本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

耳に痛いか

2020-10-22 08:54:47 | Weblog
 20日の「知恵泉」で、後醍醐天皇が楠木正成の意見を聞かず「建武の新政」が潰えたというエピソードがあった。教訓として「耳の痛いことを言う者を遠ざけるな」ということだ。
 これは組織に属していれば耳にする言葉である。

 さて、報道によれば菅首相は、政策に「異を唱える官僚は異動させる」と人事権のブラフをかける発言したという。
 これでは政策に耳の痛い異議を挟む者はいなくなり、イエスマンだけになる。なにしろ、出世することだけに目端が利く人が多い。逆らわず口にチャックをするに決まっている。

 教訓をないがしろにするとなれば、菅首相の天下は永くないかもしれない。
 とはいえ、そもそも首相が打ち出す政策は官僚の知恵で作る。つまり政策推進官僚対アンチ官僚の構図になる。だからアンチ官僚を飛ばせば、推進官僚が担ぐ政策神輿に黙って乗って長期化もありえる。安倍前首相を見習ったか。