外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

USDJPY 年初は底値確認が先か 2007年後半の総集編

2007-12-31 15:22:15 |    -ドル円

メールのチェックをしに出社しました。
少し時間がありましたのでドル円の総集編を兼ねて、現状を把握してみます。

6月22日に本年の高値124.13円を付けたあと、8月の悪夢を経験して安値111.62円まで下落。その後117.95円まで戻した後、10月16日から再度下落を開始。一気に前回の安値を下抜いて107.24円の本年最安値を経験。年末までに114.66円まで戻した後数日間で111円台に下落しているのが本日ここまでの動きです。

薄い中であり112円割れまで再下落したのはやや意外でしたが、今後112.50円前後は鍵となる水準かも知れません。
今すぐにでも円買いで追いかけたくなる値動きではありますが、本当の値動きとの確証が持てない市場状況で、ここから先はやや深追いになるリスクがあります。
1月一杯を掛けて110前後で揉み合いながら持ち高が偏るのを待ち、2007年最安値の攻防に突入するのがベストなパターンかもしれません。

各通貨のまとめとは行きませんでしたが、せめてドル円だけでもまとめてみたいと思います。

365歩のマーチという歌がありました。私を含め昭和生まれの世代なら誰でも知っている歌だと思います。とにかく前に進むためには、2歩下がっても3歩進めば前進できます。現在のドル円は2歩進んで3歩下がっている状態です。3歩進んだ事実があるまでは、前進(上昇)は期待薄となります。

では、2008年も良い年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。


地政学的リスク 【Geopolitical Risk】

2007-12-28 20:33:17 |   -FX実用相場用語

ある地域特有の政治的、経済的不安定に原因があるリスクの総称。

最近では中東の不安定さが、事あるごとに地政学的リスクとして取沙汰されるが、テロをキーワードとすれば、イギリスやフランスなども特有の地政学的リスクをはらんでいる。

2007年12月末に再び、地政学的リスクが問題となり、米ドル安の原因の一部とされているが、今回はパキスタンの元首相のブットさんが暗殺され、イスラム系過激派の仕業とわかり、イスラムから連想されるリスクとなればアメリカという形となっている。欧米派でも有名な氏の暗殺は、泥沼化する可能性を秘めている。

もともとインドとの戦争などを含め、危険地帯であることは間違いない。
北朝鮮との軍事緊張が高まった時は、日本の地政学的リスクは上昇したことがある。

こぼれ話

主に軍事リスクに発展しそうな場合で使われることが多くなり、世相を反映しているところではあるが、日本でも昔興味深い地政学的リスクがあった。

もう10年程昔になるが、一時期は富士山が爆発するという話がかなり現実味をおびたことがあり、海外投資家が日本への投資を引き上げるようなことが合った。

また、関東大地震の発生は常に東京が抱える地政学リスクであることも事実だ。

神奈川県は、関東大地震、東海大地震、富士山爆発、それに伴う津波など、日本でも有数の地政学リスク度の高いところと聞いたことがある。地震保険の掛け金も日本有数だそうだ。我が家の家計は、まさに地政学的リスクのリスクをかぶっていることになる。

ちなみに、子供が通う学校の校庭は、海抜1M。津波も怖い。

 


EURUSD ドル売りは本当か ユーロドルの上昇波は数日前のドル円と同じ匂い

2007-12-28 19:56:04 | ☆相場分析-ユーロドル

本年もお世話になりました。31日は時間があれば、何か掲載しようかなと思っていますが、基本的には本日をもって終了します。
振り返る時間も、先を占う時間もなく、メリハリの無い年末となりましたことをお詫びしたいと思います。

クロス円の上昇も一服し、本日はそれなりの押しを達成。ドル円が下がるものの、ストレートは逆にドル売りで反応している様で、クロス円の他通貨カバーで売られると思いきや、上昇しドル安を継続しています。
いろいろと取沙汰されているようですが、基本的にはストップロス大会となっている様子で、確かに買いには安心感があるユーロですが、ここから更に買いでついてゆく気にはなれません。

ドル売りのバイアスが再発しつつあることは確かに感じますが、この時期の急激な動きには裏がありそうです。

ドル円は本来売られるべきドルが上昇した反動で下落。他のストレートは売られすぎのドルの調整買いをイメージしています。いずれにせよ、このままトレンドを継続するとは考えにくい状況です。

