きてください!)」というなんともフィリピン人らしいアナウンスを聞くことができました。
Bicutanに到着すると大勢の乗客が降車し、混雑率は一気に140%程となりました。これぐらいの混雑率になれば何とか車内を移動できるということで、DLを除いてこの列車の先頭にある発電機の搭載されているところまで行ってみました。発電機搭載車の貫通扉を開けるととてつもない轟音が響き渡り、1分以上いると耳がおかしくなりそうでした。


マニラ南部の交通拠点であるAlabangに到着するとBicutanと同様に大勢の乗客が降りていきました。車内はほとんど立つ乗客はあまり見られず、混雑率70%といったところでしょうか。定刻よりも約30分遅れの20:28(定刻20:00)に発車し、線路の状態が悪いのか、揺れのほうもより酷くなりました。


車内も空いたことから車内の移動が簡単になり、車掌の動きを観察してみることにしました。車掌は切符の検査をするとともに車内で切符を売っているようです。


Alabang以南の駅では高床式のホームでないため、乗客がどのように降りるのか見ておりましたが、皆さん降り慣れているのかジャンプするなり、手摺とステップを使って難なく降りていきました。また、車掌は運転士に出発の合図をペンライトを使って送るのですが、ペンライトを横に振った場合は「出発するな」、縦に振った場合は「出発ヨシ」とのことでした。


列車は終点のBiñanに近づくと車内は混雑率おおよそ30%で閑散とした状況で、30分遅れの21:00ちょうど側線側に到着しました。
私はすぐにでも機回しをするのではないかと思っていたのですが、後続列車のBicol Expressが通過するまでは機回しができないとのことで、しばらく待つことにしました。Bicol Exp.は20分遅れの20:23に到着し、下の写真のようにCommexと並びました。(右の列車がBicol Exp.)


Bicol Exp.は寝台車3両とリクライニングシート車1両の構成であり、車内を覗いてみたい気持ちがあったのですが、いつ発車してしまうのかわかりませんでしたので諦めてしまいました。


Bicol Exp.が発車し去って行くと、早速、機回し作業が開始されました。


DLがTutuban側に引き上げ、Biñan側のTc203-107の顔が拝めました。


DLが側線に移り、203系にゆっくり近づいて連結作業が開始されました。


連結作業も無事に終了し、本日の業務は終了です。
明朝の出発は夜も開けきらない4:50です。




PNR203系、運用情報

2012年10月03日 20時32分43秒 | フィリピン
ブログの更新がご無沙汰になってしまいましたが、先日もお伝えしましたように9月21日から10月2日にかけて、フィリピンとインドネシア(ジャカルタ)に滞在し、フィリピンにおいてはPNR(フィリピン国鉄)、LRT1号線の車庫訪問、ジャカルタにおいてはPT.KAIのBalai Yasa Manggarai、Bukit Duri、Depokの各車庫に訪問して参りました。全てをまとめて報告できませんので、今回はまずPNRの203系の動きからご紹介したいと思います。


現在、PNRの203系は1編成が運用についており、Tutuban~Alabang間に運用されているRotem製DMUの運用とTutuban~Biñan間のCommex運用に203系が充当されています。
最近まではTutuban~Alabang間のCommuter運用に203系が充当される場合は、Alabangの1つ手前のSucatで折り返していましたが、Alabang駅構内に機回線が整備されたことにより、203系もRotem製DMUと同様にAlabangまで運行され、大きな問題が解消されました。
下の写真がAlabang駅構内で、短期間に機回線が整備されました。


また、早朝と夜間に運行されているTutuban~Biñan間のCommex運用にも同じ編成が充当され、ボロボロ12系と置き換えが完了しました。このボロボロ12系の行方についてはTutuban駅構内には見当たらず、Caloocan工場に疎開されている可能性もあります。
運用に充当されている203系の編成については以下のとおりです。
Tutuban寄りからM203-10+M'202-14+M203-11+Tc203-107(発電機搭載)の4両編成で、冷房使用可能です。
なお、M203-10は以前、100KVAの発電機が搭載されていましたが、現在では取り外され、水タンクのみが残されています。


