本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

尊属殺人

2015-09-30 09:22:51 | Weblog
 昨日の続き。
 法令改正の際の「削除」の効用について、例として刑法第200条を挙げた。20年ほど前に削除されたわけだが、その前は尊属殺人の条文がある。通常の殺人罪よりも刑罰は重かった。しかし、憲法の法の下の平等に反することから条文は削られた。そして第200条は削除という痕跡だけになった。
 
 ことわざに「盗人を捕らえてみれば我が子なり」というものがある。身近な者でも油断できないとか、ある出来事が思いもよらぬ展開になったとか、そんな意だ。
 
 近ごろ新聞の社会面によると、殺人の犯人を捕らえてみれば息子だったり孫だったりと、盗人よりも凶悪である。「殺人を捕らえてみれば……」これでは殺伐すぎる。
 刑法第200条をそのまま復活してもよさそうに思う。

削除と削る

2015-09-29 09:10:30 | Weblog
 刑法に「第200条 削除」とある。
 法令の改正では、削られる字句なり条項なりをあとかたもなく消滅させる場合は「削る」とする。この際、条項が削られると欠番になるので、そこを埋めるためにその後に続く条項番号は、順次繰り上げることになる。

 ところが条項の多い法律では、中途の条項番号の欠番を埋める繰り上げが厄介なことがある。この場合、削られる条項でもあとに残ることを意味するよう「削除」として用いる。

 冒頭の刑法はその例になる。おそらく条項の番号をガラガラと換えると、裁判の判決文で依拠する引用条文に過誤が起こるおそれもあるのではないか。


WASP

2015-09-28 09:59:54 | Weblog
 昨夜のテレビで、外来種のスズメバチが増えていると報じていた。刺されて痛い思いをするだけではなく、ショック死した人もいたとか。同じハチの種族でもなかなか厄介なハチらしい。人も刺すしハタラキバチのミツバチも食い殺す。
 
 スズメバチは英語ではWaspとある。この単語から連想されるのは白人、アングロサクソン、プロテスタントの頭字語になるWASPだ。
なるほど他の人種や労働者階級と一線を画すところがスズメバチの生態と似ている。

木の実盛り

2015-09-27 09:31:28 | Weblog
 この時季、散歩しているといろいろな秋の味覚に出あう。栗、柿、銀杏、カボスなどだ。
 人家の庭にあるものはともかく、川端にポツンとある柿の木や林の中の1本の栗の木やイチョウの木にも実はたくさん生っている。

 所有者はいるだろうが、採収している気配がない。早朝の散歩でひと気がないので柿をひとつもいで喰った。甘くておいしい。栗も道に落ちている数個を拾った。銀杏の実はずいぶん落ちているが、その臭い実を拾って種子を取り出す気にはならない。
 カボスも2個頂戴した。スダチがわりに焼き魚に絞って役立てた。
 
 朝起きは三文の徳というわけだが、早起き虫は鳥に食べられるという逆説もある。となれば、人に見られて何を言われるかわからないので、二度としていない。

裏山の鹿

2015-09-26 09:14:13 | Weblog
 庭の玉砂利や畑にシカの足跡がある。出没しても庭や畑には何もない。真っ赤になったトウガラシはあるが、さすがに喰わん。なに用あって来るのかい。
 
 昼のさ中に、畑に隣接する山にシカが現れる。二階の窓から望むと直線にして100mもないからよく見える。一頭のときもあれば三頭のときもある。そこは日当たりがよいので草を食むに来ているようだ。

 この連中が夜中に畑や庭に降りてくるのか。しかし、畑と山の境界には針金作りの柵があり、さらにブッシュが生い茂っている。到底、そこから降りて来られないと思うのだが。一体、どうやって入り込むのか見当がつかないからシカ侵入対処に困る。
 
 これを書いていた9時ごろ、ふと窓の外を見るとでかいシカがいた。立派な角がある。こいつがファミリーの家長か。手を叩いても大声を上げても平気だ。音が届かないのか。やがて木立に消えた。