Gikuri

ギクリのブログ。たまに自意識過剰。

ええええ7区?んんんん10区?

2017-12-29 | 走る若人が好き
箱根駅伝の区間エントリーが今日発表されました。
当日4人まで補欠と交代可能ですが、今日どこかの区間に
配置された選手は別の区間に移動はできません。
(そこの区間走るか、当日交代されて走れないか)

衝撃だったのが駒澤工藤選手の7区。
普通なら2区を走る選手、かなり不調なんでしょうか?
前回2区の早稲田永山選手も7区になってますね。
この2校、序盤出遅れるとシード争いに巻き込まれるかも?
順大の花澤選手10区に入った!当日走ってほしいなあ…。

優勝争いですが、青学はオーソドックスに配置できている
ように見えます。一色選手卒業後、森田選手が一番確実に
2区走れそうですからね。神大には2区終了時点で多少差を
付けられていそうですが、ここで3区に切り札の田村選手。
ここで追いついても5区次第では再び逆転される可能性も
ありますが、6区小野田選手、おそらく8区下田選手を残し
今回も十分強そうです(もしどこかの区間でブレーキして
8区で逃げ切れないと東海に捕まりそうな気もするけど…)。

神大は予告どおり1区山藤選手2区鈴木健選手の先行作戦。
鈴木祐選手が10区になってますね。報道のあった捻挫の
影響で主要区間を走れないのか、それとも最後の最後まで
勝負が分からなくなる時のために取っておいたのか
(いやそれでも10区までは残さずもっと早く使うか…)。
あとの主要区間はおおむね大方の予想どおりという感じ。
今回優勝できないと次厳しいから頑張ってほしいけど
往路で差を付けないと青学東海との復路勝負は不利かな?

東海は2区だと思ってた川端選手が10区になっていて
こちらも鈴木祐選手同様なぜ10区なのか気になります。
オランダの15kmレースで前年の鈴木健選手を上回る活躍を
見せたという注目の阪口選手が2区。23kmは未知数ですが
どうなるでしょう。68分台だと川端選手でも変わらない
ので、川端選手が不調だから起用されたのかなとなります
(67分台でも川端選手が不調の可能性はあるけど…)。
東海のオーダーはパッと見あまり当日変更がなさそう?

往路は東洋が面白そうです。これ5区山本選手でしょ?
西山選手や相澤選手も強いですし、地力十分の山本選手が
山の神化したら往路優勝あるんじゃないですか?
4年生少なくて厳しい戦いになるのではと思ってましたが
いざオーダー見てみるとやっぱり東洋強そうです。

中央学院は前回からあまり主要区間が変わらないオーダー。
2区は留学生とかもいるし遅れるのは仕方ないかな。
5区区間賞は東洋の山本選手じゃなければ細谷選手かも。
層も厚いし優勝候補総崩れになった時のダークホースは
ここかな?優勝狙う気ないらしいけど(笑)。

優勝はまさに5区山上り次第。まだ読めないです。
青学は下田選手5区はないらしいので竹石選手がそのまま
走るか吉田選手なんでしょうか。いずれにしても初5区。
神大は報道されていたとおり荻野選手ですが、出雲や
全日本では最短区間担当でスタミナ面は未知数です。
東海は当初春日選手5区だったはずなので最近になって
松尾選手に変更したと思われ、やや不安があります。
一方で東洋や中央学院の山上りが強そうで、
往路後半は向かい風予報のため5区で差が付く可能性も
(逆に1区はどこもあまり差が付かないんじゃないかな…)。
5区で撃沈してしまうと一気に優勝争いから転落しそうです。

今回は大本命不在ということで、往路で決まってしまわず
復路まで分からない展開を期待したいですね。
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オレンジ色対決

2017-12-24 | 走る若人が好き
今日は高校駅伝がありましたね。
クリスマスイブ?すっかり忘れてた(笑)。

「留学生が強いから倉敷が優勝するんだろうな」と思いながら
見てましたが、佐久長聖が9年ぶりの優勝を掴みました。
9年前というと、千葉-松下-村澤-平賀-藤井-佐々木-大迫
の時以来です。強すぎて今でも当時の区間配置覚えてるよ…
こんなの9年前の佐久長聖だけだよ…(特に佐久長聖ファンと
いうわけではないのでこの年以外のメンバーは覚えてない)。
当時は両角監督だったので高見澤監督になってからは初優勝。

