外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

どうしても円安には懐疑的、ファンド勢の最後の勝負で終わらなければ良いのだが・・・

2012-11-27 21:29:15 |    -ドル円

こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

もしかして、今月最初の投稿らしい投稿になってしまいました。
その間、内閣解散と某党首のインフレターゲットに踊らされ、対円相場はこのところ稀に見る動きになりました。
しかし、それ以外はどれも11月は往来相場の色彩が強く、円の独歩安といったところです。

一時、通貨安戦争と言われた時期がありましたが、介入しなければ何でも良いかといえば甚だ疑問です。
どれだけ流動性をジャブジャブにしてもインフレにはならなかった過去10数年があった上で、何を持ってインフレにするのかと考えた場合、ご本人が言っているように金融テクニック(債券買い)で利回りを上げ、金利コスト(いわゆる金利)だけを持ち上げる以外に何を根拠にしているのか、我々国民は改めて厳しい目でチェックする必要がありそうです。

今の状況で金利が上昇して喜ぶのは多額な現金保有者くらいしか考えられず、下手をすれば最も厄介な、単なるコストインフレにしかなりそうにありません。

円安による株価上昇が一部の投資家に歓迎されているようですが、世界的な不景気の中で輸出が増えなければ何の意味もありません。つまり1ドル80円の時に、100ドルの物品を100個売れば10000ドルの売り上げになり、円価では80万円の売り上げですが、1ドル100円になれば、100万円の売り上げになり、企業が潤うというのが歓迎されている根拠です。しかし、80個しか売れなければ売上は80万円のままですし、輸入代金が値上がりする分、企業収益は恐らく80円の時より悪化しているはずです。

そんな状況で個人所得が上がるとも思えない中、コストインフレは容赦なく物価上昇をもたらして生活費が増え、やがて増税や保険料増加の足かせがやってくるとすれば、期待できる金利受益者ですら消費には向かわないでしょう。

ドル円相場の上昇は決してドル高ではないことは、他の対ドルを見れば解ります。その先にはたとえばユーロやポンドを買う動きが想定される訳ですが、その割にはそうした最終的な行き先となる通貨が目立って強含まない(ユーロ位?でも、これはギリシャ期待とも言えそうです)ところを見ると、今のユーロ円やポンド円の上昇も単に、ドル円の上昇だけが要因に見えます。市場に変な期待を持たせてしまった分、そのしっぺ返しは強烈になる可能性があります。個人的にはどうしてもまだ円高リスクをぬぐえない状況です。

浅野

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