では、良いお年をお迎えください。


USDJPY ドル円上昇も今日明日が山場か 2DAYSキャリーで10日分スワップは美味

2007-12-27 21:31:59 |    -ドル円

いよいよ大詰め相場となりました。

クリスマス休暇で海外勢が殆ど休暇となる中、クロス円の買いが先行し、ドル円は上昇。ポンド、ユーロなど他通貨のカバーでストレートではドル売りと、まさにクロス円の上昇相場となっています。

調整相場が思いのほか伸びたというのが正直な感想ですが、昨日→本日の対円スワップが7日間、本日→明日のスワップが3日間と、水曜日→金曜日のキャリーだけでしめて10日間分のスワップがゲットできることも、相場が伸びた大きな原因でしょう。

したがって個人的には既に頭の中は円買いモード、ドル円以外のストレートにおいてはドル買いモードではありますが、薄い市場の中でどこまで伸びるかを見極めるのが難しくなっています。

値動き幅はクロス円に魅力がありますが、エントリーにしろ、イグジットにしろ、僅かでもかからなければ水の泡になりかねず、リスクが大きすぎる印象です。ここは無難に流動性の高いペアでリスクを限定した方がベターだと考えます。

各相場を物色してみましたが、結局ドル円に落ち着きました。先日ストップアウトしたばかりですが、再挑戦のステージに近づいた感じですので、もう少し引っ張ってエントリーできれば年始に向けてお年玉になってくれそうな予感です。


USDJPY 薄い中株式上昇を織り込んで上昇 クロスも連れて上昇

2007-12-26 18:51:23 |    -ドル円

戻って参りました。

出先の車中で聞いた昨日のラジオニュースでも言っておりましたが、株式市場が随分と上昇している中で、出来高の方は大発会以来の低調振りを伝えており、本質を伴っていない現象だということもできそうです。東京株式市場は本日も好調な上昇を示し、ダウ上昇を期待する市場は、為替でも先取りしてドル円が底堅い動きをしています。

これに伴うクロス円の上昇は、薄い市場の中でストレートにも影響を及ぼし、ポンドドル、ユーロドルなどは上昇するという現象となっています。債券も依然として下落しており、傍目にはリスク投資の再開を匂わせる状況が揃っていますが、伸びすぎた水準ではどうしても逆張りをイメージしてしまいます。

あと24時間は様子を見たいと考えています。

勤務先のブログでの模擬運用の方は、ストッププロフィットが成立してしまい、ドローダウンは大きくなりましたが、粘っていれば今頃損失となっており、悪い判断ではなかったと思います。一方で、ドル円のショートはストップアウトし、クリスマスプレゼントも圧縮されてしまいました。ドル円はどう見ても、売りにしか見えないのですが・・・114円台後半まで延びるようなら、再挑戦も視野に入れています。


ZARJPY ZARは対ドルで正念場 金利差トレンドからは逆行

2007-12-21 20:53:56 |    -南ア・ランド円

年末年始の信用収縮回避対策として、英米欧の各中央銀行は大量の資金放出をすることで、ドル危機をどうにか一時的でも食い止めた状況です。

つまり、2007年前半までのドル買われすぎ分が調整されたところのドル売り相場が、8月以降の展開だったと考えられ、その流れに対して大量の土砂を投じて一時的にせき止めたのが現状ではないでしょうか。
方法としてはいわゆるカンフル剤的な対策でもあり、マーケットによる真の審判はこれから下されるところでしょう。

そうなると、ドル買いへこのまま推移してゆくかの判断も今後のお話となりそうで、暫く(といっても、いつまでかは判りませんが)は揉み合いとなる可能性も見えてきます。

ユーロドルに関しては特に、十分な調整が済んだとは言いにくい水準です。このような通貨によっては一時的なドル買いに見えるステージもあるでしょうが、こんな時こそファンダメンタルに注視して根底の流れを把握しておくことは重要でしょう。

ZARですが、対ドルで夏以降7.6ZARから11月初頭までに6.5ZARを割り込みました。その後7.1程度に戻して再下落した後、現在は再度7.1程度に戻しつつあります。この過程でドルは利下げをし、ランドは利上げをしてきた中で金利差スプレッドは拡大したにも関わらず、特にこの数週間はドルランドが上昇しており矛盾となっています。

