外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

ポンド下落再開で目先目標は1.5100-浅野の閃きFX【ブログ版】

2010-12-23 17:58:05 |    -ポンドドル

こんばんは、自宅から頑張っています、ForexTVジャパンの浅野です。
自宅なので収録環境にはいないため、今回もブログ版で失礼します。

前回触れた内容の復習になってしまいますが、テクニカルには、



11月の下落を支えた1.54台後半の水準は、当時のブログにも書いたとおり、一つには9月上旬の揉み合いレンジの高値圏と一致します。この揉み合いのコアなレンジは、1.53半ばから1.54後半だということは先日触れましたが、昨日の安値の1.5351はまさに、このコアなレンジの安値圏と一致します。

クリスマスシーズンから年末休暇に向けて市場参加者も少なく、このサポート帯を一気に割り込むエネルギーは残っていないと思いますが、暫くこのコアレンジでもみ合い、下に抜けるようなことになれば、もう一段の下落は十分にあり得るチャートとなっています。

11月高値を起点に11月安値までの値幅を、12月戻し高値から下にとった、いわゆるN波動を計算した場合、今回の下落相場の下値目標は1.5100前後という数値が出てきます。

想定レンジのなるべく高い水準、たとえば1.5500前後でポンドを売り、1.56台に乗せるようなら1.5615あたりでいったんはストップというイメージです。

コアレンジで十分揉み合わずに下値をブレークしに来た場合、個人的にはさほど相場は走らないと考えます。大きなストップロスでもあれば、可能かも知れませんが、仕掛けた連中が新たな売りで自らのポジションが少しでも軽くなれなければ、いくら彼らでも、その下を連続して売るのは無理があります。ただ、そんな期待もクリスマス期間はあまり望めない状況でしょう。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


ポンド、アイルランドへの債権不安で、対ドル相場は11月安値割り込む【浅野のつぶやき】

2010-12-23 17:03:28 |    -ポンドドル
こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

今週も特番の制作に時間を使い、その他の作業がおろそかになってしまいました。おかげでIMM特番のパート1を昨夜、無事リリースできました。よろしければ何回かの連続モノになりますので、ご覧ください。

さて、一週間程度間が空くと、動きに乏しいマーケットでも何かが発生しているモノですね。
11月の下落相場が12月入りで上昇に転じ、大きめな戻し相場になりましたが、ふと見返すと、11月のボトム水準を割り込んできました。

ユーロ危機が再燃し、格下げなどのイベントが2周目に入った印象ですが、債務危機に瀕しているアイルランドの隣国イギリスは、ユーロ参加国の多くが財務問題を抱える中、ユーロに加盟しない立場を維持してきたことが、かえって評価され、一時はポンド高になる局面もありました。

しかし、アイルランドのソブリン懸念が再浮上し、前回よりその詳細が明らかになる中、隣国イギリスのアイルランド向け融資が多額であることが明るみとなりました。アイルランドが最悪のケースに陥った場合、その債権が大きく棄損される懸念が現実味を増したことから、ユーロに加盟していないにもかかわらず、”ユーロの危機はポンドの危機”と言わんばかりに、結局は皮肉にもユーロと同じ運命の中へ組み込まれる羽目に陥っている状況です。

アイルランドとイギリスの間で組まれた単独のスワップ協定は、ECBが絡んでおらず、イギリスが抱える多額な債権を守るためのモノという見解まで示されている状況です。

では後ほど、ポンドのテクニカル分析に迫ります。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


スイスフランが対ドル対円でピークの兆し-浅野の閃きFXテクニカル【ブログ版】

2010-12-16 16:34:04 |    -スイスF

こんにちは、ForexTVジャパンの浅野です。

久しぶりにアップデートした昨日のブログでは、最後にスイスフランの動きから、世界的にはリスク回避の動きが強まりつつある想定をしました。

米国債券価格が下落を続け、利回りが上昇するにつれ、ドル金利も上昇傾向が継続する中で、ドルスイスは下落を継続してきました。




つまり、金利高よりドル売りが勝っていたことになります。しかし、昨日はさすがに為替市場全体でドル買いが強まったため、対ドルでは前日の下げを概ね取り戻す上昇、対円ではスパイクトップを作り、ともにリバーサル・パターンを作った格好です。

メジャーな対円ペアはこのところ底堅いものの、狭いレンジで上下する中、スイス円は12月に入って83.09の安値から昨日の87.57まで4.40円近く、ほぼ一方的に上昇してきました。




