本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

ブラックスワン理論

2020-10-23 09:16:35 | Weblog
 ナタリー・ポートマン主演の「ブラック・スワン」のブラック・スワンは白鳥の湖』の官能的で邪悪な「黒鳥」ということで、別段、比喩ではない。

 ある米国ドラマで「ブラック・スワン理論」のセリフがでてきた。
 調べると、「予測できないことが発生した場合に強い衝撃を与えるという理論らしい。リーマンショックなんかそうかもしれない。

 ヨーロッパではスワンは白い鳥だけと思われていたが、オーストラリアで黒い鳥すなわちブラック・スワンが発見された。そこから、予測にない事実に直面したときにブラック・スワンという言葉を使うようになったとか。
 オーストラリアの西海岸パースに、年末近くに1週間ほど滞在したことがある。南半球は夏だからクリスマスのインド洋で泳いだものだ。ブラック・スワンもたくさん見た。こっちは予測できたけれど。

 中国の故事に「遼東の豕」がある。遼東の地では黒い豚が当たり前で、白い豚は珍しいとされていたが、他の土地では珍しくなかったと知った。世間知らずのたとえである。
 意味はさておき、ブラック・スワンとは白と黒が違う話ではないか。
 この故事の意味を、私は永い間取り違えていた。白い豚しか見たことがない男が遼東に行って黒い豚がいたのでびっくりしたと思っていたのだ。