こんにちは、ForexTVジャパンの浅野です。
先週は殆ど更新できず、また週末に閃きを求めにチャートを隅々まで見渡しましたが、特に目に付いた通貨ペアもありませんでした。
さて、円高対策で注目を集めた日銀臨時会合も、結局は国内金融緩和を追加したにとどまり、プレッシャーが高かった輸出企業にとっては、何のインパクトもない決定がなされました。
期待感に胸を膨らませた相場は、わずかにドル買いへとギャップして今週を寄りつき、その後は月末のショートカバーが先行したかのように、86円台目前まで上昇していましたが、発表を受けて一気に85円台前半へと値を下げ、行って来い相場のまま白けてしまいました。
内需拡大の効果を少しは期待できる内容かもしれませんが、輸出企業の焦点でもある円高は、このオペレーションでは阻止できるはずはないと考えています。つまり、観点と政策の目的がずれている感覚が強く、まだ“風が吹けば桶屋が儲かる”理論のほうが、説得力があるように見えます。
アメリカはこれまで内需も強く、内需の復活が自国経済を強くする立場でした。オバマ大統領は、輸出をスローガンに掲げていますが、アメリカの低金利維持政策と外需に頼る日本の金融政策は、まったく異なるものなのかもしれません。
日本銀行は、自行のWEBサイトでも、紛らわしいと説明している通り(
http://www.boj.or.jp/type/exp/seisaku/expkainyu.htm)、介入の実行機関は日銀ではありますが、権限はあくまで財務省にあり、政府が決めないことには、何も始まらないことを、再確認したいと思います。
このところの円安は、どちらかと言えば、政治の不安定による円売りに見えており、民主党のごたごたは、皮肉にも“円売り介入”として機能しているようです。万が一にも意識的だとすれば、それはそれで民主党は凄い政党だとは思いますが、まだまだグレーな○沢さんが党首になった時点で、政治改革も終了かと危惧していますが、そんな国、日本の通貨はもしかすると、ご希望通り円安になるかもしれませんね。
ForexTVジャパン
浅野 敏郎