3年生世代最強と言われる1区中谷選手が一人で終始ハイペースで
引っ張る中で倉敷の選手が付いてきていたので倉敷有利かなと
思いきや、後半区間で追い上げて6区の1年生鈴木選手で逆転。
留学生を擁するチームが圧倒的に有利な高校駅伝で
日本人だけで優勝するのは凄い!層が厚いです。
1年生を3人使いましたが全員きっちり走りました。
2区服部選手・6区鈴木選手とも歴代3位のタイムだとか。
中谷選手は卒業しますが来年も強そうですね。

結局3年連続佐久長聖が1区区間賞ですか~。
毎年全国トップクラスのエースを育成している証拠ですね。
ただ、来年は中谷選手に食らい付いた九州学院の2年生
井川選手が強そうなので4年連続は果たしてどうか。
2年生としては日本人1区歴代トップのタイムだそうです。
九州学院では久保田選手以来の大物エースですかね?

実は今度、早稲田が中谷選手を始めスピードのある高校生を
大補強するそうです。1区に4人いたかな。2年前(1年前もか)の
東海ほど上位独占とはなりませんでしたが、最近一つの大学に
選手が固まって入学するのが流行ってるんでしょうか?
別の大学に行って相手に勝ってやろうと対抗するのではなく、
同じ大学に行って一緒に練習して強くなろうって感じ?
SNSやってるでしょうし選手どうし仲がいいのかもしれませんね。
あと大学が推薦枠や特待生枠を以前は多く用意できなかったのを
箱根の過熱化で本気出して何人も受け入れられるようにしたのかな。
ちなみに箱根予選落ちした明治のスカウトもいいらしい。


来年1月の都道府県駅伝も長野が強いんでしょうかねえ?
とりあえず高校は強そうですね。一般区間で頼りになる上野選手が
故障明けだそうですが、ニューイヤー駅伝にはエントリーしてるので
心配ないのかな。3区は4年連続春日選手でしょうか?
3区なら10km未満なので距離的に關選手でも問題なさそうですが
春日選手が3年間堅実に走ってきた実績がありますからねえ。
長野のメンバー発表はありませんが、発表された県の中では
一般を塩尻選手・横川選手・西山選手と学生で揃えてきた
群馬が強そうに見えました(前回も優勝候補だったっけ)。
今日の結果があまりよくなかったので実際は分かりませんが。
水城が10位に入った茨城が一般次第で上位に来るかも。
例年に比べて何となく関東勢がよさそうに見えます。
ところでDeNAの選手って登録陸協東京のままなんですね。
チーム名に横浜が付いたのでてっきり神奈川に移ったのかと(笑)。

高校と一般の両方強い県がほとんど見当たらないので、高校が
滅法強い長野が今度も有利になるのでしょうか。個人的には
トラックの中学記録塗り替えまくってる福岡の石田選手に注目。
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南信一人旅 4日目

2017-12-16 | 旅に出た
7月旅行記続き。最終日もやっぱり茅野駅スタートです。
諏訪大社4社全部お参りするためにまずはタクシーで
諏訪大社上社本宮まで。約10分1600円。
川辺にマネキンかかしが立ってるのは川魚狙いの鳥よけらしい。

諏訪大社上社本宮は本殿まで行くのに廊下などをぐるっと
回るので、4社中一番所要時間が掛かるかもしれません。
御柱は4本中3本見つけました。1本は探すの忘れた。
早朝なので参拝者は少なかったですね。神社は早朝も入れる
ことが多いので貴重な観光時間を有効活用できるのが嬉しい。
近くの観光施設に綺麗なトイレがあるのがありがたいです
(店が開いていない早朝の時間でもトイレだけは使えました)。

諏訪大社上社前宮まで20分歩きます。最後上りなので汗だく。
本殿の奥の大木が立派ですね。本殿周りの4本の御柱も間近で
見られます。一番御柱が全部見つけやすい神社かもしれません。
下新井バス停まで20分弱歩き、市街地循環バスで茅野駅まで。
土日運休ですが、祝日でも月曜なら運行してくれます。

