本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

稲作事始めの講演

2020-10-12 08:53:28 | Weblog
 弥生時代に水田による稲作が始まって、その稲作地区の遺跡が日本遺産になっている。そこを管理する自治体の担当者の講演を聴いた。
 遺跡をあちこちパワーポイントで示して熱心な説明だった。だが、基本的なというか肝心なというか初期の稲作の成り立ちの説明はしていない。
 
 思うに、稲作には開墾から田んぼの区割り、灌漑用水づくりなどのほか、田植えから収穫までマンパワーが必要だ。当然、集団を束ねるリーダーもいるだろう。ことばを持たなかった時代にどうやってコミュニケーション手段を取ったのか。
太鼓的に枯れ木をトントン叩いて意思疎通を計ったのではないかとか、居住跡が広いことから長の家と推測したとか。

 かつて吉野ヶ里に行った時、あちこちに物見やぐらがあった。また、矢尻の突き刺さった人骨も見た。となれば、見張は収穫物を狙う集落以外の者を見つけるためだろうし、土地や水利権の争いで矢を射られて死ぬこともあったかもしれない。その稲作地区でもそういう争いの手がかりがあったかどうか。

 そういうことを知りたいので質問をしたがあまり要領を得なかった。
 もっと意地悪な質問もした。そこで獲れる古代米の種類は何か、その地区の稲作の規模から人口はどれくらいになるか推計しているかどうか、と。そういうことを研究したいとのことだった。

 質問の時間があるのに誰も手をあげない。講師は張り合いないだろう。それで質問を心掛けている。