外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

ユーロ弱し-今後の攻め方への一考(後)

2008-08-20 00:26:47 | ☆相場分析-ユーロドル
しかし、ターゲットまでたとえ行ったとして、それは相場の反転を意味するものではありません。暫くの揉み合いを繰り返したり、或いはそのまま、下落を開始する場合も想定します。ただ、そうなれば再度売りでポジションを取ってみればよく、1.44を割れる時点で追いかけても遅くは無い相場展開もありそうです。

いずれにせよ、65週足のシグマ2のボリンジャーバンドの中心線の下に出たユーロドルですが、中心線は未だに上昇中であるため、反抗下落はしんどそうに見えます。ただ、既にツーヘッドを形成する揉み合いを演じたあとであり、中心線が下降しはじめるのも時間の問題に見えます。過去を遡って調べても週足に限れば、中心線を横切る際に絡みつくような動きは殆どありません。ということは、可能性としてあまり揉み合わず、一気に下落を見せる場合も想定せざるをえません。最低でも戻り売りは鉄則に見え、1.50にかけて最初ちょろちょろ後ろでがっちり構えれば、勝機がありそうに見えます。
戻り売りは基本的に逆張りですから、いきなりフルアマウントを対抗するような行為は、勘違いというべきほか無いでしょう。

再度、申し上げますと現状はあくまでスローダウンエリアであることは間違い無さそうです。(了)

ユーロ依然弱し-ただスローダウン領域に突入を意識(前)

2008-08-19 19:27:34 | ☆相場分析-ユーロドル

8月8日に下方ブレークを想定して以来、順調にユーロは対ドルで値を下げ、ここまでの安値は1.4628と、当時想定したターゲットに、あと130ポイント前後に迫っています。

1.50を割り込んでから7日目と、昨年末から本年初にかけて揉み合った1.4500~1.5000の吹き溜まり(プラットフォームとかコンジェスチョンなどと言います)が勢いを緩和するように作用しており、特に相場の勢いを示すオシレーターは弱りつつあるのではないでしょうか。

相場に限らず、物事にはセッションという考え方がつき物で、つまり何かを繰り返す場合でも例えば車が発進停止を繰り返すように、加速をしてトップスピードを迎え、やがてブレーキを踏んで減速して停止して1セッションを終了し、再びアクセルを踏んで加速するセッションを開始する動きをします。

よく、相場の中級者辺りになると、ポジション管理という言葉が聞かれるようになります。これは、リスクや波によってポジションの数量を調節することを一般に意味しますが、ユーロドルの現状はやや減速域に入っており、確かにターゲットは1.4500に置きましたが、到達する直前ではかなりスローになっているはずです。

つまり、ターゲットを設定する場合、そこまで全額を持ち越すというのではなく、そこに向けて少しずつ縮小すべきとのメッセージも込められています。

自動車であれば概ね前進か停止、場合によっては後退もしますが、相場のようにアクセルを踏んで見ないとどちらに進むか判らないものではないので、加速時にはベタ踏みをする場合もあります。しかし、相場の場合はどうなるか読みきれるものではなく、初めの加速時でもベタ踏みをせず、少しずつポジションを取りながら方向を確認します。それで、ご自身のとった方向が本当に進行方向であると確信できたとき、加速している最中になるべく注意深く、しかし大胆にポジションを増やすべきです。

最大の加速時を見抜くのは神業なのですが、概ねここをピークに目的まではポジションを落としながら減速してゆくイメージです。MACDなど2線の動きを見ればわかりますが、交差後は次第に幅を広げ、最大に広がったところ辺りから上昇も減速している様に、流れの緩急でポジションを調整することを意識することが大切です。(続)

今回はやや専門用語を羅列しました。いずれ、それぞれの意味を実用用語集で解説してみます。

 


ユーロドル半日で目標達成 週明け後もう一段階望めるか

2008-08-09 14:25:25 | ☆相場分析-ユーロドル
金曜日、どうにかメッセージをお伝えできて、僅か半日で目標を達成。ほぼ目立ったアゲンストを耐えることなく200ポイントオーバーは、美味しい取引でした。

ここからややもたつく可能性もありますが、金曜日のNYKクロースは大きなポジション調整の買戻しも無かったことから、来週も基本トレンドは同じに見えます。

さて、今日はそれほど大きなポジションを取らなくても、流れに乗れれば意外と大きな収益が望めるというお話をします。

添付はポンドドルになりますが、先日2.0000以上はオーバーバリュー、つまり買われすぎだと示唆。一ヶ月経たないうちに約1000ポイントの下落は、本年でも幾度とないチャンスでした。ただ、まずは参加しないことにはチャンスも得られないことをお伝えします。

現在のポジションは、25万ポンドで75万円ほどの収益が出ていますが、元はといえば7月17日の5万ポンドの取引から始まっています。このポジションで41万円と、現収益の50%以上を占めています。

