外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

Forex:ポンドドル、前回戦略はあっさりギブアップで次はどうする?-浅野の閃きFXテクニカル【ブログ版】

2011-03-28 16:38:34 |    -ポンドドル

こんにちは、ForexTVジャパンの浅野です。

ポンドドルが先週後半だけで、それまでの上昇を打ち消すように下落しました。その過程で、前回の戦略はあえなくストップにかかりました。1.64より上の重さを再確認した格好ですが、一方で、下値はどうなのでしょうか。

ドルの利上げ期待が再燃し、それまでBOEの利上げ期待で買われていたポンドが一気に巻き戻しに遭い、特に対ドルで顕著に現れたように見えます。

周知の通り、ポンドの下落はドルの利上げ期待だけからではなく、アイルランドに絡んだ財政問題が、最大債権国と噂されるイギリスのポンドを圧迫し、皮肉にも対ユーロでも下落する展開です。

テクニカルに目を移せば、ユーロポンドはこれまでの大きな三角保合いのレジスタンスを試す展開で、この辺りもポンドの下落幅が大きくなった一因でしょう。ユーロポンドはこれで5週間、週足で連騰となり、オシレーターを見てもまだ上昇余地は残っているように見えています。
ただし、日ごろからお伝えしているように、ユーロポンドが上昇しても、各通貨の対ドル相場(ユーロドルとポンドドル)は、ユーロドルが上昇し、ポンドドルが下落する必要はなく、現在のドル買いが一巡すれば、ポンドドルの下落も一服する可能性は秘めています。

ポンドドルを単体で見た場合、日足は確かに強い下落を見せています。ただ、週足では例によって日替わりで陽線と陰線が交互に現れる状況に変わりはなく、明確なシグナルは出ていないようにも見えます。

心理的節目である1.6000を割り込むと短期的に下落圧力がかかるとは思いますが、2009年に作ったWトップのネック水準となる、1.5850前後も底堅いイメージです。また、この水準は週足一目の基準線(1.5846)、日足一目の雲下限(1.5794)、週足で2010年5月16日週の安値と、12月26日週安値を結んでできるサポートラインが今週で1.5770前後にあり、現状からの下値幅もあまり望めない印象です。

4本目は休むも相場と言うように、大きな下落を3日継続した現状で売りに追随する勇気もでません。
短期的なオシレーターモデルが、もう一段の下落相場を作ってくれるようなら、1.5850付近でポンドを買い、1.5750を割り込むようなら一旦はストップです。

上値目標は少なくとも、ここ数週間揉み合った中心レートにも見える1.6200付近に置いてみたいと思います。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


Forex:ポンドドル、上値ターゲットが少なくなる-浅野の閃きFXテクニカル

2011-03-23 12:39:19 |    -ポンドドル

こんにちは、ForexTVジャパンの浅野です。
この時間にブログが書けるのは随分久しぶりに思います。

さて、昨日はイギリスの物価関連指標が予想を上回る上昇だったことが公表され、ポンドが買い進められる展開となり、ユーロドルより先に昨年11月高値を上抜いた月初高値をさらに上回る展開となっています。

テクニカル的には以前にもお伝えしたように、移動平均線や一目均衡表など目ぼしい価格目標が全て現状価格より低い水準に位置する格好となり、心理的にも上値を抑える理由付けが少なくなってきました。ざっくりした上値抵抗には、2009年の中盤以降揉み合った、1.6400から1.6800の価格帯が控えていますが、昨年5月の安値を起点とした上昇チャンネルを中心に、揉み合いながら上昇してゆくイメージがあります。

週足に目を移せば、2月から3月初旬にかけて、実体線の上値(始値または終値)は概ね1.6250から70あたりでまとまっています。週替わりで陰線と陽線を作ったことが、今回の上抜けの原動力になったと推測できますが、再度この水準まで下値確認に来るようなら、ポンドを拾いたいところです。

