外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

NZDJPY 安値更新で円独歩高懸念へ ドル売りの円買いからクロス円投げの領域へ

2008-02-29 21:53:47 |    -NZドル

リスク回避の流れが強調される形となり、ドル売りが中心で進んできた相場ですが、週末月末の本日、数日前のクロス円上昇をあっさりと否定する下げを見せ、逆に悪化した状況となりました。

ドル円が先日の底値を割り、ドル売り加速という捉え方は間違っていませんが、当人もヘッジのつもりで売ったドル円が伸びる一方で、ユーロ円はストップアウト、ユーロもドル売り圧力はかかるものの、ユーロ円の投売りにユーロの売りカバーが頭を抑え、ここに来て売り込まれる展開になっています。

クロス円は、各ストレートでのドル売りのお陰?で、ここまで底堅く推移していましたが、安値を目前にして逆にストレートを引き連れて下げに入りました。

万が一、ポンド円、ユーロ円の下値を更新する動きに至れば、クロス円の主導でドル円までも引っ張るという、円独歩高という想定もせざるを得ない状況です。

また、高金利通貨として最後まで強かったオセアニアとカナダですが、ユーロ円同様ドル円に押されて計算値が下落すれば、いやおう無く投げが入らざるを得ず、そこからまた円買い需要が積み増されるというスパイラルが懸念されます。

個人的には、ドル円のセンチメントを据え置き、ユーロドルはトレーリングでストッププロフィットレートを上げて、連れ安リスクを限定する方向です。ストレートはクロス円が落ち着き次第、ドル売り再開と見ていますが、終値次第では、来月初はギャップを開けて円高へ振れる可能性までを踏まえて対策が必要かもしれません。

高金利通貨は元々、下落リスクを相殺するために金利を上げて下落を阻止するという図式は、幼少の頃に学びました。キャリー投資で高金利=買い運用というフローが生まれて長く続きましたが、世界的なリスク回避の渦の中でリスクとは何だったのか、再考すべき時期なのかもしれません。

今週、今月ともお疲れ様でした。来月も宜しく御願いいたします。


USDJPY 安値更新を懸念 クロス円の円ショートヘッジが念頭に入る

2008-02-28 21:01:39 |    -ドル円

ユーロドル、ユーロ円の上昇で気をとられている間に、静かに進行しているドル円の下落ですが、当下落トレンドにおける最安値を記録した1月23日の104.97円まであと1円数十銭に迫っています。

当初の下げでは、欧州売りが牽引してクロス円の下落に連動したものでしたが、ここ数日の下落のテーマは明らかにドル売りであり、珍しくドル円が素直に反応しています。

ユーロドルは史上最高値を大幅に伸ばして継続しており、ドル円でも今後ドル売りで連動するようであれば、105円割れを試す展開は必至となりそうです。
ペースの違いで、クロス円はまちまちでしょうが、万が一クロス円を引き連れて下落するようなら、クロス円のロングは瞬間ダメージを受ける可能性があり、ドル円の売りで円をヘッジしておく対策も視野に入ってきます。

ダウの先物がドル円の動きを支配した時代が長く続きました。ドルのヘッジと考えれば理解し易いところですが、若干様子は異なってきました。
つまり、ダウ下落でも日経平均が底堅かったり、中国株や欧州株が上昇したりと、株式連鎖につながりきれていません。年度末を来月に控え、市場は更に混沌としてきた感じです。


EURUSD ドル売り顕著 ZARなど準エマージング通貨に対しても安い

2008-02-27 21:06:44 | ☆相場分析-ユーロドル

ユーロが対ドルで上方へブレークアウトし、ユーロ円を引き連れてクロス円全面高となり、ドル円が堅調に推移したところまでは概ね推測の範囲でした。

ただ、ドル売りがドル円にも影響をし始めており、本日東京時間でも流れを継続。株式市場が堅調であるにもかかわらず、円高になるという、これまで株式を先行指標として取引されてきた方々には、把握しにくい相場展開となっています。

それだけ、ドルが通貨として悪化していることは事実で、逃避行動が再燃しているといわざるを得ず、金は元より原油までもが、逃避先として選好されている部分も見られ、ドルよりも原油の方が安全というムードまでも感じているところです。

ドル売りのステージでドル円が下落していても、ZARはドル買いという動きからZARは対円で随分と値を下げたことがありました。
13.50円という数年来の一番底をつけましたが、それほど弱かったエマージング通貨ですら、ドルが再度売り込まれているようです。これだけドル円が下落しても、ZARJPYが下落を耐えているのも対ドルでZARが買われているのが原因でしょう。