203系の運行状況については、Tutuban~Biñan間のCommex運用に充当されることはほぼ間違いないかと思われますが、Tutuban~Alabang間のCommuterについてはどの時間に運行されるのか決まっておらず、Tutuban駅で使用される30分以前にならないとわからないとのことで、他の駅においても203系が使用される場合、その連絡が来るようです。ですので途中の駅で撮影する場合は、203系が運行されているのか切符売場の方に聞けばすぐにわかりますが、その時点で203系が運行されておらず、どうしても沿線で撮影したい場合は何度か切符売場の方に尋ねなければなりません。
私も沿線で撮影したいと思い、9月30日午前中にBuendia~Pasay Road間で粘っていたもののキハ52がCommuterに充当されていましたが、203系は残念ながら充当されていませんでした。
ならば次の日の10月1日午前中にリベンジということで、Buendia駅の切符売場の方に聞いてみるとAlabang駅へ行ったところだというので、これはしめたものだと言うことで1時間少々待ち続けました。
結果、ダイヤが大幅に乱れていたものの11時30分過ぎにようやく撮影することができました。


後ろ姿を見ると中央線や武蔵野線バージョンの203系にも見えますが、ジャカルタのKCJバージョンに比べシンプルでこれはこれで良いのではないかと個人的に思っています。


走って203系を追っかけ、Buendia駅に停車している姿を撮影してみました。Buendia駅のホームは2つの踏切に挟まれたところに位置しており、4両編成の203系では最後尾1両が踏切上で停車し、車やバイクの行き来が出来なくなります。最初からホーム位置を考えて設置すればこのようなことがないのですが、フィリピンでは先々のことをよ~く考えず、このようなハプニングはざらです。


次回は203系でTutuban~Biñan間の乗車記を簡単にお届けします。
下の写真はBuendia Ave.(Gil Puyat Ave.)の踏切で待つフィリピン庶民の乗り物ジープニーと203系を撮影したものです。


フィリピン、インドネシア遠征

2012年09月21日 09時33分04秒 | フィリピン
またまた、ブログの更新がご無沙汰になり、申し訳ありません。
今日、夕方から10月2日にかけ、フィリピン、インドネシア(ジャカルタ)に遠征いたします。
今回は10日ちょっとの遠征となりますので、できるだけ旅費を最小限にすべく、全ての行程をLCC(格安航空会社)を利用することにしました。
成田~マニラ間が全て込みで約32,000円、マニラ~ジャカルタ間が約22,000円の合計約54,000円也というなんともケチケチ旅行になります。
また、フィリピン国内でも地方へ飛行機を利用しますので、全体の旅費がもう少し膨らんでしまいますが、少しでも削れるものは削るという強い意気込みがなければ帰国後の日常生活が成り立ちませんので、このような厳しい状況の中でも上手く旅を楽しんで参りたいと思っております。
現地ではもちろんフィリピン国鉄とJABODETABEKの撮影及び車庫への訪問をする予定で、私個人的には両鉄道会社の203系の現況やジャカルタの103系に注目しておりますが、思わぬサプライズなどがありましたら、現地からご報告させていただきたいと思います。
それでは行って参ります。

その他のPNRの話題

2012年08月15日 18時54分10秒 | フィリピン
PNRのキハ52と203系の話題を続けて述べて参りましたが、特にこれ以上話題とも言えるほどのものがありませんので、本日でPNRの話題は最後とし、次回から国内の話題を提供したいと思います。

まずはMayon Limited De LuxeとしてManilaのTutuban~Bicol地方のLigao間を今年の3月16日よりキハ59「こがね」が運行開始されましたが、7月上旬、自動車と衝突し、キハ59-511が脱線し、車体右側側面の乗務員室寄りと中央部の窓ガラスが破損しました。以降、Mayon Limited De Luxeは運休となりました。詳しい事故の状況については、インターネットで検索しても記事がないことと、この件について担当者にお聞きしませんでしたのでわかりませんが、毎年9月に開催されるNagaのPeñafrancia祭までに修復し、運行を再開させたい意向のようです。