スイス円での円安が、他の対円通貨で底堅かった一因になっていたと思いますが、その力をもってしてもドル円は84円台中盤で上値を抑えられていました。

スイス買いの動きは、特に対ユーロで強く、ユーロスイスとドルスイスとの比較においても、ユーロの方がドルより弱かったことが裏付けられています。

もし、スイス相場が暫く反転すると仮定した場合、スイス円からの円売りの圧力が一つ減ることが予想でき、各クロス円の下値は以前より硬さを失なう可能性があります。また、ドルスイスはドル買いに傾くことから、ユーロやポンドで進んでいたスイス買いがドル買いへシフトする可能性があります。だとすれば、ドル円は円高へと傾斜し、比較的底堅かったユーロドルやポンドドルもドル買い下落することで、クロス円の下落が強まる可能性が出ています。

下落していたユーロスイスやポンドスイスが単純に巻き戻されるだけなら、ユーロドル、ポンドドルの上昇になるのですが、このままドル金利の高止まりが継続すれば、そのままで終わるとは思えません。増してや、ユーロ圏の財政懸念が依然としてくすぶっており、スイスにシフトしていた資金がドルへシフトすると考えた方が自然に思います。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


FOMC債券買取り継続で景気回復期待からドル買い?楽観し過ぎ-浅野のつぶやき

2010-12-15 21:14:33 |    -ドル円

こんばんは、ForxTVジャパンの浅野です。

ブログといいツイッターといい、暫くご無沙汰でした。何かを書くなんて、とんでもない心境でして、もう活字見たくない…状態でした。

ユーロドルの相場観に関して前回は中途半端な終わり方をしました。その続きの意味も込めて、つぶやいてみます。

ところで、昨夜発表があったFOMCの内容は変り映えなく、政策金利据え置き、債券買い入れ枠も6000億ドルを継続するというものでした。
FOMCを受けてドル買い…という論調が散見されますが、FOMCの何を受けたのかも明確ではなく、“風が吹けば桶屋が儲かる”並みにロジックが見えませんね。

ブログを見直してみると6日が最後になっていて、びっくりしていますが、12月に入って3日続いたドル売りは調整との立場から、ユーロドル相場の下落の目を示唆していましたね。
今でもファンダメンタルには何の変化も無く、ユーロ圏のソブリンリスクは拡大する懸念を維持し、ドルは債券利回りの上昇を継続しています。11月の下落背景と同じである以上、今もその流れを汲むべきに見えますが、相場は想像以上に底堅く、昨日に至っては3日の高値を越えるなど、逆に月初来の上昇を伸ばす結果になりました。

もし、FOMCが債券買入れを継続したことが株式市場に好感されたとするなら、金利は低下すべきだったように思います。仮に、30年債で10ベーシス以上の利回り上昇を起こす程、資金が債券市場から株式市場へ流れたとするなら、ダウが50ドルも上げられなかったことと矛盾します。

ブッシュ減税の延長あたりから財源問題が再燃し、FOMCの買いオペ継続で一気に財政難と過剰流動性が問題視され始めたとするなら、債券の下落要因として納得できます。また詳細を調べずにつぶやいてしまいますが、例年通りなら年末年始を控えたドル需要で一時的なドルのひっ迫が金利上昇をけん引している可能性もあるでしょう。

もちろん、全ての事象について180度違う見方が出来るのが相場たる所以ではありますが、トピックは米国の財政問題に移りつつある気配を感じており、米株市場を良く見ようとし過ぎている節がある気がしています。

個人的には未だに悲観論者で、ドルもユーロも買えないとした時、資金は円やスイスに再度集中する展開がありそうです。暫くは、ドル金利の上昇によるドル買いが進む局面がありそうですが、最終的にはリスク回避の流れに回帰し、その時にはドルは逃避先にならないかもしれません。
円も財源の確保がないまま企業減税が先走り、状態はアメリカと同じですが、世界に認識されて格付け機関が騒ぎ始めるまでは、逃避先通貨の立場を維持するかもしれませんね。

などと言いながらスイスペアを見てみると、ユーロスイス、ドルスイス共に史上最安値を再度試す動きをしています。何か不吉な動きですね。

一週間分のつぶやきを、取りとめもなく書き下ろしてしまいました。
かもしれない…が連続してしまいました。つぶやきなのでご勘弁いただきたいところですが、現に相場がそうであるように、明確な流れは依然として迷走中であることは間違いありません。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


