本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

蒼国来

2013-03-31 09:24:33 | Weblog
 大相撲の力士だった蒼国来は、地位確認訴訟で勝訴になった。相撲協会は上告を断念するようだから現役の関取に戻るだろう。相撲協会も八百長の疑いがひとり減って喜ぶべきではないか。

 それでも、相撲協会は冤罪だったことで面子がつぶれた。蒼国来は、中国の内モンゴル自治区の出身である。日本人力士ならば親類縁者も迷惑するだろうが、外国人力士ではスケープゴードにしても火の粉が飛ばないと踏んだのではないか。

 勝訴になったので、元の前頭の地位に原状回復させるべきだ。ただ、2年のブランクは大きい。頑張ってほしいものだ。

 ところで、蒼国来は中国人(つまり、漢人)なのかモンゴル人なのか。どちらにしても、モンゴルは東西分断の国とあらためて感じる。

差別用語

2013-03-30 09:24:20 | Weblog
 故人となった作家のエッセイ本の後付けには、次のような断りがある。
「文中に今日では差別用語につながりかねない表現があるが、作品が書かれた時代背景と作品の価値をかんがみ、あえて発表時のままとしました」

 何人かのエッセイ本のすべてに同工異曲の断りがある。となれば、故人の最近出版の小説や全集物もすべて断りを入れているのだろうか。

 それはともかく、私は読んでいても「あぁ、これは差別用語だ」と気が付かないのだ。鈍感のせいだろうか。差別用語狩りの人たちはパッと気づくのか。あるいは出版社の万一のための防御的措置か。

 特定の個人を差別するのであれば慎んだほうがよいだろうが、たとえば盲滅法やつんぼ桟敷なんぞは寓意的なものだ。
 しかもこれら用語はちゃんと辞書に載っているが、辞書の後付けには断り書きがないから辞書を差別だと抗議したと聞かない。

 抗議がないからには、辞書にある用語を使って悪いとはいえない。
 差別だ、差別だ、と目くじら立てるほうも差別のような気がする。

ボーナス・アーミー事件

2013-03-29 09:12:32 | Weblog
 海外の小説を読んでいると、「ボーナス・アーミー事件」なる事件に触れていた。1932年にボーナスの支払いを求めた復員軍人とその家族のデモに対し、軍隊が出動して攻撃した事件とある。
 
 なぜ、関心を持ったかというと事件の登場人物にある。
 軍隊を指揮したのはダグラス・マッカーサーで、その副官がドワイト・アイゼンハワー少佐とあった。また、騎馬隊を率いたのはジョージ・パットン大尉とあった。

 彼らはいずれも第二次大戦で名を馳せたが、同胞でしかも軍人の先輩でさえ攻撃するのだから、日本やドイツの一般市民を無差別に攻撃したことにためらいはなかっただろうと思ったことでした。

同人誌を再刊というが

2013-03-28 09:40:42 | Weblog
 2年前に文学同人会は解散した。ご多聞に漏れず同人の高齢化で会の運営が難しくなったからだ。会を支えていく熱心な壮青年がいないのだ。
 大昔の高校の文芸部にいたころの経験でいえば、原稿集めや編集はともかく広告取りがひと苦労だ。これを高齢者がやるとなればムリに違いない。

 過日、特別同人誌を発行したいので、賛同の方は連絡くださいというハガキをもらった。
 ところが、賛同の連絡をすると、この事務を担当する発起人は体調を崩し、計画が宙に浮いている。そもそも元会員からの賛同者は3人程度という。2年も経てば、確実に会員も高齢化が進んだわけだ。
 これでは、オシャカになる気がする。

新人議員

2013-03-27 09:44:29 | Weblog
 「一票の格差」で次々に違憲の判決が出ている。選挙区を再編するにしろあるいは定数削減をするにしろ、ますます当選議員は限られてくる。

 初めて国政選挙に立候補して、選挙区で勝てる人物は2種類という。
 選挙運動に多額の自己資金をつぎこめる人物と知名度のバカ高い人物であるそうだ。
 ほかにも、引退した親の地盤を継ぐ面々もいるが。

 これまで、新人候補が国政選挙でポッと当選するのは、時代の風潮に便乗できたからだろう。郵政民営化、政権交代の旗印などで僥倖を得た。前回は、その党のアホさ加減に失望した反動やカリスマ的ボス人気のおこぼれだ。
 つまり、新人のほとんどは人物本位ではないから次の選挙で生き残れまい。

 というわけで、金持ちと著名人と世襲が立法を支配することになる。