ポンドドルは、流動性の見地からもドル円よりも少ない、メジャーストレートでは第3位に位置するペアです。
ロンドン時間以外で、ポンドに絡んだ動きがある場合は、どうしてもポンドドルでのヘッジが発生してしまい、オーバーシュートしがちとなります。
金曜日の市場でも、欧州入りする前からクロス円での怒涛の投げが入った結果、ポンドドルは思いがけなく1.96台を付けました。
一方でユーロドルは、欧州のメジャー通貨がユーロの単一通貨に統一された結果、一気に世界でトップの流動性を誇るペアとなり、反応は非常に鈍いものの、パリティ以来の長いトレンドを見ても判るように、一度トレンドが発生すると非常に息の長い流れになるのは当然といえば当然です。
勿論、ユーロとドル以外の要因を受けて調整などは入りますが、この2通貨の強弱を占う上では常に意識すべき指標となっています。
今回の円高の発端は、ご存知のとおりサブプライム問題というのが定説です。そのストーリーを利用して仕掛けた筋がいるとは思いますが、そこまでの厳密性は為替相場には必要ないとあえて申し上げたいのですが、結果としてこうなった以上は一応は納得する理論が必要です。
米ドルにとって売り材料であるはずの当トピックでしたが、ユーロドル、ポンドドルではドル買いとなりました。
一つの流れは、円キャリートレード解消の動きであり、円高の支援材料となっています。
もう一つの流れは、米国内でのレパトリー的な動きであった可能性が指摘されています。
つまり、米国内の金融不安から米国にとっての海外投資を圧縮してきたことが指摘されており、結果的にユーロ売りドル買い、ポンド売りドル買いが発生したことは充分考えられ、欧州でもサブプライム問題に類似したレポートが発表された結果、ややパニック気味に相場を押し下げ、それが更に円高相場への強烈なインパクトとなったのだと推測できます。
いずれにしても、ドル高要因でドル買いになったのではないことは明らかで、金利動向としても今回の件で利下げのバイアスが強調されつつある中、落ち着けばドル売り相場に回帰するのは当然にも見えます。
流動性が最も高い=世界の動意に従って動くという原点に戻れば、ユーロドル相場でのドル売りは当然にも思えます。増してや週足ではチャンネルの下限に接触している現状を考えれば、周期的にユーロ売りを考えた前回の戦略よりも随分と気が楽に思えます。
ドル円も本来はまだドル売りを主張してゆきたいところですが、クロス円でスカスカになった現状では、非常にボラティリティが高く、不安定でレートが飛びやすい点でもう少し様子見が必要に思えます。
本日は、ユーロドルの買い戦略について説明してみます。
外為ガイドブック
TOPへ
にほんブログ村