富士見駅から無料シャトルバスで富士見パノラマリゾートへ。
シャトルバスは混んでて座れず。冬はスキー場です。
ゴンドラリフトは相乗りではなく1人で乗れましたので
乗車時間中に日焼け止めを塗り直してました。
ゴンドラにはマウンテンバイクも乗れ、専用道を勢いよく
下っていくのが見えました。ペットも乗車可です。
山頂駅の自販機のジュースどうせバカ高いんだろと思ってたら
地上と同じ値段で逆にびっくり。山頂駅は標高1780m、
10:00時点で20度とのことでしたが半袖でも歩くと暑かったです。

八ヶ岳の見える展望台に行ったが山頂に雲。でも眺めはいいね。
入笠すずらん山野草公園では絶滅危惧種の釜無ホテイアツモリソウが
ありました。礼文島のレブンアツモリソウ同様柵がしてあった。
他にもセンジュガンピという白い撫子みたいな花など季節の花多数。
チケット購入時にポケット花図鑑が貰えるので、花好きの人は
図鑑を見ながら花を探すと楽しいかもしれませんね~。
結局この日も晴れたので木陰の方の道を選んで湿原方面へ。
入笠湿原ではノハナショウブが咲いてました。湿原ですが水は少なく
白樺がちょくちょく生えてます。早朝だと雰囲気いいだろうな。

次は御所平お花畑まで。水辺でミソサザイという鳥が高い声でよく
鳴いてまして撮影成功。帰りもいました。人を怖がらないのかな。

階段でリール離した隙に逃走した犬がいまして、結局他の犬と
出会ってケンカしたところで捕獲成功してました(笑)。
お花畑はその名のとおり花だらけ。歩いてたら上の方まで行って
しまい、時間があったので予定にはなかったけど入笠山の山頂
1955mまで上っちゃいました。普段運動してないから息切れ
(昔からだけど筋力以前に心肺機能があまりに軟弱すぎる)。
他の運動不足と思われる方は大抵ゆっくり上ってましたが、
私は持久力がないので駆け足で上っては休む上り方(笑)。
ゆっくり組より早く山頂に着いたけどな!!!
(息切れして歩き続けられない時点で全然自慢にならん)

足元危ない岩場が嫌いなので行きも帰りも巡回コースを選択。
目の前で逃げた犬は岩場コースで後から来ました。
山頂からは日本アルプスの山々や富士山、秩父山系などを望めます。
みんなお弁当食べてたけど私は飴しか所持しておらず空腹なので
下界のレストラン目指して滞在5分程度ですぐ下りる。
帰り、上りで追い抜いたと思われる女性が山頂に着くところで
「もう上って帰るの?早いわね~」と声を掛けられたけど、
滞在5分で帰るんじゃそりゃ早いに決まってる(笑)。
普通の靴なのに物凄い勢いで下っていく若い女性も見かけました。
「勢い付けないと下れない」とか話してるの聞こえた。

サイトによると入笠山頂コースは3時間とのことですが、私は
山頂駅発10:40→山頂駅着13:00だったのでリフト乗ってる
時間を含めると所要2時間40分くらいだったと思われます。
写真の撮影時刻を見るとこんな感じで歩いてたらしい
(湿原やお花畑では入口~出口の滞在時間があります。
行きの方が写真撮影で歩みを止める回数が多いです)。

山野草公園11:00→入笠湿原11:12 (12分)
入笠湿原11:25→御所平お花畑11:35 (10分)
御所平お花畑11:45→入笠山頂12:01 (16分、お花畑入口から26分)
入笠山頂12:06→御所平お花畑12:22 (16分、お花畑出口まで22分)
御所平お花畑12:28→入笠湿原12:38 (10分)
入笠湿原12:46→山野草公園12:56 (10分)