さて、遅れていたドル円がドル売り調整をはじめ、ゲインしたクロス円は本日、大きく下げています。しかし、ドル売りという観点で他のストレートでもドル売りが伴えば、下値も限定的だと考えます。

ユーロ円、ポンド円は確かに正念場であり、昨日のニコニコ顔から一転、往復ビンタがよぎる展開ですが、ドル円が下値ブレークするならヘッジして、ユーロドルの買いで維持する方向を摸索しています。

ユーロドルは揉み合いから脱却し、上昇トレンドに入ったと判断します。


EURJPY 対ドル金利差の縮小リスク低下が焦点か 月内から来月初はクロス円主導で底堅い可能性

2008-02-26 21:58:58 |    -ユーロ円

月初の悪い予感が的中する形となり、今月は概ね損失が確定しそうです。

幾度か逃げられる機会はありましたが、マーケットに対峙できない向きにはほぼ不可能であったことから観念しました。

ユーロ、ポンド共に売りの熱が冷めたのはやや急激に思えましたが、インフレへの懸念の方が強調された結果、欧州寄りの通貨に対する利下げ感は薄まるにつれ、対円でも買いに対する安心感が少しずつですが目立ってきた感じがします。

ドル円買いの行き先は米ドルのままというより、ユーロなどへ向かっていることは概ね間違いないところですが、こうしたクロス円の買いによってドル円を下支え、さらにクロス円を下支える結果となっています。マクロ的にも、月末の外貨買い需要を伴うことで底堅い可能性もあり、来月上旬までは先行する可能性があります。

ただ、3月末は大期末を控え、外貨資産の確定売りなどからの円転も想定でき、結果的には行って来いとなる気がしながらも、短期的には上昇の芽が膨らんでいます。

160円を背景に売りスタンスを曲げないで参りましたが、事実160円に載った以上はその勢いを認めざるを得ません。今からターゲットはさほど大きくは想定出来ませんが、ストップをしっかり設定して流れに乗ってみようかと思います。

抵抗/支持は抜けると反対に機能します。本当のフローが見えない我々としては、抵抗と支持を頼りに天底を見極めるのが王道だと思います。

損失月がほぼ確定となり、このまま様子見も一手です。


EURJPY 円安とユーロ堅調で底固い

2008-02-25 21:42:43 |    -ユーロ円

いよいよレンジ取引もかなり値幅を狭め、新たな材料探しといった局面に入っているようです。

相変わらず底堅いユーロは、週末対円で緩み始め、来週は通常のレポート再開か・・・と喜んでいた矢先、引け際に掛けてユーロ買いとなり、本日月曜日は結局終わり間際のセンチメントを引き継いだ形となり、終始底堅い動きを見せています。

どの通貨も材料不足であり決め手に欠く中で「静かな時のドル買い」を地で行く形となり、クロス円も連動している状況だと思いますが、先週引けにかけて急激にセンチメントを変えた理由が今ひとつ判りません。

ダウが堅調に引けたことが理由になっているようですが、“円売り”に着目してみると、サブプライム関連投資で日本の損保会社が多額の損失を計上した報道に絡んでの、単純な円売りが先行している可能性もありそうです。

サブプライム問題といってもご存知のとおり、金融機関などの投資として購入した金融商品の損失という側面と、まさに住宅ローンが焦げ付く実際のサブプライム問題とは把握の仕方が異なり、欧州の問題が比較的軽視されがちなのも、概ね前者が原因ということで、一部の投資家が損失を出すという事実以外では、もちろん大手金融機関であれば信用クランチという図式はリスクがあるものの、庶民ベースでの本格的な不景気に発展する懸念がある米国のそれとは異質という区分けがあるのかもしれません。

日本のサププライム問題は、まさに前者であることから大きな円売りには今のところ発展しないとの判断でしょうか、ドル円も気がつけば底値を付けてからの高値水準には、まだ上値に余裕がある水準で、止っています。


EURUSD いつの間にか上昇で歴史的高値にあと120ポイント

2008-02-22 18:36:08 | ☆相場分析-ユーロドル

ユーロが異常な上昇を続けています。

対円でも節目を前にして、折り返す気配もなくここまでゆくと、正気で突破を狙っているのかと考えてしまいます。対ドルでは、あれよあれよと言っている間に、歴史的高値である1.4965-70水準まであと120ポイント程度に迫っており、ドル売りだけでは片付かないユーロ買いのバイアスを感じています。

