GAMAの菜園&フォト日誌

SINCE JUNE 2005・・・菜園情報と写真で綴るGAMAの雑記帳

ホルモン

2016年01月25日 19時41分05秒 | 菜園ティスト日記
植物の生長や開花、果実の熟成などすべての生理をつかさどっているのが植物ホルモンで
すが、中でも5つの主要な要素の働きを知り人為的に管理することで栽培の結果が大きく
変わってきます。農場に関わるようになってわかったことばかりです。例によって記録しておきます。

まず5大ホルモン。栄養成長にかかわるのがオーキシン、ジベレリン、サイトカイニンの3つ。
そして生殖成長に影響するのがアブシシン酸とエチレン。オーキシンとジベレリンは
主に窒素成分で増えます。従って、苗の時に窒素系肥料を与えすぎると徒長します。
サイトカイニンは毛根で作られるホルモンですが後述の通り栽培で最も重要な要素です。
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アブシシン酸とエチレンは成長にブレーキをかけ、気孔を閉じ、果実の熟成を促進したり
老化を促進させます。すべてが子孫を残す生殖活動のお膳立てとも言える作用です。
アブシシン酸は環境ストレス(乾燥、塩、低温)などによって植物のどの部位でも生成され、
エチレンは環境よりむしろ物理的なストレス(病害虫、接触、刺激)などによって生成さ
れて落葉や果実の熟成を促進します。
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昨年、越冬栽培用のトマト苗が定植直前の気温低下でほぼ全滅しましたが、これは10月か
ら、11月初めに一時的に気温が低下した時、まだポット植えのままで毛根が11度以下の定
温にさらされ傷んでしまったためにサイトカイニンの生成がストップし、逆にストレスで
生殖成長ホルモンが生成されてしまったのが原因でした。定植してしまってあれば、地温
は大体15-20℃を維持しますからこんなことにはならなかったわけです。
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植物は根が最も大切とされるのはサイトカイニンの生成により細胞分裂が促進されるから
で、その次の段階で更に光合成を促進する葉緑素の合成を促進させます。従って、とにも
かくにも根が成長し毛根が活発に増殖する環境を与える技術が野菜栽培の中で最も重要な
事とされるわけです。毛根様々です。これを知ってからは育苗専用土の購入は高くても
ためらう気持ちが失せましたね。

結局出てくる名前こそ違いますが、人体の成長や老化とまるで同じことが植物でも行われ
ているわけで、植物を知ることによって自己の健康管理、若返りの手段を知ることが可能
だとも言えるわけですね。

ホルモンの話はこの先の菜園ティスト日記では度々登場することになりそうです。


Yahooはリアルト橋からの大運河です。
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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは(*^_^*)/ (らいおん○)
2016-01-25 21:32:52
なるほど!流れはよく解りました。
勉強になります。
が、覚えられないので、再々勉強に来ます。(^^ゞ
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Unknown (すぎさん)
2016-01-25 21:43:09
つくばのガマさん、こんばんは(^^)/

質問させてください。
そのサイトカイニンの生成を活発にさせる栄養分や方法はないのですか?
・・・・・・あればもうみんなやってるか゜゜(´O`)
返信する
Unknown (HAL_K)
2016-01-26 05:27:17
おはようございます HAL_Kです。

ダメだ、理解できない・・・(泣)
返信する
らいおん○さん (つくばのガマ)
2016-01-26 07:02:30
植物ホルモンはかなり研究が進んでいるので自分でも
調べることが可能ですよ。この5つのホルモンの働きと
作用のメカニズムを知っているだけで管理の質がかなり
変わってくると思います。
返信する
すぎさん (つくばのガマ)
2016-01-26 07:09:48
毛根だけがサイトカイニンを生成するので毛根を発達
させる工夫、つまりは根が伸びやすい環境を作れば良
いということになります。水をやり過ぎないとか、その植物
が最も好む環境に近づけることがベストなんでしょうね。
種苗会社の培土は良く研究されていると思います。
返信する
HAL_Kさん (つくばのガマ)
2016-01-26 07:16:42
栄養成長とか生殖成長とか専門家が多用する用語
ですから抵抗があるかもしれませんね。ただ一度知って
しまえば、植物の状態を語るには非常に便利な用語
です。有機栽培も結局は微生物の繁殖により土壌
の団粒化促進とミネラル成分の増加を呼び、結果と
して根の発達を促す農法ということで、健康な植物は
害虫にも病気にも強いので結局農薬も減らせるという
好循環を呼び込む農法ということです。
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Unknown (すぎさん)
2016-01-26 12:04:08
つくばのガマさん、こんにちは(^^)/

了解('◇')ゞ
ありがとうございます。
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