私が歩いたところ、地図にあった公園~湿原入口所要10分と
湿原出口~お花畑所要10分は大体正しかったです。
お花畑~山頂の所要30分のところはそれ以下で歩きましたが、
お花畑の入口と出口で高低差があるので所要30分というのが
どっちの地点からの時間なのか不明です。
あと岩場回避コースだと多少違うんでしょうかねえ。
何で下りと上りの所要時間に差がないか意味不明ですが
ビビリなので下りは恐る恐る歩いて時間が掛かる(笑)。

山頂駅に帰ってゴンドラに乗るとおしぼり渡されました。
汗だくだったのでありがたすぎる!
筋肉使ったので肉を食べたくなりレストランで山賊焼き定食。
富士見特産ルバーフソフトクリームも食べました。
ルバーフというのは大黄の仲間らしい。初めて聞きました。
土産店で土産を買いましたが、職場用の個装のお菓子に関しては
長野全域用だったり長野以外でも名前を変えて置いてありそうな
ものだったり、この土地だけって感じのものは少なかったです。
手長えびせんべいはあったけど他の人がすぐ前に配ってたんだよ…。
個装に限らなければいくつかありました。親には諏訪湖豆
買ったのですが、見せた写真に自分用に買ったそばドラくるみ味が
写ってまして、そっち食わせろとか言われた(笑)。
言いつつ諏訪湖豆を食べる手が止まらなかったですが(笑)。
買わなかったけど蜂の子の缶詰とかもあったな。

シャトルバスで富士見駅に戻っておしまい。
富士見駅からの特急は指定席満席の模様、自由席も座れず。
甲府で運よく座れました。一人だから確保できることもあるけど
集団だと全員席にありつくのは無理ですな。
そして車窓から山梨学院のキャンパス撮影しておいた(笑)。
家に帰って最初にしたことは冷房ON。

高地で避暑のつもりが晴れて思ったより暑かった旅行でしたが、
絶景もいくつも見られてよかったです。来年もどこかしら
長野県に散策に行くかもしれません。まだ行ってない北部か
木曽ですかね。年を取って歩く体力がなくなる前に
ハイキング系の旅行は済ませておきたいなと考えています。


《写真ブログ記事》
長野県・諏訪/茅野 諏訪大社上社本宮/諏訪大社上社前宮
長野県・富士見 入笠湿原
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箱根駅伝の全国化について(今更)

2017-12-10 | 走る若人が好き
本日、箱根駅伝の一次エントリー各校16人が発表されました。
東洋の4年勢が戻ってこなかったのが痛いですね…エントリー
1人だけで前回9区区間賞の野村キャプテンなどが外れました。
下級生中心で次回に繋げる経験にはできそうですが、流石に
今回の優勝は厳しいかな…。そうするとメディアのいう3強
=青学+神大+東海の争いになるんでしょうかね?

青学は前回5区貞永選手が外れており、神大と東海も前回と
別の選手が山上りをするらしいので、優勝争いの鍵を握るで
あろう5区は3強いずれも初めての選手になります。
結構いけるか、無難にこなすか、それとも失敗するか…
展開が予想しづらいことこの上ないです。
でも山の神は今回の3強には出てこなくて結構です(笑)。
混戦と言われているので久々に終盤まで接戦で行って
ほしいのですが、山の神が出てくると往路で決着が付いて
また復路が消化試合状態になってしまいますからね…。
出るなら平等に3強全てに降臨でお願いしたい(笑)。

順大の花澤選手が入るかを一番注目していたのですが
無事入りましたね~!好調だったら1区走ってほしいですが
全日本まで姿を見せていなかったところを見ると故障明け
かもしれませんので、走るとしたら復路でしょうか。
本当せめて最後の一度くらいは走ってほしいんですが…。
全日本頃に故障者が多いと言われていた中央学院、
主力全員入ってきましたかね。山の上り下りとも実績が
ありますので、ベストで来られたら上位を狙えるかも?
帝京も全員力あって層が厚いので怖い存在ですね。今度こそ
確実にシードに入ってくると思うので、前回シード校は
どこか弾き飛ばされそうです。さてどこになるやら。

