早春の磯、潮が引き、潮間帯から春の海藻の匂いが漂う。胸の奥深く吸い込みたくなる香だ。ゴロタ石の海岸でソゾやムカデノリを摘んだ頃が懐かしい。
一方、野辺の草木の萌えるにおいも春のにおいだが、海藻のようなにおいではない。香りとは言い難い。草木のにおいは土の中で春を待ちわびた植物の吐息のにおいなのかも知れない。寒さに耐えた我慢から解放されたにおいのようだ。自分的には「匂い」とは書きにくいので「におい」ひらかなで表現する。
一方、野辺の草木の萌えるにおいも春のにおいだが、海藻のようなにおいではない。香りとは言い難い。草木のにおいは土の中で春を待ちわびた植物の吐息のにおいなのかも知れない。寒さに耐えた我慢から解放されたにおいのようだ。自分的には「匂い」とは書きにくいので「におい」ひらかなで表現する。