外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

Forex:ユーロドル、チャートは上昇に見えるも放れる気配無し-浅野の閃きFXテクニカル【ブログ版】

2011-08-29 20:27:25 | ☆相場分析-ユーロドル

こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

随分と間が空いてしまいました。
その間に一度、金相場が大きく崩れる局面がありました。ForexTVの「マーケット・レビュー」では、そのタイミングでメッセージを発することができましたが、ブログにまで手が回りませんでした。その一方で、為替は概ね静かな展開で、先週末のバーナンキFRB議長の講演以降も、大きな動きには至っていません。
今日は、ロンドン市場が休場ということもあってか動意に欠ける展開ですが、一応は先週末の流れを踏襲する展開です。

さて、週末に発生したドル売りの背景に、リスクに対して悲観的な見方が後退したという説明も見られます。米国の株式市場が上昇基調で引けた事実は、一つの理由にはなりますが、買われたのは株や商品だけでなく、ついで?に債券まで買われていた模様で、利回りの気配値は、下落して終わっています。政策金利は暫く上げないことがある程度保障されたとすれば、債券相場は高どまったままで、株や商品が上昇するという矛盾が起きないとも限りません。ただ、少なくとも米国の株式市場が明らかに上昇する局面に入らない限り、まだ揉み合いに見えてしまいます。

ユーロはFOMC以降、先週末のバーナンキ議長講演まで、アメリカ・ドルに隠れていた印象がありますが、ユーロ圏の足並みは相変わらず乱れており、ユーロを買える状況ではないことは、相当以前から変わりません。

ただ、8月に入ってから下値も非常に限定的で、ユーロの売り材料で下げた場合は、押し目買いというニュアンスさえ漂っていた結果、5月高値の1.49台からの下落チャンネルが下げ止まり、トラインアングル・フォーメーションを作って収れんする段階をこなして、見方によってはこのトライアングルを上に抜けたようにも見てとれます。

加えて日足の一目均衡表は、金曜日に遅行線が雲の上に出たことや、7月終盤の高値を上抜いたことで、いよいよ上昇に拍車がかかると思ったのですが、1.45台は相変わらず重たいように推移しています。

雲の上限となる1.4300前後には、基準線も重なり、サポートとしては相応に強いことが予想出来ます。
上値をガツガツと更新する展開が無い限り、転換線、基準線共にしばらく上昇は望めないことから、落ち着いて押し目を買う戦略が順当に見えます。
1.4370前後まで下落するようなら、ユーロを買い、先のサポートを割り込むようなら、1.4270前後で一旦はストップです。


上値目標は、N計算値で1.47半ばが、想定されますが、6月高値圏1.4690/95水準は重たいことが想定できることから、その手前では一旦スクエアになりたいところです。いずれにしても、それなりに長期戦になりそうな予感がしています。

ForexTVジャパン
浅野







Forex:オージードル、結局は逆行し、暫く揉み合いか-浅野の閃きFXテクニカル【ブログ版】

2011-08-18 17:33:06 |    -豪ドル

こんにちは、ForexTVジャパンの浅野です。

本日、休暇から復帰しました。ゆっくり出来たような疲れたような??でも、精神的なリフレッシュは出来たと思います。

さて、懸念されていた15日の動きも、今のところ本格的なトレンドには発展しておらず、揉み合いへと再突入する気配がありますが、10日の相場観に対するフォローも含めて、オージードル相場を簡単に見てみましょう。

15、16日は概ね想定通り、1.0500で上値を抑えた格好でしたが、昨日のドル全面安で、一時は1.0600という微妙な高値を付けました。1.0500の手前でショートと書いている以上、明らかにストップにはかかっている展開ですが、せめて前後…としておけば、或いはまだショートでいられた格好です。

問題にしなければいけないのは、15日以降の転換線は急落しているにも関わらず、相場は1.0200水準から一気に1.0600前後へと急騰したことです。一般的な解釈では、転換線や基準線の傾きはトレンド方向を示すことになり、今回は本来なら少なくとも1.0350付近で上値を抑えられるべきに見えたのですが、相場は反して上昇を強めています。となると、下落の転換線は機能しなかったことになり、もう少し揉み合いが必要なのかも知れません。

ただ、来週以降、1.0000を割った9日の安値が転換線の対象から外れるため、1.0350付近へ上昇します。この動きと相場の動きには、再度注目が必要で、これで今度も逆行となる下落を見せるようなら、ますます1.0200から1.0500の揉み合いに突入しそうです。