そして日テレ中継ゲストも発表されました。
往路:大迫(早稲田OB)+一色(青学OB)
復路:佐藤(東海OB)+服部(東洋OB)
だそうな。大迫選手よく呼べたな~。何気に初。
すなわち往復とも佐久長聖OB+豊川OBの組み合わせ(笑)。
優勝候補の神大OBや山上り経験者は呼ばなかったか…。
東海から2度目の佐藤選手を呼んだのが意外。日テレのことだから
もし東海が初優勝なんてなった時に備えて涙もろそうな
ゲストを呼ぼうとするんじゃないかと思ってた(下衆発想)。
佐藤選手クールだから絶対泣かんぞ(笑)。
そしてついに途切れた駒澤の16年(?)連続ゲスト記録…。


少し前に箱根駅伝の全国化が100回目以降に検討されていると
いう記事がスポーツ紙から出ました。
1社から突然出た記事であり関東学連からの発表もないので
「全国化の世論形成を意図して誰かが記事を書かせたのでは?」
と邪推しているのですが(笑)、私は反対かなあ…。

巷の反対意見を見ると「他地方の大学を出場させても弱すぎて
繰り上げになる」といった短期的視点での理由が多いですが、
私は全国化がある程度浸透した後を想定した中長期的視点での
反対理由を挙げてみたいと思います。

第1に、箱根駅伝の全国化によって全日本駅伝の不要論が出て
廃止されるおそれがある点。純粋に駅伝ファンとして寂しい。
今は箱根の方が関東ローカルなので差別化されてますが、
箱根が全国化したら箱根の方が元々人気があるので
「箱根が日本一決定戦でいいだろ、伊勢路なんか要らん」と
存在意義を疑われ、そのうち廃止されてしまうかもしれません。
あるいはもう一つの全国大会の出雲駅伝が廃止になるか。
今の日程だと箱根予選会出場校が直前の出雲駅伝に出たがら
ないと思うので、「全国化後の箱根シード校」10校と
アイビーリーグだけの寂しい出雲駅伝になっちゃいますし。
全日本も出雲も、箱根とは距離が違うなど別の面白さが
あって大好きですので、今のまま存続してほしいです。

第2に、大学に入学した選手が全員箱根を目指さなくては
いけなくなる点です。これが大きいですね。
箱根が全国化したら、関東以外の地方でも指導体制と環境を
用意できる全ての大学が箱根を目指すことになるでしょう。
少子化で大学間の学生獲得競争が激化しており、どこの大学も
箱根に出場して大学の宣伝をしたいに決まっているので、
経営戦略を考える大学上層部(?)からのトップダウンにより
しっかりした陸上部を持つ大学は必ず箱根に参戦します。
そうすると、大学の陸上部で本格的に陸上長距離を志す選手は
全員嫌でも箱根のための練習をしなければならなくなります
(選手不足だと中距離選手まで転向させられるおそれも)。
たとえ「俺は5000mまでしか走りたくない」と思っていても、
「お前も20km走れ」と言われたり無言の圧力があったりで
なかなか一人だけ意志を貫くのは難しいのではないかと…。
全国化で箱根出場の競争も厳しくなりますので、「お前は
箱根走らなくてもいいからトラック頑張れ」なんて言って
いられる余裕もなくなり、全員箱根に駆り出されるでしょう。

現状なら「箱根は走りたくないけど大学には入りたい」という
選手は他地方の大学に入り力を付けるという方法があります。
今年は関西学院勢が日本インカレの5000m、10000mともに
入賞を果たしたりトラックのタイムを伸ばしたりしていますし、
皇學館の1年生川瀬選手も同学年の関東有力選手に
全く引けを取りませんし、関東以外の大学の選手が何人も
躍進しています。高校の有力選手のほとんどは関東の大学に
スカウトされ、関東以外の大学にはあまり進学しないにも
かかわらずです。関東の大学では箱根に直接関係のない
種目や大会(特にトラック)に消極的な陸上部も結構あると
感じますので、それを望まない選手はむしろ関東以外の
大学を選んで実力を養う選択肢も十分「あり」なのです。
また、箱根を走らない大学に行ってもマラソンを走れるのは
先日の福岡国際マラソンで京産大出身の上門選手が好走して
証明しています。箱根路線ではない関東以外の大学は
今の状況でも優れた選手を育成し、日本の陸上長距離界に
大いに貢献しています(これはもっと知られるべきですし、
結果を残している大学は自信を持ってもっと積極的に
アピールしてほしいと思います)。