下の写真が窓ガラスが破損してしまったキハ59「ごがね」で、先頭のキハ59-511の窓側ガラスが破損し応急処置がされているものの、他の2両については破損等ないようです。結婚式の2次会やビール納涼大会などでも最適ではないかと思っていたのですが、3月の本格的な運行開始から僅か4ヶ月でMayon Limited De Luxeは運休となってしまいました。


Tutuban~Biñan間に運行されているCommex12系ですが、先日も述べましたように203系が7月10日から充当されたものの、私がマニラに滞在した7月20日から24日は再びボロボロ12系客車が充当されておりました。編成については詳細に確認しておりませんが、下の写真のとおり4両編成が充当されておりました。先々週、マニラ首都圏を襲った台風からの吹き込みによる大雨により3日間ほどTutuban~Alabang間のコミュターとともに運行ができない状態が続いておりましたが、運行開始以降、Commex運用に203系が充当されているようです。

左側の列車はBicol Expressで、右側の列車がCommexに充当されているボロボロ12系客車です。
今後のボロボロ12系客車の去就が注目されますが、しばらくはスクラップを免れるのではないかと推測しています。


ということで3回に渡って簡単にPNRについて報告させていただきましたが、次回9月訪比の際にはPNRはもちろんのこと時間がありましたら、最近ご無沙汰しているLRTについても報告させていただきたいと思います。


マニラ首都圏のコミュータートレインに抜擢されたキハ52国鉄色

2012年08月12日 17時15分50秒 | フィリピン
先日の203系の話題に引き続き、本日はキハ52の話題に参りたいと思います。
PNRには計7両のキハ52が在籍しており、新潟色のキハ52-102,120,121,123はTutuban~Ligao間に運行されているMayon Limited Ordinaryに充当されていましたが、度重なる乗用車との衝突事故を繰り返し、6月22日朝、Bicol地方のIrigaにおいては、トライシケルというフィリピン特有のサイドカーの付いた乗り合いバイクと衝突し、小学生を含む5人の死者と8人が怪我をするという傷ましい事故が発生しました。度重なる事故の影響か部品が必要となり、ついにはそのうちのキハ52-123が部品供給用となり、床下の部品から取り外しが行われているようです。

下の写真はついに部品供給用となってしまったキハ52-123で、残りの3両はGMお気に入りの色である青+金帯のまさにブルートレイン色に変更されています。ブルートレイン色に変更された3両は、7月21日にTutubanの駅で目撃したものの撮影せず、23日のPNR事務所訪問で撮影できるかと思いきやMayon Limited Ordinaryに充当されていたことをすっかり忘れていましたので撮影できませんでした。見たい方はこのブログにリンクさせていただいている「地味鉄庵」様の7月26日の記事をご覧いただければ、すっかり変貌してしまった姿をご覧いただけます。


一方、国鉄色のキハ52-122,127,137は今まで予備として待機することが多くありましたが、Tutuban~Alabang間で運行されている韓国Rotem製車両の不調により、最近では充当されることが多く、Tutuban発車基準で5:05,7:05,10:05,13:05,16:05に充当されているようです。
私がPNR事務所へ訪問した7月23日も13:05と16:05発にキハ52が充当されている姿を目撃し、PNRの上層部の方に頼み込んで16:05発のキハ52の乗務員室へお邪魔させていただきました。

ということでTutubanからSan Andresまで乗車することとし、今回、私のお供をしてくれたのは2人の地元の鉄男君と鉄子さんで、鉄男君であるM君は21日にTutubanの駅でお会いし、23日も午前中にTutuban駅に行ってPNRの事務所を訪問するよと伝えていたものの、結局、私がTutuban駅に到着したのが午後1時でした。しかしながらこのM君、朝から私の到着を朝飯も食べないでずっとTutuban駅で待っていたようで、私が列車でTutuban駅に到着すると私をすぐに発見し、何か悪いようなことをしてしまいました。(そのあとは昼食をおごったのですが、このM君、細身の体でありながら、ご飯が無料のためか3杯もおかわりしていました)