これ以上のドル高は、逆にランド自体に何らかの問題が発生している場合も考えられます。一つは政権交代でありその影響が直近のランド安につながっている可能性があります。


GBPJPY ポンドドル戻りなし 売り増しを検討

2007-12-20 18:18:29 |    -ポンド円

ポンドドルに歯止めが利きません。

9月18日前後のターゲットを割り込むと更に下値を伸ばしそうな気配があり、8月の悪夢でクロス円の投げによる連動下げとなった1.9750前後が見えてきそうです。

既にポンド円は高値始まりで開始することができ、ストップエントリーを混ぜると2単位のショートとなりました。ポンドドルの売り戦略もあると思いますが、流れではポンド円の売り増しを考えます。少しストップを下げておこうかと思います。

ドル円は不気味に薄い雲で止っていますね。クロス円が下げ始め、円のカバーで上値も重たいと言うところでしょうか。


リバーサル パターン【Reversal Pattern】

2007-12-20 18:17:12 |   -FX実用相場用語

反転のことをリバースというように、上昇から下落へ、または下落から上昇へと相場が反転した時によく見られる相場パターンの総称。上昇から下落への場合は、リバーサルトップ、下落から上昇への場合はリバーサルボトム。(参照 ツーデー リバーサル

反転を示唆するパターンは幾つかあるが、その括りでいえば全てリバーサルで、パターン分析の本質をなす。反転ではなく、継続を示唆するパターンの総称をコンティニュエンス パターンという。


ツーデートップ(ボトム)リバーサル【two-day Top(Bottom) Reversal】

2007-12-20 17:33:11 |   -FX実用相場用語

リバーサルパターンの一つの典型。ツーデー(two-day)とは日足の2日間から由来するが、週足ではもちろん2週間、月足では二か月間となる。

添付のチャートはユーロドルの週足で、この場合はツーウイークトップリバーサルとでもなろうか。
相場が上下を繰り返しながら変動しているが、それらのトップやボトムでは、比較的長い実体線を持つバーが陰陽入れ替わって出現している場合が多く見える。
この場合、暫くは相場が反転する傾向が見て取れる。

厳密な定義と一致しているのは稀だが、酒田五法的には「包みはらみ線」と位置づけは同じ。これまでのトレンドを継続し、最後の比較的大きく変動した1本から、次の1本で陰陽が逆転し、この2本の実体線の長さが概ね同じか2本目がやや長い時を見てゆく。

こぼれ話

ただ、厳密なパターンは少なく、2本目が早々にブレークアウトしてかなり長く伸びてしまうケースが多い。そこからエントリーするにはやや遅すぎる場合もあり、伸びきる前に丁度終ればチャンスが広がるという、言ってみれば当たり前だが都合がいいといえばそうなる。

個人的にはよく意識するパターンではあるが、かなりアバウトな把握の仕方をしており「トレンド継続後の“行って来い相場”には気をつけろ!」という程度だ。


GBPJPY ストレートが思いのほか快調な下落 MPC議事録も追い風に

2007-12-19 20:44:44 |    -ポンド円

ドル円はどうにか上値補助線に助けられ一時112円台に突入しています。

基本的にはドルの買戻しは先行しており、各対ドルストレートは概ねドル買いになっています。したがって、対円のクロス通貨は下落を足を速めており、薄いマーケットの中でストレート主導によるクロス円が暴落するリスクが少しずつ出てきた感じです。

特にポンドにおいては、前回ややサプライズ気味に利下げを行ったBOEのMPC議事録内容が先ほど公表され、こちらもややサプライズとなる全会一致での利下げであったことが判明。ポンド売りは継続しています。

ポンドドルは2.0000割れをトライに行く確率が現実的なものとなってきましたが、もしかすると割れを阻止するようなプロテクションも想定され、手前をターゲットにここからは非常に売り込み辛い水準です。

全会一致での利下げは、次回で数名の反対があったとしても結局追加利下げの確率が大きいことを意味することから、基本的にポンド売りのセンチメントは簡単にはひっくり返らないと考えます。対ドルで売れないのなら対円でのチャンスを探してみることに致します。

ドル買いが加速すれば、ドル円も底堅い動きをする可能性がありますが、クロス円の下落幅を想定すると、円のカバーでスパイクダウンするステージが散見されると考えています。