昨日の上昇は、長く揉み合った1.0500から1.0800のレンジを、戻り天井として確認した動きとするなら、再度下値を試す展開が期待できますが、トップのパターンも不十分であり、やはりここは一度、様子を見た方が無難に思えます。

ForexTVジャパン
浅野





Forex:オージー暴落の一日を終えて

2011-08-10 16:54:42 |    -豪ドル

こんにちは、ForexTVジャパンの浅野です。

昨日は大荒れとなったオセアニア通貨の対ドル相場ですが、前半はオージー売りとリスク回避のドル買いが重なって1.0200付近から0.9900手前まで暴落後、急激な戻しにあってOPEN水準へ戻した後、FOMCの低金利持続を受けてドル売りの流れから、1.03半ばまで上昇という、激しい展開でした。

ろうそく足では、下半分以上が下ヒゲという、強烈なスパイクをしましたが、戻しもそれなりの値幅が出てしまい、かえって動きが取りづらくなりました。

まさか市場はFOMCでの利上げを見込んでいたとは考えにくく、据え置きが長期化するメッセージだけで、ドルが嫌気売りというのは、やや無理やりなロジックだと思います。ダウなどは、FOMC直前まで下値を10604.07に伸ばす展開で、一瞬でセンチメントが変わるとは考えにくいところです。

このドル売り…リスク懸念の後退か?と考えた時、債券上昇、スイス買い、円買いを見る限り、リスク回避行動は根強く残っており、しっくりしません。スイスはもともとスイス買いドル売りだったところへ、ドル売りが持ち込まれ一段とスイスが買われるという皮肉な結果です。逃避先以外の通貨などでは、それまでリスク回避のドル買いとなっていた分が、一部、急激に売り戻された程度と思っています。

本当にドルキャッシュが、逃避先から脱落したとすれば、いよいよ、米債、スイスF、円、金くらいしか物色の対象が見当たらず、ドル全面安の中のリスク回避という、矛盾した動きが継続するとは考え難いのは確かです。
リスク選好再開を確信するには、債券や金、スイスの売りが顕著にならない限り、これも肯定しにくいため、結果的にドル売りが間違っているのではないかという結論です。

オージー相場の方ですが、パターンだけを見れば、今日の足が8日の陰線を上回る上昇かつ引けとならない限り、目先直ぐにこれ以上の上昇は望み薄となりますが、個人的には1.0500手前ではオージーを売り、再度1.0200を目先目標にしたいイメージです。ストップは100ポイント程度で十分ではないでしょうか。
今週の金曜日以降、一目均衡表の基準線と転換線が下落を再開します。その動きと相場の動きが一致できるかどうかで、目先の相場方向が判るかもしれません。

ForexTVジャパン
浅野


Forex:オージー、キーウィの下落が現実に-浅野の閃きFXテクニカル【ブログ版】

2011-08-09 22:38:19 |    -豪ドル

こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

ポンドは金曜日の内に串刺しとなり、妙な上昇には閉口してしまいましたが、番組「マーケット レビュー」でも述べたとおり、今週はユーロ対オセアニア、ポンド対オセアニアの巻き戻しが、ユーロやポンドのストレートペアの下値を支えたような気がしています。

オージーとキーウィに関しては、僅か2日間で想定以上の下落となり、驚いています。チャートは下値スパイクが明らかな形になっており、明日の動き次第では、一旦のセッションが終わったことにもなりそうです。ただ、この下落は、今後の相場に影響が残ることは間違いなさそうな感覚があり、下値リスクは暫く続きそうです。

オセアニアの通貨は、もともと流動性は低い通貨ですから、パニックに弱い側面は否めません。キーウィも含めて、今後の良い教訓として、改めて実感している次第です。

さて、日本のお盆休みを控えて、相場は混とんとしてきました。
8月から為替の証拠金取引の倍率が一般投資家は25倍の上限がつきました。金融庁を始め、当局はハイリスクを制限するのが目的らしいのですが、倍率が低くなると、同じ額を取引するのに必要な資金が増えます。同じ資金だと取引額を減らす必要があるのですが、いずれにしても、余剰資金が増えると、強制決済の水準が深くなり、確かにそう簡単には強制決済には届かないのですが、ひとたび届いてしまった時の損失額も比例して大きくなります。