現在のポジションに至るまで、これだけの取引が全てではなく、5倍程度の取引をしています。現存する各取引は、それぞれ4倍程度をおこない、既に3/4は利食いをしながら、ここまでに至っています。こういう大相場では、一気に大きなポジションを取って、それっきりというより、根っこを作ってから、膨らましながら途中でも利益を取ってゆくスタイルが良いと思います。

結局は結果論なのですが、結果論で良いというのが持論です。つまり、始めの5万ポンドが逆に行っていれば、5万円程度のところにはストップを入れていたので、損失は5万円で終わります。今回は結果的に上手く行ったことから、途中で膨らましながら、結局は現在に至り、含み益で75万、既に利益確定したのは30万程度はあります。

つまり、5万円の予算で、100万円程度の収益が上がったことになり、悪くない投資となりました。何を隠そうやってはいけない、ナンピンの逆をやったわけで、もしナンピンをしなければ最初の5万ポンドのままで41万円の収益ですから、ナンピンによって2倍程度にはできたことになります。良い相場でもじっと最初のポジションのままと言うのは、実は非常に勿体無いはなしで、こうしたチャンスでは是非、日ごろのコスト分を確保するためにも、時間があるときに攻めることは肝要です。

一つのルールで、シングルカウントを継続するだけでは、やはり損をする場合も有りますから、上手く行ってもチャラ・・・となりがちで、昨今流行の、プログラム売買の限界を示唆するものです。

欧州安強める(後)-下落ターゲットを1.4500に設定

2008-08-08 16:25:59 | ☆相場分析-ユーロドル

チャートでは、初めて1.52台で終値を迎えた本年3月3日週から、実はここまで3度のピークを作ってきました。ただ、2つ目のピークは1つ目と3つ目よりも低いピークであり、丁度ヘッドアンドショルダーズの逆(H&Sは1つ目と3つ目が低く、2つ目が最も高くなる)の形をしています。

遠目にみれば、1と3のピークがツーヘッド(ダブルトップ)のように見えることから、そのように把握しても良いでしょう。ただ、今回のように頭が低いH&Sは、ネックを割り込むと強烈な反応をする場合があり、現状の1.5200前半は、正にそのネックにいます。

時間的な話をしましたが、実は1つ目の山(ふもとから山頂をへて再度ふもとに戻る)を形成するのに10週、間の山で6週、そして今回の3つ目の山では、最後のふもとにいる今週時点で9週と、1週間早い状態で山を構築しています。ツートップのパターンで言えば、二つの山が極力対象形になることが望ましく、その例で言えば来週、本格的に崩れれば完全な対象形を完成します。

下落の目標は、2007年末から本年初にかけて揉み合ったプラットフォームの、上限あたりである1.5000が候補です。ただ、この度のエネルギーの残存具合を推測するに、例えばMACDがニュートラルとなる0境界を上に抜けたのは、2006年の4月頃。以来、一度も0境界を下に割れたことがないユーロは、未だに本格的な調整を経験していないとも考えられそうです。だとすれば、先のプラットフォームの下限となる、1.4500あたりは自然なターゲットとも考えられ、実は本格的な下落は、実現するとすればこれからに見えます。

奇しくも、本日は北京オリンピックの開会式となっています。

BUY THE RUMOR, SELL THE FACT という相場格言があるように、オリンピックの開会式をもって、チャイナ景気のFACTと位置づけるならば、資源需要という大義名分でイケイケ相場だったものは、今辺りをピークとして調整反転へと向かうとの仮説も、成り立つでしょう。

今週末は一週間早いようには見えますが、ギャップを空けて下落するリスクを想定した方が良さそうです。では、くれぐれも水難事故にはお気をつけて良い週末をお過ごし下さい。 為替投資郎(了)


欧州安強める(前)-ユーロは下落リスクがピーク

2008-08-08 13:24:52 | ☆相場分析-ユーロドル

随分と間が空いてしまいましたが、相場動向は最後に投稿した幾つかの記事と代わり映えがしません。ラッキーなことに予想が現実化しつつあるということは唯一の進展かもしれません。

さて、ここ数日はドル買いの流れによりドル円が先行して上昇を開始したことから、クロス円も総じて円安となり、シナリオとは異なる展開にやや頭を悩ませていましたが、昨日遅くから本日ここまでの動きは、正にストレートでの欧州売りが牽引してクロス円も下落の足を速めています。

値幅の割りに、活発な取引を感じない状況で、既に相場はストップロスのみが注文という感覚があります。夏休みもピークを迎え、売り相場に追随する向きも限定的な様子で、ストップロスが発動する度に加速し、一巡すると静まり返るといったリズムです。こんな相場では、昨年同様にクリティカルなポイントを割り込んだ場合、動きが増幅されるリスクを想定しなければならなくなってきました。

特に、やはりユーロは対ドルでピンチです。

過去数回にわたり下値をサポートしてきた1.5250をしっかりと割り込んできており、見方によっては既に下割れを達成したといえなくもありません。週足一目均衡表の基準線が1.5258である点も、根拠を示しています。

唯一、1.52台を割り込めない場合、あと一週間程度はもたつく可能性がありますが、いずれにしても来週末はピンチとなりそうです。(続)