下の写真は16:05発に充当されたキハ52とAlabangから到着したばかりのRotem製DMUで、ホームにはお供をしてくれた鉄男君ことM君と鉄子さんの姿です。
それでは出発時間も近づいてきましたので、キハ52の乗務員室へお邪魔しましょう。
貫通扉はご覧の通り冷房が付いていないため開けっ放しで、走行写真を撮影する上で奇麗な姿を撮影できませんが、これもフィリピンならではということなので致し方ありません。


16:05、キハ52はTutubanを定刻に出発しました。車内をお邪魔させていただくと、下の写真のとおり席はほぼ埋まっていました。


地図をご覧いただければすぐにわかりますが、Tutubanを出発するとしばらく北にまっすぐ進みますが、1kmちょっと走ったところでAlabang方面の南方線は北へまっすぐ進むCaloocan方面の線路と分岐し、90度東へと向きを変え、90度曲がりきったところでCaloocan方面からの線路と合流します。(デルタ線が形成されています)
かつてはCaloocanとAlabang方面を結ぶ列車が設定されていましたが、現在ではTutuban~Caloocan間の軌道整備がほぼ終了し、高床式ホームも設置されたもののこの区間を行き来する列車はCaloocan工場とTutubanヤードを回送する列車のみで、運行開始の目処はたっていないようです。


しばらくするとLRT1号線のBlumentritt駅が見え、そのLRTの下にはRizal Ave.がこのPNRと平面交差しています。
踏切は全て自動化されていませんので、踏切の番人は連絡を受けて、列車が近づく30秒前ぐらいに横断する自動車に制止を呼びかけますが、中には頑固なドライバーも多く、制止を振り切って列車と衝突する事故も多く発生しているようです。(Buendia Ave.踏切の番人との会話の中で)


最初の停車駅であるBlumentritt駅のホームにはたくさんのお客さんの姿が見られます。果たして全員乗車することができるのでしょうか。


乗り込み開始ですが、無難に全員乗車できたようで私も一安心です。
また、PNRにおいて韓国Rotem製DMUは3両編成のうち進行方向先頭車が女性専用車ですが、このキハ52も同様に先頭車が女性専用車となります。おかげで男性陣は後方2両のみに乗車できるという何とも肩身が狭いですが、このフィリピンにおいては女性上位やかかあ天下(under the saya=スカートの下)の社会がアメリカの影響なのか早くから構築されています。(結婚して亭主関白を押し通す男性はフィリピン人の嫁さんはもらわない方がいいかと思います)


無事に全員乗車できたものの車内は既に乗客達でいっぱいのようで、乗務員室後方の客室へカメラの向けようがありません。
仕方ないので運転士にカメラを向けるとテンガロンハットを冠ったエグザイル風のキザなあんちゃんでした。PNRの職員には日本の鉄道会社と同じでどちらかというと地味目な人が多いのですが、このような垢抜けたドライバーがいるなんてビックリです。


列車はこのまま軌道強化された線路を進みますが、整備される前は線路近くまで不法占拠の住宅が建てられ、軌道はデコボコだらけで、所々で排水ができていないためか大きな水溜りができ、列車通過とともにその水溜りの汚い水をかつて私は大量に被ってしまったことがあります。今では見違えるほど立派に整備され、長期的にはNorth Railからの標準軌がこのPNRの真上に建設、もしくは並走する形で建設される計画がありますが、いつのことになるのでしょうか。


いつの間にか私の知らないうちに先程の鉄男君ことM君は乗務員室のマイクを勝手に取り、「España Station, España」と車内アナウンスをしているではありませんか。このM君はもちろん将来はPNRに就職したいようなのですが、時間がある度に乗車し、車内アナウンスを勝手に行っているようで、PNRのスタッフもほぼ彼のことが知られているのか乗車の際、切符はただのようです。日本の鉄道マニアであれば列車を運転する次にやってみたいのが扉の開閉と車内アナウンスだと思いますが、私も次回はPNRに乗車させていただき、英語、フィリピン語、加えて日本語の車内アナウンスに挑戦してみたいと思います。