大きな理由には、金先物相場が1オンス950ドルを固めにかかっているなかで、純粋なゴールド高に対してユーロ買いのヘッジが入っていることは事実のようです。ゴールド/ユーロ水準感覚がわからず裏づけはありませんが、このまま本当にまさかの1000ドル時代が到来するのであれば、ユーロは対ドルで高値を塗り替えていることでしょう。

今回のドル売りと言ってもよいストレートでの静かなるドル売りは、結局クロス円の計算値上昇を招き、実弾が誘発されることで、ドル円も底堅くなっているのがシナリオに見えます。

以前にもユーロ円は160円が重い可能性があるという解説をしましたが、万が一対ドルで1.50を実現すると仮定すれば、160円を超えないためには、ドル円は160÷1.5=106.70円を下回っていることが条件となります。いよいよユーロ円も正念場を迎えるのでしょうか。買いかぶりは厳禁であり、ストップは尊重してゆきます。しかし、クロス円は概ね下落予想を覆せないでいる自分としては、逆になぜ対円で円高が進まないのかが不明です。

仕手筋として著名になったいわゆる“ロシア筋”でさえ(ロシアは基本的にユーロを手当てするフローがある)、レベルでユーロを売って来ている中で、利食いなのかと思いながらも、首を傾げざるを得ないユーロの上昇振りです。

欧州金融機関の発表も残すところ僅かとなってきています。
額は米国に比べれば少ない点で、静かに時が流れていますが、地雷はまだまだ埋まっている様でなりません。

本日、一目均衡表を編み出された一目山人さんのお孫さんに当たる細田哲生さん主催の勉強会に顔を出す予定です。
テーマは日経225の今後を見て行く予定となっていますが、昨年夏ごろからNIKKEIは下がるとして貫いてこられた結果、現状はこのとおりです。反転等の見方など情報がありましたら、了承を得られればお伝えしてみようかと思っています。

本日もテクニカルクリップは休止します。ユーロ円が157円を割れるようなステージがやってくれば、個人的にも復活と行けそうです。

では、よい週末をお過ごし下さい。

 


GBP 買われる理由が不可解 満月も影響??

2008-02-21 22:08:51 |    -ポンドドル

随分と相場感が合わなくなってきました。結果も悪く現在の運用も決して安泰ではないので、リスクを拡大しないためにも新規は自粛しようと思います。

さて、何やら世界中にスタグフレーションの予兆が見え隠れしています。

夕方にECB筋が公表した経済予測では、インフレ予測を2.1%から2.6%に上方修正する一方で、成長率は2.25%から1.8%に下方修正するなど、不景気を予測する中でのインフレ拡大予測を報告しています。

日本の不景気はデフレを伴っていたため、消費などの経済活動は最低限を維持できていました。個人的にも収入は減りましたが、大好きなワインなどは1000円も出せば、そこそこのクオリティーあるものを楽しめたりと、一概に悪い印象ばかりではありませんでした。しかし、不景気なのにインフレという状況下では、経済のリセッションは急加速する可能性は否めません。

この波のインフレは明らかに資源インフレですから、原材料が高いのでは製品も高くならざるを得ません。価格を下げる余地があれば、値下げすることで購買意欲を刺激できる可能性はありますが、不景気で所得は減るのにモノが高くなるようでは何もしないのがベストということになるのは当たり前です。

イギリスの小売売上高が予想より好調(増加)したという発表を受けてポンドが買われています。

確かに数字は上昇したのでしょうが、消費が同じとして売値が上がれば売上高は伸びますし、違うコストを下げることで資源費の上昇をカバーしようと努力しても、数字は維持できたとしても収益は圧迫され、企業収益は低下するというトリックが隠れています。現に、T&C社のfx waveニュースによれば、英国の小売上昇は、ある業界の大幅な値下げセールの影響で消費が伸びたのが原因だと伝えているように、先を見越した売れ残りリスクの回避行動が一時的に購買意欲を刺激した可能性もあり、暫くはこうした経済指標にも“ダイバージェンス”を伴うこともありそうです。

忘れもしない、確か1997年でしたでしょうか。不況からやや立ち直り始めたように見えた日本経済が、消費税上げというイベントにあって再度沈降したということがありました。あれは、最終処分として投売りしていた消費財に割安感を覚え、一時的に消費が上向いただけだったのに、政府が真に受けてしまったと言うことも出来そうですね。見せ掛けの数字でポンドを買い進める気には到底なれず、まだまだ相場観と実際の展開が一致しない期間は続きそうです。


