本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

音節1

2022-03-31 09:03:54 | Weblog
 今日3月31日を「山菜の日」とした自治体があった。山(3) 菜(31)の語呂合わせである。とかく「何の日」には語呂合わせが多い。それだけ日本語の音節が少ないのだ。
 
 一体、最小単位の発音である音節はいくつあるか。人によって数え方が違うが、130音程度といわれている。私も数えてみた。
 
 五十音図に「清音」が44個ある(ワ行の「ゐ、ゑ、を」は「い、え、お」と同音だから除く)。
 「濁音」は18個ある(「ぢ、づ」は「じ、ず」と同音だから除く)。
 「半濁音」はパ行に5個ある。
 「拗音」が33個ある。「きゃ、きゅ、きょ」の例のように小文字の「ゃ、ゅ、ょ」が付く音のこと。
 「撥音」は「ん」の1個、「促音」も「っ」の1個ある。これで合計が102個になる。ここまではだれの数え方でも変わりないだろう。
 
 次に外来語から取りいれたものがある。平成3年内閣告示第2号の「外来語の表記」から拾うと33個ある。グァテマラのグァ、レモンティのティ、ファクスのファなどが音節に算入する。ただ、ヴァイオリンをバイオリンと、ヴェールをベールと表記することが多い。つまり「ヴァ」とか「ヴェ」とかを音節に算入することに諾否がある。こういうことで音節の総数がぶれるわけだ。
 
 ここまでの数で音節は135音になる。これで終わりではないと思う続きは明日に。

ミステリーの分類

2022-03-30 08:27:19 | Weblog
 前回、「ジェフリー・ディーヴァーの小説」のタイトルの中で「ミステリー小説(警察小説というべきか)」と書いた。
 
 そもそもミステリーの分類は 謎解き物、サスペンス物それにノワール物という。
 謎解き物は、推理小説、探偵小説あるいは警察小説となるのだろう。
 これが「ハラハラドキドキ」が加わるとサスペンスになり、暗黒街の話になるとノワールになるか。
 
 要するにミステリーをジャンル別は意味がないね。ポアロや金田一耕助や明智小五郎が登場すれば探偵小説になるだろう。
 同じコンテンツでもコロンボ警部が出てくれば警察小説になる。そしてどちらも推理小説でもある。

 小説で言えば『八つ墓村』の事件ではハラハラドキドキのサスペンスが加味される。『人間椅子』なんぞはスリラーだろうしノワールだろう。金田一耕助や明智小五郎は、分類を超絶してミステリー全般に大活躍することになる。

 ところで、従来は探偵小説といわれていたが、今は推理小説に変わったという文を見つけたことがある。その理由は「偵」の字が常用漢字ではないからという。何の本にあったか覚えていない。

 手元の文化庁資料『公用文の書き表し方の基準』によれば、昭和56年の内閣告示では「偵」は常用漢字である。例として偵察、探偵、内偵を挙げている。どこかで追加されたに違いない。

 昨年亡くなった半島一利は「歴史探偵」を名乗っていた。となれば昭和48年か昭和51年の改定告示の際に追加されたか。それ以前の改定である昭和26年では、まだ歴史探偵を名乗っていないはずだ。追加前なら「探てい」とバカな「漢字かな混じり語」になるから推理小説としたのは妥当だ。

ジェフリー・ディーヴァーの小説

2022-03-28 09:12:01 | Weblog
 テレビで「ボーンコレクター」の放送があった。原作はジェフリー・ディーヴァーだ。
 この作家のリンカーンライムを主人公とするシリーズのミステリー小説(警察小説というべきか)はほとんど読んだ。図書館にハードカバーがあったから。
 
 どのミステリーもどんでん返し、つまりあっと驚く真犯人だから読み応えがある。ただし、登場人物がやたら多い。読みながら「主要登場人物表」としきりに照合することになる。
 
 つい、最近、この作家の『クリスマス・プレゼント』という短編集を買った。16話もあるから文庫ながら分厚い。

 短編集だから登場人物表はない。長編ものより登場人物は多くないが、人物名がなかなか頭に入らない。近ごろ、前頭葉機能の一部がメルトダウン気味のせいもある。

 というわけで、出てくる人物をメモした紙を栞と一緒に挟んでおくことになる。これ、外国の小説を読む避けられない宿命だな。

さくらの日

2022-03-27 08:55:37 | Weblog
 今日27日は「さくらの日」とか。なんでか。さくらのさ(3)く(9)らを乗じる3×9=27がこの日というわけ。バカバカしいというより無理強いだ。
 
 それよりも、ワシントンD.C.のポトマック川のほとりにさくらの苗木が植樹されたのが、明治45年3月27日とある。これをさくら日米友好記念日としたほうが意義ある。

 江戸のさくらの名所に隅田堤がある。大勢の花見客で賑わったそうだが、全国的に川の土手にさくらを植えているようだ。花見見物で人が踏み固めるから土手が堅固になるのだ。
 
 ところで、向島に長命寺というお寺がある。この門前にある店舗の桜もちはチョー有名だ。もちろんうまい。話題で長命寺と言えば寺のことではなく桜もちのこととか。

理非を知るべし

2022-03-26 08:58:45 | Weblog
 家康は板倉勝重を駿府の町奉行に登用しようと考えた。公正無比の者であったからだ。そこで、勝重を呼び出して申し渡したところ、妻と相談のうえご返事すると申し出た。

 恐妻家だからではない。奉行所は仕事柄金品の提供やわいろの届け出が起こりうる。しかも、当人に直接する前に家人から懐柔される。「将を射んと欲すればまず馬を射よ」ですな。お裁きを有利にするためには、家人ことに伴侶につけこんで本体を弱みにするのですね。

 勝重は妻に理非をわきまえないと、職を全うできなくなると諭し、その上で奉行を拝受した。勝重は名奉行の誉れが高かったそうで、この逸話で推して知るべし。
 
 この逸話を引き合いにだしたのは、韓国大統領選候補者の奥さんたちの行状だ。学歴詐称はともかく、夫の知事職を利用して公のカードで買い物をしたり、職員を私的に使ったりでひんしゅくを買った。

 奉行と知事の職は違うが、連れ合いに理非をわきまえてられるかと諭したいことは同様だろう。
 韓国では家人だけではなく一族郎党が甘い汁を吸うために群がるようですな。歴代の大統領はそれで捕まるか自殺する。