列車はEspaña駅に近づいてきましたが、この駅でも大勢のお客さんが待っていました。どうも話しを聞くとこの列車の前の列車が運休してしまったため、その乗客達もこの列車に乗るハメになったのですが、車内は既に250%程度の混雑を呈しており、降車があまりなければ乗車することが難しいようです。


やはり降車が少なく、なんとかほとんど乗り込めたものの、乗車を諦めるお客さんの姿も見られ、車掌は次の列車をご利用くださいと促していました。
しばらくすると列車はLRT2号線の下を潜り、Sta.Mesa駅に近づいてきました。
このSta.Mesa駅も先程のEspaña駅と同様で、乗車できないお客さんが見られ、先程よりも積み残しが多く見られました。


Sta.Mesa駅を出たところで、下の写真のようにスケーターの姿が見られましたが、整備される前のようにどこでもスケーターの姿が見られなくなり、私としてはManilaの混沌としたかつての街の姿が失われつつあることを実感しております。


列車はManilaの母なる川Pasig Liverを渡り、しばらくするとPaco駅が近づいてきました。
私も20年ほど前にTutubanと同様にPaco駅は大きな駅であったことをかすかに思い出しますが、新駅舎の建設が途中で長期間ストップしてしまったのか、廃虚化した駅舎が現在も残され、近年のフィリピンの経済を象徴するかのような出来事にも思えます。近くにある日本のキリシタン大名、高山右近の銅像もきっと嘆いているに違いありません。


列車はPaco駅を出発すると大きく左にカーブし、South Super High Way(SLEX)に続くOsmeña Ave.と並走します。
ここから中央線の東中野~立川間のような直線が10数キロに渡って続き見通しがききますので、次に来るTutuban方面の列車が見えたら、その列車でTutubanへ戻ることを予定していましたが、この大きな左カーブを曲がって直線区間に入った瞬間、2km先にその列車の姿が見られ、本来予定していたVito Cruz駅での降車を諦め、1つ手前のSan Andres駅で降車しました。奇しくもこのSan Andres駅は今回同行していただいた鉄子さんの長年育った街でしたが、短い時間ながらも日本の中古車両のキハ52に乗車でき、楽しいひと時でした。




PNR203系の近況について

2012年08月09日 15時58分21秒 | フィリピン
ご報告が大変遅くなりましたが、先月の20日から24日にかけてマニラに滞在し、23日に少々時間が取れましたので、フィリピン国鉄(PNR)の乗車とPNR事務所への訪問を行いました。
今回はなんと言っても203系が7月10日から本格的に運用が開始されましたので203系の近況報告と、韓国Rotem社製造の新型DMUの調子が悪いということでマニラ首都圏のコミューターにキハ52が抜擢されることが多くありましたので、その乗車記を簡単に報告させていただきたいと思います。

本日はまず203系の報告ということで簡単にご説明したいと思います。
Caloocan工場において今年1月、Tc203-107に発電機を搭載する工事が実施され、4月上旬にこの発電機を搭載した車両を含めて5両編成で試運転をTutuban~Calamba間で実施されたのち、4月8日にTutuban~Sucat間で初めて運用が開始されましたが、その後の機器調整などにより本格的な運用が実施されていませんでした。
しかしながらようやく7月10日からTutuban~Biñan間の12系客車Commex運用に203系2編成目が充当され、本格的な運用が開始されると、通常、韓国Rotem社製DMUの運用に203系1編成目が順次充当されました。

203系1編成目の編成順序は、Tutuban寄りからM203-14+M'202-119+M203-119+Tc203-107(発電機搭載)の4両編成で、4月時点ではM203-14+T203-113+M'202-119+M203-119+Tc203-107でしたが、2両目のT203-113が抜かれていました。また、Tc203-107に搭載されている発電機の容量は200KVAということで、冷房装置が使用されているようです。
この編成は主にTutuban~Alabang間のコミューター運用に充当されますが、203系充当時にはAlabangでの機回しが不可能であるため、1つ手前のSucat折り返しに変更されます。7月時点で主に充当される列車はTutuban発車基準で7:05か9:05と10:05のようです。203系充当時には駅で乗客に対してSucat止まりであることをお知らせしているようで、ほとんど文句の言う乗客はいないとのことですが、車両担当者との談話の中でもし文句を言う乗客がいたらどうするのですかと尋ねると、数日のうちに忘れるから心配はいらないと、なんともさすがラテン系フィリピン人的な考え方だなと感じてしまいました。

