鮎釣人の日々(2/8)

　世界無形文化遺産に登録された「和食」ですが、「何でもあり」の食の世界にあって文化の部分とそうでない部分が入り混じります。文化財としての定義の曖昧さがあります。
　季節の演出なのか、料亭のたたずまいなのか、おもてなしなのか、器なのか、食材と料理そのものなのか、概念が膨らみ過ぎて中味が絞れません。
　今般の世界文化遺産登録は、漠然とした文化遺産の都合の良いところだけを使い、食料関連産業の振興を図るのが狙いのような気もします。料亭でも、居酒屋でも、学校給食でも、世界文化遺産という言葉を振りかざしていれば良いのですから。