例え今、銀行間市場に42の売りが存在していても、需給によっては取引価格が全く異なります。勿論、何も交渉なく42から200本に達成するまで買い続けても良いのですが、買いきった時の買値が幾らで収まるのか解らない場合、顧客は確定できる価格で取引を望むわけです。
このような交渉ができるには、普段から実勢価格を良く監視し、たとえば前編のケースで言えば、45がトライするに値するかどうか判断しなければならず、一般投資家がそれを判断するのは非常に難しいことは解りますね。このように為替で世界的にも唯一のINDEXとなる銀行間取引市場でさえ、いたるところで2重価格、3重価格が存在しており、この点からも為替は相対取引の形態をとっていることがわかります。
いよいよ、初心者の方が手を出しづらい市場に見えてきました。相対取引は未経験者にとっては闇のようにも見えますが、この部分は随分と整備されてきました。また、インターネットの発達で、概ね世界中の為替が幾らぐらいの価格で取引されているのかが把握できる時代です。
本編ではそれでも気をつける点を幾つか申し上げ、現状とスプレッドの関係を探ってゆく予定です。