下の写真は左側が1編成目(コミューター用)で右側が2編成目(Commex用)です。お互い手前の車両に発電機が搭載されていますが、発電機の種類、発電機の設置位置が異なります。


続いて、2編成目の編成順序はTutuban寄りからTc203-5+M203-13+M'202-13+T203-9+M203-10(発電機搭載)の5両編成で、発電機は100KVAであるため冷房装置の使用はできず、送風のみ使用となっているようです。
この編成は先程も述べましたようにTutuban~Biñan間のCommex運用に充当されていますが、コミューター区間外のAlabang以南ではホームが高床でありませんので、各車両中央2箇所の側引戸下に乗降用ステップが設置されています。

下の写真は左側が2編成目(Commex用)で、右側が1編成目(コミューター用)で、上の写真の反対側から撮影したものです。


Tc203-5の前面上部の運番、行先表示部分が投石による被害を防ぐためか、鉄板のようなもので覆われています。


2編成目の各車両中央2箇所の側引戸下には乗降用のステップが設置されていますが、ジャカルタのように手掛けがないため、お年寄り、子どもにとっては乗降に際して不便さを感じるのではないかと想像しております。


他の203系については、帯をPNRのラインカラーであるオレンジ色に変更(一部の車両はエメグリのまま)、投石防止ネットが設置されており、200KVAの発電機5台分を注文中ということで、発電機が到着しだい設置工事に取りかかる予定とのことです。
また、車両担当者との談話の中で、7編成分(1編成おおよそ5両)の整備を実施するとのことですが、1編成についてはDOTC(運輸通信省)に供出し、交流モーターへ換装の上、ハイブリッド(畜電池車?)などに改造し、実験を行ったのち、将来的にPNRの7編成分の203系もハイブリッド車両に改造する計画があるとのことで、そのようになれば折り返し駅での機関車付け替えもいらなくなるでしょうと話しておりました。

前回訪比時には、他にも用事がありましたので、残念ながら203系初乗車することができませんでしたが、次回9月頃にも再び訪問を予定しておりますので、Commex用、コミューター用の203系ともに是非乗車してみたいと思っております。

次回はコミューターに充当された国鉄色キハ52の乗車記をお届けします。

PNR203系、本格的に営業開始

2012年07月16日 18時18分04秒 | フィリピン
またまた、大変ご無沙汰になって申し訳ありません。
実は今月20日から訪比することになりまして、タイミングが良いというのでしょうか遂にフィリピン国鉄(PNR)の203系が、先日10日からTutuban~Biñan間に運用されている12系Commex運用に本格的に充当されました。電源は100KVAであるため、冷房を使用するための電源までは確保できませんので、冷房装置は使用されていません。なお、この運用に使用されている203系は5両編成だそうです。

また、明日からTutuban~Sucat間のCommuter用にも203系4両(別の編成)が使用されるようで、通常Rotem製DMUの運用にも203系が充当される予定です。こちらの編成は冷房装置を使用するとのことであり、通常折り返しているAlabangまでは行きません。
この203系の時間については、お昼過ぎにTutubanを発車する列車に充当されるものと思われますが、わかりましたらまたお知らせさせていただきたいと思います。

今回の訪比はPNR目的だけではありませんので、詳しく調べられないかもしれませんが、再び8月下旬から9月にかけて仕事と趣味を兼ねて、ジャカルタ訪問とマニラ訪問を同時に計画しておりますので、最新情報をその都度お届けしたいと思っております。

写真は全てPhillippine Railwaysさんのものです。(了承済みです)


Commex運用に充当された203系の車内で、利用者からは好評のようで、冷房電源が確保できしだい冷房装置を使用するとのことです。
(情報はPNR車両担当者からいただいた情報ですが、今後、運用や計画が変更されることもありうるかと思いますので、参考程度ということでどうかご了承ください)