しかし、箱根が全国化して全国の大学陸上部が箱根を目指す
ようになると、どこも没個性といいますか、箱根に出場する
ために最も効果的なやり方、つまり関東の大学と同じような
やり方に変えてしまうことになると思います。
今ある選択肢が一つ減ってしまうようなものです。
「箱根は走りたくないけど大学には入りたい」という選手は
箱根を避けるのを諦めて箱根のための練習に取り組むか、
大学に入学するのを諦めて高卒で実業団に入るか(とはいえ
実業団の枠は少ないですし、例えば教職志望だと大学に入る
必要があります)、指導者や練習環境を諦めて陸上部に入らず
市民ランナーみたいな感じで一人走り続けるか(このほか
米国留学してる選手もいるけど相当高い学力が必要だし…)、
どれか希望を諦めて妥協しなくてはならなくなります。

箱根向きの練習が合わない選手やトラックで活きる選手が
無理に箱根の20km用に特化した練習ばかりさせられ、
良さが失われてしまうことがあれば悲劇です。
また、もし中距離軽視・長距離偏重の傾向が今以上に
強くなれば、選手の意思が尊重されなくなる点だけでなく、
日本の陸上中距離発展の妨げとなる点でもマイナスです。

第3に、留学生だらけになっていいのか?という点。
前述のとおり全国化で箱根出場権争奪戦が激化します。
また、最初は関東以外の地方は選手が足りない状態です。
チームの総合タイムを引き上げるのに最も手っ取り早い方法、
それは勿論強い留学生を連れてくることです。
日本人の有力選手は全国の多数の大学に散らばりますので
なかなか一つの大学に何人も集まらなくなりますし
(チーム全体の総合力は今よりレベルが落ちそうですね)、
留学生を獲得するのがだんだん普通になっていき、そのうち
関東含め留学生なしで戦うのが難しくなるかもしれません。

予選会で何十人もの留学生が先頭集団を形成する光景、
2区がインターナショナル区間状態になる光景…は
それはそれで迫力があって面白いのかも(笑)。
ただ、インカレは各校のタイムの速い留学生だけで埋まり
日本人が決勝に出られる余地がほとんどなくなるのでは?
そうすると真面目にトラックに取り組む日本人学生選手が
減って「箱根専門ランナー」ばかりが増えそうですので、
日本の長距離トラック種目の強化という観点からは
果たしてそれでいいのかどうか。
大迫選手の活躍で、マラソン目指すのでもまずトラックで
スピード強化する方法が改めて見直されつつありますが
(サブテンではなく日本記録レベルかそれ以上が目標なら)。


飛躍気味の部分もあるかもしれませんが、そんなわけで
5年か10年に一度の記念大会だけ全国選抜チームを
出場させるのはまだしも、毎年全国に開放するのには
ちょっと賛成できないですね…。
たぶん関東の大学が反対して実現しないと思ってますが。
もし「全国化の世論形成を意図した誰か」が関東以外の
地方の大学関係者なら、別の広報戦略で大学の宣伝をして
ほしいと思いますし、逆転の発想で「箱根を走らなくて
済むからこそ実現可能な選手強化プラン」を掲げて
選手を集めてみるのを考えてはどうかと思います。
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「川内vsバトオチル」って何回目だろう

2017-12-03 | 走る若人が好き
「寝てたら某兄弟ランナーが現れて弟の方に布団から蹴り出され
軽くムッとして布団の外でまた寝る」という夢を見たギクリです。
夢の中でも寝るのか、選手が目の前にいても寝るのか(苦笑)。

福岡マラソンは日曜に早起きしなくても見られるので助かる(笑)。
選手にとっては朝早い方が涼しくていいかもしれんが。
昼に開催できるのはエリート用の大会だからですね。
地元関係者としては大勢のランナーから参加費徴収できて
儲かる市民マラソンの方をやりたいかもしれませんが(笑)。