ユーロドル相場、世界の2大流動性通貨の下落争い、当面続くか-浅野のつぶやき

2010-12-06 19:44:24 | ☆相場分析-ユーロドル

こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

先週は公私ともにイレギュラーな日々となり、ブログなどのアップも非常に不安定になってしまった点をお詫びいたします。

さて、相場の方も先週は月末月初を週半ばで迎え、先月のドル買い相場が、今週に入った途端、ドル売りと、出入りの大きい相場展開となりました。流動性は相当細っている上に、ファンド筋も12月を迎えて基本的には動きを止める可能性が高いため、今後も相場の動きはオーバーアクションになる点、十分な注意が必要です。

世界一の通貨流動性を誇るご存じアメリカドルと、ユーロ統合によって、地域の通貨が単一のユーロに統一されたことで一気に流動性が増したユーロは、言うまでもなく2大通貨であることは間違いありません。その相場であるユーロドルが、それぞれの理由で右往左往しているのが現状ではないでしょうか。

ユーロは、アイルランドに端を発したユーロ圏のソブリンリスク再燃から、11月は概ね一方的に売られました。一方12月に入って、それまで下落していた相場の買い戻しが2日続いた後、金曜日の雇用統計が思いのほか悪化したことで、ドルの嫌気売りを誘ったと言うのがシナリオです。

チャートを見ても、そのチグハグ振りは相当なもので、挙げれば限がないほどです。

添付のチャートは日足ですが、




1.一目均衡表では、価格自体が雲の下に出て下落基調を示唆
2.転換線と基準線は、雲の中での推移であるとはいえ、位置関係は下落の交差を継続し下落相場を示唆
3.遅行スパンは雲の上にいるものの、既に当時の価格、基準線、転換線の下に出ており、下落相場を示唆
一方、
A.ストキャスティクスはダブルボトムのネックを上に越え、売られ過ぎの領域を脱出し、強い反転上昇を示唆
B.一目の雲は上昇中で、本年の安値からの上昇相場の影響を色濃く残す
など、

6月からの長期上昇トレンドが勝るのか、11月からの中期下落トレンドが勝るのか、非常に微妙な位置にいるとしか、言いようがない状態です。

さらに、週足は




1.2008年の高値以降、超長期トレンドは下落
2.ストキャスティクスは数値自体中立ながら、右下がりで下落基調
である一方、
A.11月以降の下落は先週、スパイク・ボトムしたことで、反発上昇の可能性を示唆
B.一目均衡表の基準線と転換線は上昇の交差を維持
C.遅行スパンは基準線に沿って下落しているが、いつでも上に抜けることができ、そうなれば、転換線<基準線<遅行スパン の上昇を示唆する位置関係を確保
など、こちらもバラバラに見えます。

こんな状況では、トレンドが長く続くはずはないのですが、ファンダメンタルからは、ユーロの立場の方が危うい気がしています。そのあたりは、回を改めてつぶやいてみようと思います。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


ユーロドル、1.30を割れる。1.29台ミドルはN値で達成感あるも戻り売り-AMテクニカル分析

2010-12-01 11:18:11 | ☆相場分析-ユーロドル
こんにちは、ForexTVジャパンの浅野です。
今日は良い天気で気持ち良い午前となりました。

さて、AMテクニカル分析をアップしました。1.3000を割れ、1.29台で引けたユーロドル相場ですが、N波動的には1.29ミドルが達成水準となり、一旦底堅くなりそうです。しかし、ここまでの下げだけでは終わりそうにない気配を、アセンダント社山中さんも感じ取っているようです。

ところで、今日から12月となり、これまでの早さで時が過ぎれば、正月も直ぐそこ…という感じです。チャートの月足は、新しい足が一本加わりましたが、陽線の10月足を大きく包みこんだ11月足を見ると、6月からのスパイク・リバーサルは終了と見た方がよさそうです。昨年12月以降の下落スピードと比べると、既に11月は数カ月分の下落をこなしたように見え、早すぎる印象はぬぐえませんが、2008年の7月をピークに2度の深い下落で長期下落トレンドを作ってきた相場ですが、見方によっては3度目の下落体制に入ったようにも見えます。

それが現実になった場合、2008年10月のボトムと2010年6月のボトムを結んだ延長線上に向けて上値が重く推移するように思います。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎

今日は子供の看病で帰ります、これで失礼しますが、余裕があれば自宅からコメントします