EURJPY ユーロはインディケーター入り乱れ スタンスは不変

2008-02-18 20:32:47 |    -ユーロ円

週末に下げ気配を演じたポンドは、週明けは特段の材料がないもののトレンドを維持して下落。ドル円は概ね小動きであったことからその分、対円では値を下げています。

ポンドに腰が引けた浅野としては、代わりにユーロでの売りのスタンスを維持してきましたが、こちらは相変わらずの底堅さを維持するという皮肉な展開が継続しています。

先週末は、さすがに158円を割れて一時は諦めたユーロ売りの戦略でしたが、ここへ来てやや戻している状況下では再度挑戦してみようと思います。

ユーロドルは先週末、1.47台に乗せるなど再びアゲンストの波に晒されましたが、ポンドの下落に頭を押えられ気味となりコストの水準を行ったり来たりという状況です。
そんな中でドル円は再度108円台に戻すなど底堅く、ユーロドルの動きが鈍くなるとどうしてもドル円の影響を受け易いユーロ円は、158円中盤を回復しています。

ポンドの売られすぎがクローズアップされ、買い戻されるようだと再度失敗となる可能性が高くなりますが、上方へ反発しても良さそうな各種データの割りには平静を維持しており、逆にポンドを追いかける動きをしそうな予感が出てきています。
暫くレンジ取引を想定するにせよ、上限水準では売りを意識したいところです。

資源通貨の底堅さは、商品相場の回復傾向が背景にありますが、金相場とユーロドル相場がある程度似た変動をしてきた背景にはドルのヘッジが鍵となるテーマであったとするなら、ユーロ自体の要因が持ち上がった場合は、別々の動きをする場合も想定しておく必要がありそうです。


EURJPY 下落の波動を継続ならいよいよ売り場に突入 160円越えでギブアップ

2008-02-15 23:07:18 |    -ユーロ円

158円の売りも先ほど70銭を上回り、そのステージでストップアウトです。

売れないリスクを重視し、向かった取引でしたが非常に底堅さを維持しています。
欧州の強気発言が散見され始める中で、ドル円の上昇の後押しもあってクロス円が強気です。

ユーロ円は上値限界と見る160円にあと150ポイント程度と迫り、いよいよ売り水準に突入した感じです。安目水準を売ってしまった建玉はストップという結果ですが、悔しさは残りますがあまり気にしていません。本格的な反転か調整の戻りか、いよいよ佳境に近づいてきました。

夕方以降、欧州株式市場の下落と共にダウ先物が下落を始めたのがキッカケとなり、ドル円が下落。計算値で上昇しすぎていたポンド円などがかなりの勢いで下げています。

半面で、ユーロは依然として底堅く推移しており、現在のところドル売りの圧力が勝っているようです。依然として揉み合いという中間波動の中にいるという判断ですが、戻り相場からレンジ相場へ突入しそうな気配があり、しかも暫く継続しそうな可能性まで出てきています。

クロス円は特に突っ込んだ売買は、後々苦しむケースもありそうですから要注意です。今後は155-159円のコアレンジを想定します。 


EURUSD ドル円がストップ連発でクロス上昇 ストレートもたまらず上昇&ストップ

2008-02-14 22:53:44 | ☆相場分析-ユーロドル

ポンドドルは、エントリーを比較的離したつもりでしたが、発動以降はろくな押しも無く1.97台を達成。あっという間にストップアウトです。

これといってドルが売られる理由はなく、欧州を始めとした売られすぎの通貨が買い戻されていることは間違い無さそうです。特に、クロス円はドル円のストップに連動して、ストレートもストップが付き始め、2倍速で上昇している形です。

スタンスは変わりませんが、セルオンラリー(戻り売り)はやはり逆張りが前提となるため、水準を間違うとあっという間に持っていかれてしまいますね。本来は戻りの切り返しに付くべきですが、下落の足は速いと見ておりどうしてもリーブオーダーを活用がちです。

ポンド円のヘッジ買いはその後上手く機能し、213.50円水準で一度離していますが、ストレートがストップしたため、単純にロスの圧縮という形に終っています。

さて相場観はさておき、動きそうな通貨を見てみましたが、これといってタイミングが良さそうなペアが見当たらず困っています。

そんな中でやはりユーロドルの重さが気になります。

1.46台は想定しながらも、まさかという感覚だっただけに意外ではありますが、1.4650のオーダーはそのまま続行とし、本日は様子見を基本とします。ユーロ円も決して安心していられる水準ではなく、トレンドが確認できるまでは参加したくないという予感は、今のところ的中しています。

ユーロの上昇はポンドの上昇に引きづられているのが本音だと思いますが、インフレ懸念から利下げバイアスが遠のいていることは、ポンド同様に上昇を支援しているのは事実です。ただし、トレンドがユーロ高に復帰するようであれば、利下げはしやすくなるのも、半面で事実だと考えています。

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