Gikuri

ギクリのブログ。たまに自意識過剰。

秋田一人旅 2日目

2018-11-11 | 旅に出た
弘前観光(主に庭園めぐり)の2日目です。
バスも鉄道も津軽フリーパスをフル活用。
バスは弘前駅始発なのに遅れてきた。信号によく捕まり到着も5分遅れ。

まずは岩木山神社にお詣り。曇りだった前日から一転して晴れ。
暑かったから前日晴れてこの日曇りだったらよかったのに。
日向でバス待てなかった。杉並木の参道。岩木山山頂に向かう奥の院
登山道の入口もあり杉が鬱蒼と茂ってました。本当に暗いようで
ヘッドライトを装着して上って行く登山者を見掛けました。
弘前観光プランはかなり昔に練ってたのでここを加えた理由を
覚えておらず、「きっと昔の私がここに庭があることを知って
リストアップしたに違いない」と探したら社務所の裏に池泉庭発見。
温泉が湧くのか神社周辺には旅館がいくつかありました。

弘前方面に戻るバス(行きと同じバスなので当然のんびり遅れる)を
岩木庁舎バス停で降り、予約してた前田タクシーで10分弱1380円、
林檎畑の向こうの岩木山を望みつつお次は瑞楽園へ。
開館時間が10:00に変更になっていて本来はまだ入れないところ
団体客が来るためガイドさんがいて入れてもらえました。
庭は剪定作業直前に何とか撮影。民具展示もある。入館無料です。
大石武学流の説明を団体客と一緒に聞きました。あまり庭園の流派と
いうのは聞かないのですが、それは現代まで残る庭園が少ないためで
(作庭当時流派があったとしても、その流派の庭園が現代に1つしか
残らなかったら流派としては伝わらない)弘前周辺は現存する庭園が
多いため「大石武学流」という流派の名が残っているようです。

・庭を神仏に見立てた礼拝石がある
 (神聖な石なので座ったり踏んだりしたらダメ)
・礼拝石に向かって間隔を長く取った飛石が配される
 (礼拝石の手前の石を踏止め石と呼ぶ)
・飾り蹲踞と二神石は反対側になっていることが多い
 (茶室がない場合の蹲踞は「飾り」)
・自然石の灯籠の野夜灯がよく使われ表に三日月、裏に太陽の円を
 彫ることが多い(確かに他の庭園でもこのタイプの石灯籠あった)

といった特徴があるそう。
弘前では藤田記念庭園と貞昌寺は大石武学流ではないとか。
ここの庭では礼拝石と砂利の枯滝と槙・ヒバの根元の遠山石が
まっすぐになっている、明治期と昭和期の部分があるという説明も。
石には名前が付いていて掛軸に書かれていました。掛軸にある
「行の庭」とは何かという質問を受け、以前庭園の本で読んだことが
あったので「書道で行書や草書があるがそれと同じ『行』」と回答。
「真行草」の行の庭なので、真ほど厳かに格式高く造っていないけど
草ほど崩してもいない庭ということです。弘前にある「真の庭」は
弘前公園の植物園らしい。庭石運搬写真も展示。縁側の天井には
干し餅を吊るすためのレールっぽいものが残っていました。

瑞楽園最寄りの宮舘バス停は向こう側にしか設置されてなかったので
来る側(弘前方面行き)で待って手を振ったら停まりました。
亀の甲町角?門前?のバス停で降りて津軽藩ねぷた村。
ちょうど津軽三味線の実演をしてまして、CD出してるほどの演奏者
だったので流石に上手でした。その後囃子と太鼓の実演も。
大音量の太鼓は客も試しに叩けるようだが背が低いと届かないかも?
青森のねぶたは立体型、五所川原のねぷたは高さのあるタイプだが、
弘前は立体型1割(川中島合戦の信玄謙信一騎討ちを題材にしたものが
展示されてた)で扇形の山車が多いらしい。
表の鏡絵は日本や中国の故事に由来する武者絵で威嚇し、
裏は見送り絵という美女絵を描いて一説には短い夏を惜しむとか。
絵師によりどっちが得意というのもあるようですね。
金魚ねぷたが並んでいてユーモラス。
三味線などの体験もできるらしく、先程の演奏者に教えてもらっている
お客さんもいました。ぐるぐる見学して最後に揚亀園という庭園。
茶室揚亀庵から間隔の広い飛石が池に延びて三日月灯籠があり
実は大正期完成の大石武学流に当たる庭園だったりします。
敷地内の津軽旨米屋で昼食。郷土料理は前日食べたし…と注文時に
迷ってたところカレーの香りが漂ってきたので青森りんご入り
陸奥湾ホタテカレーにしました。ルー自体は激甘ってわけじゃ
ないけど、口に入れてしばらくしてほんのり甘く感じるのは
林檎なんでしょうかねえ。ちなみに林檎の跡形はない。

弘前公園に行ったけど移設修理中らしい弘前城の方には
全く行かず、遠目ですら一度も見てない(笑)。
庭目当てで弘前城植物園へ。三の丸庭園は枯滝や小石の枯池を
備えた枯山水ですが大石武学流ではなさそうです。
大石武学流庭園は敷地の奥の方にあり、昭和58年の新しめの庭。
他に菖蒲や百合、紫陽花、バラなども咲いてましたが
暑いし時間もないのでくまなくは回らなかったです。
木陰を求めてロックガーデンに入ったら知床のハイマツ発見。
見本庭園みたいなのもあって路地庭園にはししおどし。
弘前の女性ドライバー、通行人確認しない人が多くて怖いよ…。