ストップは1.6200割れで十分に見えますが、エントリーから100ポイント下げたあたりに置いてみてはどうでしょうか。

以前にも記述した記憶がありますが、いずれにしてもここからのロングはそれなりにジレッたい展開になりそうなイメージです。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


Forex:ユーロドル、協調介入で底堅いが地政学リスクも大きい-浅野のつぶやき

2011-03-22 23:36:28 | ☆相場分析-ユーロドル

こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

つい、今もユラユラと小さな地震がありました…。311以来、少しでも地震を感知すると、手が止まってしまいます。
やっと先ほど、最後の番組をアップロードし終え、気がつくともう11時を回っています。遅くなりましたが、ひごろからご覧の方は是非ご覧ください。

さて、連休明けとなった本日は、渦中のドル円がこう着状態となり、その他通貨も先ずは、原発の成り行きを見守っているのか、動意に欠ける一日でした。株式市場の方は、日本企業(人)の潜在力?が評価されてか、買い戻しが優勢となっているようです。

協調介入がきっかけに見える、ユーロやポンドの対ドル相場上昇ですが、以前からくすぶっていた政策金利の上昇期待による買いが、今回のイベントで助長された格好に見えます。本日先ほどの英国物価指数関連の指標は軒並み上昇し、ポンド買いが全通貨に対して堅調に推移しています。

協調介入という久しぶりの大イベントから数日が経ち、その意義を考えた時、第一の目的は日本に集中している災難の一つを、救援と言う名目でG7が合意したということだと考えています。未曾有の災害に見舞われた国の通貨が急騰するという、考えてみれば不思議な現象です。円高がダメージとなる大手輸出企業は、部品が手に入らず生産を休止している状況の中で、もしかすると円転の一張本人は輸出企業かもしれないという予想も成り立ちそうです。

一方、復旧に必要な資材などは、もちろん国内だけで調達できるとは思えず、円高はある意味でこうした状況では”渡りに船”だった観は、個人的に否めません。

クロスでの協調介入にしても、対円相場の底支えは援護目的だったとしても、対ドルでの上昇は、もちろん介入目的には無いと推測でき、ユーロドル相場の上昇はテクニカル的には決定的だとしても、1.38ミドルから、1.42ミドルという400ポイント近い上昇は、若干早すぎるイメージです。
ましてや、地震の陰では、リビアに対する協調軍事制裁は泥沼化するリスクも垣間見え、このまま一方的に欧州通貨が強さを継続するとも思えません。上値目標は1.44ミドルが見えていますが、テクニカル的にも心理的にも節目となる1.4000を下値に、この間のレンジはいつでもあり得そうな感覚です。

1.4050付近をユーロ買いのエントリーとして考え、1.3950を割り込むようなら一旦はストップです。
上値は時間がかかりそうですが、先の1.4450付近を目先目標としてみます。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


大期末と海外資産切り崩しで、円は強い一方で-浅野のつぶやき

2011-03-16 20:26:44 |    -ドル円

こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

原発の展開が心配です。
冷却手段が底を突く中で、苦肉のヘリコプター海水散布作戦は、上空の放射能濃度が高すぎて、一旦中止となったようです。

屋内退避勧告が発令されている区域の方々に向けて、放射能の対策がいろいろと報道されていますが、他人事とは思わずに真剣に聞いておいた方がよさそうです。ただ、稀に非現実的に思える部分があって、少し戸惑う側面もありますね。

さて、昨日は日経平均が1000円を超える暴落となり、物議をかもしだしていましたが、今日は少し回復したものの、2日間で大きく下げた分の利食いという印象です。

為替での円買いは、こうした動きを受けてのリスク回避を背景に挙げている説明が多く見られますが、さすがにリスク元が日本である今回は、その国の通貨を買うことが、リスク回避だとは思えません。じゃ、クロス円(特にオージー円)の売りや、ゴールド円の売りをどう説明するかと言えば、明らかにこれまでのロングを、利食いを兼ねて円転している可能性が高く、リスク回避というよりは、リスク補てんに近い動きだと思います。