たしかに、倍率を下げることで多額取引を制御する効果はあると思いますが、相場が不利に運んだ場合は、塩漬けとなる期間と額を増やすだけだ、という見方もあります。いくら資金力があっても、強制決済をロスカットにするのではなく、やはりある想定水準より上回った場合は、自ら損切りをする行動が必要だと思います。

ハイレバの時代でも、大きな損失を出す手法は、ナンピンはするが、損切りはしない、というスタイルが殆どだったのではないでしょうか。レバレッジが低くなっても、同じ手法だと結果はあまり変わらないとも思います。

皆様の無事を考えつつ、相場は動く中でお盆の身の振りに悩む今日この頃です。

ForexTVジャパン
浅野


Forex:オージーRBA総裁コメント以降、急落で騰落分岐点へ-浅野の閃きFXテクニカル【ブログ版】

2011-08-05 15:00:48 |    -豪ドル

こんにちは、ForexTVジャパンの浅野です。

昨日のオージーの下落はさすがに行き過ぎだとは思いますが、リスク回避の流れが止まらず、相場は一気に雲を突き抜ける下落となりました。

2日のRBA総裁発言が弱気な内容だったことで、その日大きく下げたことから始まり、7月いっぱい掛けて上昇した値幅を、僅か2日間の下落で帳消しにしてしまいました。

現在の下値は6月下旬の安値1.0388には至らず、1.04台を維持していますが、万が一ここを割り込んだ場合、1.0000を試す展開が想定されます。5月初旬の高値と先月末の高値で作った2つのトップが、あるもみ合い期間を挟んでほぼ同水準に出来上がり、今はそのネック水準に居ます。

先ほどの6月安値が最後の砦になっていますが、水準的には既に揉み合いゾーンを下に突き抜けてしまったようにも見えます。

調整の戻しがあるようなら、1.05台前半を売りのゾーンとし、雲下限を越えて上昇するようなら1.0610付近で一旦はストップです。

下値は1.0200を目先目標とし、躊躇しないようなら1.0000を次の目標とします。動きによっては1.0200割れは売り増すイメージです。

キーウィも、戻してくれるようなら、0.8430付近で売り、ストップは100ポイント程度で十分なイメージです。下値は0.81ミドルが目先目標になりそうです。

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浅野


Forex:ポンドドル 比較的底堅いも、ドル全面高でトレンドは下落か 浅野の閃きFXテクニカル【ブログ版】

2011-08-05 14:24:56 |    -ポンドドル

こんにちは、ForexTVジャパンの浅野です。

ユーロの仇をとったあと、相場を見てはいたのですが、TVの新規企画などでなかなか、手が回りませんでした。

昨日はECBのトリシェ総裁コメントに端を発した、リスク回避の動きでドルが全面高となりました。通常は円やスイスFが逃避先になるところ、介入警戒感があったのか、資金は一気にドルへ流れた格好です。詳しい内容は、新企画「マーケット・レビュー」の番組をご覧ください。
http://www.forextv.jp/Video/Video.php

さて、ポンドがユーロに比べて底堅さを見せています。番組の中でも述べていますが、ユーロ圏の財務問題がイタリアやスペインに及びかけている中、ヨーロッパのG7通貨で、独立性を維持しているのが、スイスFとご存じ英ポンドです。
したがって、事あるごとに一時的な逃避先として、ポンドも選択されやすく、こうした流れが底堅さの一因に思えます。

しかし、対ドルでは・・・となるとさすがに、ドルの全面高のなかで、この水準を維持し続けるのは無理でしょう。ドル以外でポンド買いが入り、戻したところを売ってみるイメージがあります。

チャートは比較的厚い雲の上限を出たり入ったりと、先行スパンが機能しない状態です。遅行スパンも当時の薄い雲を上下に行ったり来たりと、こちらも全く機能していません。ただ、各線の位置関係をチェックしますと、雲の上限に出た場合、3役好転となるにも関わらず、相場はなかなか上昇しません。

ということは、上昇出来ない何かがあるとは考えられないでしょうか。
もちろん、どちらにも動く可能性があるからこそ、雲が機能していない状態だとは思うのですが、週足からは下落の兆候があり、こちらに乗ってみようと思います。

雲上限の手前となる1.6300前後でポンドを売り、昨日の転換線水準を上回る1.6365以降で一旦はストップです。
下値は、とりあえず雲の下限となる1.6150前後を目先目標とし、基準線割れで、再度売りで追いかけるイメージです。

ForexTVジャパン
浅野