混同して使用されるケースが少なくないが、一般的には損失を確定するための行為を指す言葉であり、
1.当初から予定していた損失額に到達したため、いったんはポジションを決済する
2.損失は予定額以内であるが、収益となることなく相場が推移するため、なるべく損失が少ない水準でいったんポジションをあきらめて決済する。
ケースが考えられる。
近年、証拠金取引で自動ロスカットやロスカットルールなどのように、証拠金がポジションの一定の割合以下に到達したとき、それ以上損失を拡大させないように、事業者側が強制的に顧客のポジションを決済してしまう仕組みを、ロスカットというケースがあるようだが、あくまでもプロフィットテイク【Profit taking】の反意語であり、単に損失を確定する行為を指すのが真意である。
注文の方法でストップロスといういい方があり、概ねロスカットと同意語として理解してよいと考えるが、逆指値注文のことをストップオーダーというため、このストップ注文を使って損失を確定する場合を、狭義のストップロスといって区別する場合がある(1のケース)。
一方、指値注文のことをリミットオーダーというので、リミット注文を使って損失を確定することもできる(2のケース)が、リミットロスとはあまり言わないのも事実で、混同して使われやすい原因ともなっている。
既にあるポジションに対して、利益確定は指値、損失確定は逆指値、という解説をするケースをよく見かける。たしかに、こうした使用方法の方が一般的であるが、注文方法はあくまで注文の仕方であり、その目的が利益確定であろうと、損失限定であろうと、問題はない。
注文の方法やその名称の整理は、またいずれ詳細に説明する予定である。