そんなわけで福岡マラソンの感想。
正月の駅伝に支障がでるのを恐れてか例年一流選手の参加が
少ない状況でしたが、東京五輪選考の際に「MGCシリーズで
規定の成績を挙げたら選考会のMGCレースに出場させてあげるよ」
というルールが決まり、何度もマラソンに挑戦する方が有利に
なりましたので、不人気から打って変わって今年は賑やかに
(福岡を走れば東京orびわ湖と合わせて一冬に2度チャンスが
ありますからね。福岡走らないとその冬は1度きりです)。
大迫選手や川内選手のように駅伝関係ない選手のほか
旭化成勢や初マラソンの神野選手設楽選手など続々参戦。

あまり気温は低くありませんでしたがペースメーカーは1km3分、
付いて行けない選手が続出(川内選手に関しては「たぶん
いつものように終盤で追い上げてくるだろうな」と思って冷静に
見てたら案の定最後9位に上がってきた)。30km時点で付いて
行けてる日本人選手はマラソン2戦目となる大迫選手だけでした。
トップには置いて行かれたものの2:07:19の3位でフィニッシュ、
歴代5位、現役選手唯一の7分台前半のタイムを叩き出しました。
私がまともに長距離見るようになったここ8~9年でこのタイム
見たのは初めてだよ…!伝説の選手達しか出せないタイムって
認識だったけど、現役でもこんな強い選手おったか…!
(いやトラック強いのは承知だけどマラソンでもさ)
最後まで失速したりガタガタの走りになったりしないのは流石。
日本最高レベルの才能を持つ選手が、世界最高レベルの指導と
環境を手に入れると違うんですねえ~。
他の日本人選手とは格が違いすぎるので、早くも東京五輪の
日本代表最有力といった感じです。MGCレースの出場権は
これで獲得したので、今後は日本記録狙ってほしいなあ。
福岡よりタイム出やすい大会は海外含めていくつもあるし
プロランナーなら賞金1億円だって手に入れたいはず。

日本人2位はサブテンの上門選手、京産大出身なので箱根駅伝を
走っていません。かつての高岡選手など関東以外の大学出身で
マラソンで結果を残した選手はいますが、最近は関東の大学に
行く選手ばかりであまりいなかったんじゃないかと思います。
「箱根走らなくてもサブテンできるよ」と他の箱根未経験の
選手にも励みになるかもしれませんね。一律で関東の大学から
実業団というのではなく、多様なルートがあるべきだと思います。
3位はサブテンまで惜しかった竹ノ内選手で、3位までの3人が
規定を満たしてMGCレースの出場権を得ました。
実業団選手のマラソンというと昨今九州勢の活躍が多かったですが
ともに関西実業団所属。久々に存在感を見せましたかね。
2人とも若いので今後の成長が期待できますね。

神野選手は元「山の神」ということで期待が大きかったかも
しれませんが、初マラソンで2時間12分台は健闘じゃないかと。
ダイナミックな走りで42.195km持つのか心配しながら見てたので、
実力者の旭化成佐々木選手に最後まで離されなかったのは
個人的には期待以上でした。経験を糧にできる選手でしょうし
ここ数年のコニカミノルタはマラソンそんなに悪くないですし
これからもっと伸びていくんじゃないかなと。
連載コラムを読んでいると独特のトレーニングを試している
ようですね。走り込み一辺倒で勝てる時代ではないので
(古い指導者はいまだに走り込み一辺倒を信じてるかも
しれないけど)どういうトレーニングをしたら強くなれるか
模索していくのは神野選手に限らず大事かも。

MGCレースの出場権を取れなかった選手は再挑戦に期待ですね。
MGC制度によってマラソンに何度も挑んで経験を積んでいく
選手が増えていくと競技の発展にも繋がりそうです。


このブログもうほとんど旅行か陸上の記事しかありませんので、
先月末をもって相撲に由来したブログ名を変えて(考え得る
最もテキトーな名称)相撲記事をほとんど非公開にしました。
相撲から離れた時の記事と、何故か需要があって時々
検索されるモンゴル人名に関する記事だけ一応残しています。
もう全然見てないし知らないし好きでもなくなったし、
相撲ブログと思われてしまうと正直不満なので…。
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