本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

そば派かうどん派か

2020-10-25 08:54:37 | Weblog
 市の周縁部に住んでいるので、15キロ先の市街地に出るまでひと山もふた山も越える。スーパー、図書館、レンタルビデオショップ、ホームセンター、ドラックストア等々市内行きの頻度は高い。

 それはともかく、途中にぽつんと一店だけのうどん屋がある。おいしくて評判がよいから繁盛している。市内から徒歩では無理なので、あふれる駐車で客が多いことがわかる。むろん、こちらも贔屓にしているが、駐車の多さにパスもある。

 この市だけではなく九州はそばよりうどんの食文化であると、移住して永く住んでわかった。私はもともとそば派だが、やっとうどんを食べるようになった。ただし、この店でしか食べない。
 一説によると、浜名湖・日本アルプスを境に東はそば、西はうどんを多く食するそうだ。確かに大衆的なそば屋がない。気取った店はあるけど。
 今は新そばの季節だが、更科や砂場のそばより東京の立ち食いそばを喰いたいものだ。

 うどんの話に戻ると、とり天うどんがある。鶏の天ぷらを初めて知った。食べたいと思わないから注文したことはない。ゴボウ天うどんもあるが、これは短冊型のゴボウの天ぷらだ。関東ではごぼうはかき揚げしかないと思う。
 当たり前ながら食材の調理法も地方によって違う。

学術会議批判広告

2020-10-24 08:24:18 | Weblog
 「科学者は政府との関係を軽視しがちだ。でも、実際は政府の資金に依存している」
 上のセリフは、アメリカのドラマ「ナンバーズ」のシーズン5の1に出てくる。
 つい最近、日本でも似たような現象があった。例の日本学術会議についてだ。

 昨日の読売新聞に「日本学術会議を廃止せよ」という意見広告が掲載されていた。記事下全5段の大きさだ。国際基本問題研究所理事長櫻井よしこからの提案である。
 同様の広告は日経、産経の新聞にも掲載している。

 ただ、リベラル派といわれる朝日、毎日には出していない。「軍事目的の科学研究は絶対に行わない」との声明に文句があるのなら、それらの新聞にも広告を出すべきだろう。
 櫻井よしこは保守の論客で、韓国の慰安婦運動や徴用工問題で手厳しく批判しており、その点では拍手をするが、オバカ発言の杉田水脈を応援する目違いもある。

 「廃止せよ」の広告はやりすぎだろう。「10億円以上の税金を注ぎ込む」と触れているが、政党助成金や会計検査院が発表する官公庁の税金の無駄遣いは百億単位になることもある。 
 相手は頭脳集団の学者だ。たかが10億円ではないか。

ブラックスワン理論

2020-10-23 09:16:35 | Weblog
 ナタリー・ポートマン主演の「ブラック・スワン」のブラック・スワンは白鳥の湖』の官能的で邪悪な「黒鳥」ということで、別段、比喩ではない。

 ある米国ドラマで「ブラック・スワン理論」のセリフがでてきた。
 調べると、「予測できないことが発生した場合に強い衝撃を与えるという理論らしい。リーマンショックなんかそうかもしれない。

 ヨーロッパではスワンは白い鳥だけと思われていたが、オーストラリアで黒い鳥すなわちブラック・スワンが発見された。そこから、予測にない事実に直面したときにブラック・スワンという言葉を使うようになったとか。
 オーストラリアの西海岸パースに、年末近くに1週間ほど滞在したことがある。南半球は夏だからクリスマスのインド洋で泳いだものだ。ブラック・スワンもたくさん見た。こっちは予測できたけれど。

 中国の故事に「遼東の豕」がある。遼東の地では黒い豚が当たり前で、白い豚は珍しいとされていたが、他の土地では珍しくなかったと知った。世間知らずのたとえである。
 意味はさておき、ブラック・スワンとは白と黒が違う話ではないか。
 この故事の意味を、私は永い間取り違えていた。白い豚しか見たことがない男が遼東に行って黒い豚がいたのでびっくりしたと思っていたのだ。

耳に痛いか

2020-10-22 08:54:47 | Weblog
 20日の「知恵泉」で、後醍醐天皇が楠木正成の意見を聞かず「建武の新政」が潰えたというエピソードがあった。教訓として「耳の痛いことを言う者を遠ざけるな」ということだ。
 これは組織に属していれば耳にする言葉である。

 さて、報道によれば菅首相は、政策に「異を唱える官僚は異動させる」と人事権のブラフをかける発言したという。
 これでは政策に耳の痛い異議を挟む者はいなくなり、イエスマンだけになる。なにしろ、出世することだけに目端が利く人が多い。逆らわず口にチャックをするに決まっている。

 教訓をないがしろにするとなれば、菅首相の天下は永くないかもしれない。
 とはいえ、そもそも首相が打ち出す政策は官僚の知恵で作る。つまり政策推進官僚対アンチ官僚の構図になる。だからアンチ官僚を飛ばせば、推進官僚が担ぐ政策神輿に黙って乗って長期化もありえる。安倍前首相を見習ったか。

マツタケ

2020-10-21 08:48:29 | Weblog
 今年はマツタケの当たり年のようだ。価格は昨年の半額とか。と言って大衆価格になるわけではない。

 何十年も前にもなるが、ソウルの市場でマツタケを扱うアジョシ(おじさん)の竹かごのマツタケと私の洋酒の「オールドパー」と交換したことがある。洋酒は免税店で安く買ったものだから得したと思うが、そのころのマツタケは安かったかもしれない。

 もう一つ言えるのは、韓国では洋酒は高級品だった時代である。それより前に、日本でも外国帰りにウイスキーやコニャックを土産に買ったものだが、韓国もそれと同じ現象だ。
 私は韓国に行くときは免税店で買って持っていく。知り合いへのお土産になるし、マツタケに化けるような使途もあるのだ。

 ところが、マツタケは韓国でも高くなって、北朝鮮や中国から輸入するようになった。その北朝鮮や中国も売り惜しみするようになり韓国の市場のマツタケは急騰した。
 いまはコロナ禍で北朝鮮や中国から入荷できないだろう。日本のスーパーにも中国産があったが、この何年見かけない。いや、中国産には目もくれないから気が付かないか。

 昨日、スーパーにカナダ産があった。国産は高いからこれで我慢。今夜はマツタケご飯である。