値幅が広がったのは、デリバティブ関係からのストップがあったという推測ができますが、期末のレパトリを控えた売り急ぎで、拍車がかかったというのも事実でしょう。つまり、ユーロやポンドの対ドル相場の急落は、クロス円がその背景だと思いますが、一方で、急落の後の急騰もまた、非常に興味深い動きです。

勝手に想像するに、外貨の反騰は恐らく海外勢のレパトリというか、円資産を売却して本国に還流している可能性が浮かびます。

つまり、たまに突出するドル円の上昇や、ユーロやポンドの対ドル相場の急騰は、日本の株や債券を売って出来た円のキャッシュを自国通貨に換えているように思えます。一部、復興を見込んで海外ファンドが日本投資を進めているとの話がありますが、背に腹は替えられない円転の方が売り急ぎになりやすい気がしています。

もちろん、私も一時は想像したように、復興財源に米債を売却して充てる可能性への思惑が、ドル安の背景になった部分もあったようですが、アメリカの当局からは、ご存じの通り、一応その可能性は否定されています。

いずれにしても、短期的には円高が進む可能性は高いですが、その後の円安、特にクロスの上昇には一抹の不安があります。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


エクスポージャー 【Exposure】

2011-03-11 23:00:10 |   -FX実用相場用語

「金融資産のうちリスクに晒されている額」、というのがベタな意味ではあるが、細かく言うと・・・かなり細かいので他の説明に委ねるが、最近のニュースでは、"ポートフォリオ"と同じような使い方が目立つ。

今日のニュースでも、「スペインの格下げで、エクスポージャーが高いイギリス系金融機関の株価が下落…」という記述があったが、こういった事態では、スペイン資産は全体的にエクスポージャーが高くなるので、この金融機関が持つ資産だけに差がつくとは考えにくい。つまり、この英系銀行は、スペイン資産の保有割合が、他の金融機関より高かったため、リスク額が拡大したと考えられる。

以前にもアイルランド危機の時、イギリスのエクスポージャーが高く、ポンドが下落・・・という表現が在り、しっくりこなかったが、要は単純に、近隣国だったためにイギリスがアイルランドに投資している、あるいは債権資産額が、どの他国よりも多かった・・・ということで良いのではないだろうか。

逆にいえば、一般的なニュースでエクスポージャーという場合は、ポートフォリオ(資産分散)と読み変えれば、判りやすいのではないだろうか。


ユーロドル、1.3838の天井を短期的に確認か-浅野のつぶやき

2011-03-11 20:54:20 | ☆相場分析-ユーロドル

こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

余震が続きます。ゆらっとするものを含めれは数十回は有感地震だったと思います。

さて、相場の方も大きな波が打ち寄せています。ソブリンリスクが高かった、いわゆるPIIGS諸国の格付けが次々と引き下げられる中で、ECBの利上げ観測が急速に冷え込み、ロングのスクエア化が進んでいるようです。

前回のブログでは、ユーロ高見通しを変えるには至らず、押し目買いを1.38台前半で構えましたが、流れは不利になってきました。ここから先はそれなりに底堅いとは思いますが、先のロング持値付近に戻すようなら、一旦はスクエアにした方がよさそうです。うまくスクエアになれれば、1.4000手前でショートが生きる展開が想定でき、1.37台割れでは、売り増しあるいは、再度ショートというチャンスが生まれます。

今日はこんな日になってしまったので、またの機会に触れますが、ドルのショートは少し嫌な展開です。こんな日の週末ですから、なるべく身軽が良いでしょう。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


ユーロドル、1.40台はさすがに重かった、ただ…浅野のつぶやき

2011-03-09 17:51:15 | ☆相場分析-ユーロドル

こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

ご無沙汰しています。随分と日が長くなりましたね。午後からあまり良い天気ではなくなりましたが、それでもこの明るさが維持できるようになりました。

さて、ユーロドルが反落しています。ユーロ政策金利上げへの期待が根強い中、原油高騰の勢いを借りて、相当重いとされた1.4000台に乗せ、しかもワンタッチ以上に上値をこなした印象です。
今は1.38台へと反落しているものの、時間が緩やかだけに、スパイク・トップを作ったというほどの、天井感はありません。

