HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

作ること

2006年06月14日 | Weblog
子供の頃から何かを作るのが好きでとにかく部屋はとっ散らかっていた。クレヨン・エンピツ・紙・画用紙・ハサミ・色エンピツ・ボンド・セロファンなどは私にとっては愛すべきものたちだった。おそらくそれは両親の影響だろう。どちらも絵を描いたり何かを作ったりするのが好きな人たちだから。

私は幼稚園時代は東京の下町に住んでいた。前にも何度も書いたけど、私はそんな下町の父の会社の社宅に家族で住んでいた。両親が東京の大学生の時に若くして恋に落ちて結婚したために生活はかなり切り詰めたものだったみたいだ。今は上場会社になっているけど、当時はまだできたばかりの会社に就職した父は給料も安く母の苦労は相当のものだったみたいだ。でも母は器用な人で安い布や毛糸でかわいい服を作ってくれてそれを喜んで着ていたものだ。さらに料理の腕前はかなりのもので安い食材を豪華にしてくれて、家が貧しいなんて感じたことはなかった。もちろんお菓子もほとんど手作りだった。

そんな時お誕生会なるものが流行っていて私もいろいろお呼ばれした。そして自分の誕生日が迫ってきて、家で果たしてやってくれるのかと心配していたらある夜徹夜状態で両親が何かを作っているのを夜中にふと目を覚ました私は見てしまった。

それは白い紙を紙袋に作りあげていく作業だ。A4サイズぐらいの大きさだったと記憶している。ちゃんと持ち手もつけてくれていた。そしてなんと一つ一つ違う絵が描かれていた。ディズニーのキャラクターの絵だ。でもミッキーとかドナルドとかではなく、不思議の国のアリスだったりわんわん物語だったりピーターパンだったりすべてお話の主人公の絵だった。確か8人ぐらい呼んだのでそれプラス私の分を作ってくれていた。色エンピツで描かれていたけど、完璧な模写だった。

誕生日の日にはそこに母の手作りお菓子やら刺繍をほどこしたハンカチとか入っていて、それを来てくれた友達におみやげとして渡してくれた。友達はとっても気に入ってくれていた。

今までそのうれしさだけが心に残っていたけど、ふと最近、両親は私の知らないところでどんな気持ちでこの計画を立ててくれていたんだろうか?と思ったりする。私の事を思って、どうしたらお金が無いながらも素敵なお誕生会にできるかと・・・。

私はそんな両親に心から感謝したい。そして、今だに親不孝な自分が情けない。また、心配をかけることになってしまった・・・

でも、きっとまた大丈夫だ・・・きっと。
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