外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

EUR/USD 信頼度が高かったユーロにも波及 乗り遅れた分の穴埋め

2007-08-15 18:00:36 | ☆相場分析-ユーロドル

まず始めに、親族に不幸があり急遽の休暇をいただいておりました。
今後も不安定な更新もありえるかもれませんが、突然の更新停止をお詫びいたします。

さて、休暇中にドラマがあった様子で、ドル売りが一巡した後の次のメジャー通貨売りのスパイラルに突入しました。

メディアなどのチェックを致しましたが、クロス円の投げとの報道がメインとなっていますが、海外円キャリーのまき戻しが依然として主流ではないでしょうか。
先週前半にも、早いところの本邦の機関投資家が円買いを始めたニュースが散見されましたが、投信を始めとした証券筋のファンドなどのヘッジはこれからかもしれません。

また、証拠金取引におけるスワップ狙いの投資玉は段階的なストップロスとして、相場の流れの表面的な部分で下げ要因をフォローしている形です。

個人的には、海外投資家の円キャリーの巻き戻しのあと、新たに円への資金シフトが発生している様に見えます。

サブプライム問題が欧州に波及し、英国など土地バブルを連想させる通貨が売り込まれる中で、一時はユーロポンドが買われるなど、比較的信頼度の高かったEURが、このステージで売り込まれ始めました。

欧州では準ユーロ国家のインフレーションが、ユーロ金利の上昇バイアスを作ってきたと言われていますが、メジャーの中では比較的信用が高かった通貨という認識は間違っていません。しかし、ユーロに逃避していたグローバルマネーも崩れ始めたことで、出遅れた分の下落余地がまだ残っている様に思えます。

日本経済といえば、各国が利上げをして引き締め政策を取る中、最後までその波に乗り切れなかったことは周知の事実です。1990年以降、土地バブルの崩壊を端に発した日本の不景気でしたが、他国の好景気を遠くに見ながら不良債権等の償却に随分時間を費やしました。
しかし、それがかえって今では好材料として、グローバルマネーの注目を浴び始めた感覚があります。土地などは既に底値を各外国ファンドに買い占められている事実を、ご存知の方も多いはずですが、つまり、不良債権が極端に少なくなったJAPANYENこそ、逃避通貨として選好されることは自然な流れであり、円キャリーの巻き戻し以外にも、ユーロに逃避した資金が新たに円へ向かっている可能性は充分あり得ます。

本日は、比較的下落余地が残されているように見えるユーロ相場を占ってみます。

 
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