下落の要因としては、原油価格の反落から、リスク回避、というより価値の保存を狙ったスイスF買いが一服して調整的な売りが先行したことも、一因とされています。ユーロは依然として中東諸国の地政学リスクを負っているものの、コモディティ価格上昇の前に、ドル売り圧力を受けてきたと考えられます。



先日の売買イメージでは、1.40の重さを背景に売り上がるものでしたが、2月高値を越えてきている以上、基本はユーロ買いを維持しています。3月に入って直ぐの2日連騰で逆張りをイメージしましたが、今その急騰した価格帯を確認にきており、2月高値圏と重なる水準を押しの限界と見たてて、1.3830付近では、リミット買いを仕込むか、1.3800を割るようならそのタイミングで、30pt程度のトレーリングでストップ買いを設定するイメージです。

基準線と21日SMAが重なる1.3730前後を割り込むようなら一旦はストップです。
せっかく月足でも雲の中に入りかけた相場ですが、雲の下限1.3838は今後来年に掛けて水平に推移するため、意識しておきたい水準になりそうです。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


ユーロは織り込まれてパンパン?雇用統計が良くてドル売りとなるか-浅野のつぶやき

2011-03-04 17:02:09 | ☆相場分析-ユーロドル

こんにちは、

ForexTVジャパンの浅野です。
昨日のユーロは凄かったですね。定例記者会見では滅多に明言されない金利政策について、踏み込んだコメントがありました。
今日はアメリカ雇用統計を控え、なかなか次の一歩につなっがっていませんが、こちらがADPどおり良い結果となると、ドル売り圧力が掛かって一層底堅くなる可能性は残っています。

ただ、1.4000はかなり重いことが予想される中で、昨日の踏み上げから何の戻しもありません。適度な調整があって底堅い場合は、追随するのも手ですが、この状態だと、それこそSELL THE FACT という動きも警戒が必要です。

ドル円の上昇はユーロ円の影響だと思いますが、米国指標が良い場合は新たにドル買いというベクトルも加わりそうなことから、どうせユーロを買うなら対円のほうがリスクが少ないような気がしています。

その辺り、今日の閃きFXテクニカルでお送りします。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎


ユーロ急騰、トリシェECB総裁の定例会見を受けた?-浅野のつぶやき

2011-03-03 23:09:52 | ☆相場分析-ユーロドル

こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

さっきまでの50ポイント相場が、急騰しています。テクニカル的な面も強い感じですが、どうやらトリシェさんが、利上げについて次回のECB会合でも必要ならあり得るとの発言など、相変わらず発言だけは強気なようです。

再三申し上げていますが、しなければいけない時は黙ってでも利上げはするでしょうし、ほえれば吠えるほど不自然に見えますが、皆さんはどんな印象でしょうか・・・。
さて相場の方は、さすがに強気な発言が追い風となり、1.3975水準まで一気に飛びました。1.4000前後は相当ヘビーだと考えられ、1.39台後半はイメージどおり、一度はユーロ売りのタイミングを探す必要があると考えています。
1.4000に載せてしまえばストップする覚悟なら、ロス・リミットは限定的で挑戦できそうです。テクニカルはユーロ買いで良いと思う半面で、ファンダメンタルはどうもしっくりきません。今週を1.39台で引けるようであれば、来週はしっかりと腰をすえて上値を狙う展開なのかも知れません。

動画の方ですが、データタブに新しいコンテンツ「Support&Resistance」をリリースしました。まだまだテスト中で、どこまでできるかお試しという感じです。慣れるまでは、結構大変ですね・・・15分はすぐ過ぎてしまい、3回もベースのチャートファイルを変更する羽目になりました。

下にもリンクを貼っておきますので是非どうぞ。
http://bcove.me/4v4pm1xl

ForexTVジャパン
浅野 敏郎