お次は藤田記念庭園。お城入らないからと植物園で共通券
買わなかったが買ってた方が安かった…。
瑞楽園のガイドさんが東京の旧古河庭園風と話してまして、
芝生から階段を下ると林だったので最初殿ヶ谷戸庭園
思い出しましたが、もっと進むと開けた広い和風池泉庭が現れ
なるほどと(殿ヶ谷戸庭園の池は林の中だしもっと小さい)。
旧古河庭園のようなバラ園はありませんが、敷地が上下二段に
なっていて下に広い和風池泉庭があるのが共通ってことですね。
東京から庭師を呼んで造らせたらしいので大石武学流では
ありませんが、三日月の彫られた自然石灯籠はありました。
暑かったので池はそこそこにして滝近くで涼む。
和館は抹茶頼まなくても入れました。洋館は喫茶室や2階以外の
一部だけ覗けましたがステンドグラスが見所。

暑い中水分補給しながら20分歩いて貞昌寺。
庭への入口看板のすぐ右に玄関がある庫俚で声を掛けてから
渡り廊下の下をくぐっていきます。意外に広い庭。
京都から来た職人さん達が剪定してて松ぼっくりが落ちてきた。
京都よりはましな暑さだろうけど職人さん暑い中大変だなあ。
瑞楽園のガイドさん曰く「一文字の庭」で大石武学流ではない。
池が遠いのは大石武学流と同じですが、広い芝生に飛石なし。
芝生に入る時はスリッパに履き替えるようとの看板があったけど
底が平たい靴だからかお寺の方からそのまま入ってよいと言われた。

新寺町バス停から弘前駅でバスを乗り換えて盛美園。
まず保存のため公開時間が決められてる御宝殿に慌てて入る。
日本最大と言われる孔雀の蒔絵の壁、極楽浄土を表した金の欄間。
1階(見学可)が和、2階(見学不可)が洋の造りの盛美館は
ジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」でモデルになったとか。
でも一回テレビで少しだけ見たけどあまり似てないような…?
床の間の蜘蛛の巣風の窓がユニーク。昔のトイレや風呂もあります。
庭はこちらは回遊式で明治末期のもの。瑞楽園で教えてもらった
大石武学流の特徴が確かにあって、玄武岩の礼拝石もあるし、
あちこちにある三日月灯籠の裏は円形(太陽)の穴になってた。
手前から飛石のある砂利、白砂に七福神を表す7石を配した枯山水、
かなり遠くに蓬莱島(形が亀で赤松が鶴)などの浮かぶ池。
左側から登拝山、真の築山(仏教思想を表しここに枯滝と守護石)、
行の築山(神道思想を表し神社もある)、草の平庭。
山形県の本間美術館も確かそうでしたが北国だからか植え込みに
サツキの代わりに針葉樹が使われてることがあります。
ツツジ類好きじゃないからそっちの方がいいし、ツツジ類を
使えない北国ならではの庭園の特徴があるなら興味深いです。
隣の清藤氏書院庭園(こちらも大石武学流庭園)は要予約で
そもそも予定に入れてなかったけど休館のようでした。
弘南鉄道に乗ったら酒を載せた宴会用列車を見かけたけど
結構揺れが激しいので酒がこぼれないのか気になった。

17:30近くなりようやく暑くなくなる。
弘前駅から碇ヶ関駅(ここまでフリーパス圏内)で降りて
自然薯ラーメンを食べに三笠食堂へ。年季の入った店内。
店内に地蔵の絵、店外の壁に聖書の言葉があり何教か不明(笑)。
暑いけど自然薯ラーメン650円。チャーシューの真ん中にも
自然薯が入ってる。ラーメンは噛みちぎると確かに芋食感かも。
マタギ餃子5個400円も頼んでみた。ニンニクの代わりに
行者ニンニクが入っててスタミナ付きそうな味。皮に自然薯も。
ちなみにラーメン+餃子3個+白米等々のセットの方が安いが
個人的にラーメン+米のダブル炭水化物はきついので。
山のヒグラシを聴き夕暮れや林檎型ガードレール見ながら
ホーマックニコットで買い物して駅へ戻り大館駅へ移動。

大館駅は銅像やら何やら駅前も駅構内も秋田犬推し。
マンホールにも秋田犬イラストあるよ!
街灯の少ない真っ暗な道を行きホテルルートイン大館駅南
宿泊。大浴場のコインランドリーは洗濯200円で洗剤別売。
しかし洗濯後に目の前で乾燥機2回連続延長されてしまい
濡れた洗濯物を持って何度も出直すことに…。
1台しかないのに1時間半以上独占しないでほしいんだけど…。
テレビでシルクロードの番組見てたが若い女の子が一人で
ヒッチハイクなんてカザフスタン治安いいんだか悪いんだか。


《写真ブログ記事》
青森県・弘前 岩木山神社
青森県・弘前 瑞楽園
青森県・弘前 津軽藩ねぷた村
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青森県・弘前 貞昌寺
青森県・平川 盛美園
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