HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

Parlophoneと「音楽」とファニーバニー

2009年05月24日 | FoZZtone
渡會将士っていう人は一体どんな人物なのか?

私はよくあることだけど音楽に気をとられて
グワァ~っと急スピードでバンドなりアーティストを
好きになる。

あまりにも音楽に気をとられすぎて
とにかく音や歌詞ばかりに集中してそれを作ったり
演奏したりする人たちの個々を詳しく知ることまで
頭がいかなくて、気づくとあれ?この人今何歳だっけ?
とかどこ出身だっけ?とかどういう意味でこのバンド名
ってつけたんだろう?とかメンバーはどうして集まったんだろう?
とか人に質問されて初めて気づいたりする。

細美くんだって、最近ちょっとずつわかってきたことも
あるけれど、そんなに詳しく彼の生い立ちなり、そういうことは
知らない。ラジオとかで彼自身が言う言葉から、なんとなく
パズルのピースのように少しづつ知ってきたそんな感じ。


そんな人なので、渡會さんのことも詳しくは知らないわけで
でも、彼が絵がうまいことはHPやアルバムジャケットから
わかるわけで、彼の独学なのか、そういう学校に行っていたのか
それもわかんない。

彼の「新学期の怪人」を読んでいて、この人って本当に
作家になれるんじゃないかと思う。

その雰囲気はアメリカのニューヨーカーに載るような
ピート・ハミルとかアーウィン ショーとか
あるいはサリンジャーとか

そういう空気感が漂う。

なんかほっとするというか。
でも、町やその場所の香りや
ふつうの人の息づかいとかが
感じられるそんな感じ。

この「新学期の怪人」を読んでいて
渡會さんはイギリスに行ったことがあるのかな?
ってふと思った。彼の想像だとしても
結構リアルな感じもする。

というのも私が実際に行った場所が
いろいろ出てくるから。

町の空気感や
そこの人の感じがすごくうまく
描かれていて
私をふっとタイムトラベルさせてくれる。

ストーンヘッジのところなんかも
なんか懐かしかった。

挿し絵っていうのか
絵がいっぱいあって

それを見るのも楽しい。

携帯で見てるから
もっと大きな画面でみたいな。


そんな彼がこの前インストアライブで

Funny Bunnyを少しやったと彼のブログに書いてあって
それを聴けた人がうらやましかった。

ファニーバニーといえば私のここでの名前だ。
ってもともとピロウズの曲から取ったわけで
しかも大好きな曲で、しかもエルレもカバーしてて


それをフォズの渡會さんがまたまたカバーしたとなると
これはただ事じゃない(って私にとってだけなんだけど)

彼もこの曲が好きなのかな~。

でも、この世に無数にある曲の中からこれを
カバーしたっていうのが凄い奇跡に思える。


そんな彼が生み出して、フォズが育てて世に出した

「音楽」

という音楽。


だんだん夜が明けて、白い朝がだんだん光を放っていくような
そんな導入から、パノラマのように曲が展開して


あ~こんな曲に出会えて私はなんて幸せなんだろう


ってそう本当に感じた。



私はこの曲が出る前に

あるとき音楽の師匠に

「私は音楽が無かったら今ここにいないと思う。音楽がないと生きてないと思う。」

って言ったら

「そこまで思うのは、ほんとうに音楽が好きなんだろうな。僕もそこまでじゃないもの」

って。



そうなんだ。そこまでなんだ。私にとって音楽って。


ずっと苦しいときはしがみついてきた。
幸せなときはいっしょにそばにいてくれた。
それこそ、自分が自分であるためには音楽が絶対必要なんだ。


そんな気持ちが代弁されたかのような気がした。
この「音楽」を聴いて。

渡會さんもおそらく、私の感覚に近い何かを持っているのかなと
勝手に思うわけだけど、それぐらい「音楽」は大事なんだ。


この「音楽」という曲の最初の方の歌詞を見てると
ずっと前にみた「小さな恋のメロディ」というイギリスの映画の
冒頭シーンを思い出す。早朝のマーチングバンド。

実際イギリスではそういうシーンはよく見かける。


きっと彼の音楽のルーツはイギリスにあるんだろうな。


今回のCDに使われたparlophoneのロゴ。
このCDを開けてぱっとみたとき

「あ~ビートルズ」って思ったもの。

THE BEATLESってある場所には
FoZZtoneってあって

たとえば
ABBEY ROADってあるところには
音楽って印字されている。

すべて同じスタイルで。


ここでその思い入れが強烈に伝わってくる。


「音楽」


泣けてくるほど大好きだ。


PVも何度も見たけど、そこにはいろんな時代
の香りが漂う。

特に70年代あたりのおそらくメンバーが
リスペクトするアーティストの格好を彼らがして
演奏をしている。

クイーンに見えたり、モット・ザ・フープルに見えたり
マーク・ボランに見えたり、


古い時代のすばらしい音楽があって今の音楽がある。
そんな思いが伝わってくる。


このCDのカップリング曲は心に静かに
でも、まっすぐに入り込んでくる名曲だ。

「ブランケット」


私は英語の単語の中でblanketって言葉が好きだ。

一般的には毛布のことだけど、
この言葉の元は「小さな白いもの」あるいは「小さな空白」って
いうらしい。

どこからそれが毛布になったのか。

このブランケットという意味には他に「心をすっかり覆うもの」という
意味もあって、そんな意味がぴったりの曲だなって思った。


だれにも心の中にまっしろな場所があって
そこで大事なものをしまっている。

絶対に汚されないように


きっと渡會さんのその白い場所には
音楽があるんだろうな。



子どもの頃、それは確か少女マンガだったけれど
男の子と女の子が一枚の毛布にくるまって寒さを
しのいでいる絵があった。

それを見て、すごくあったかいものを感じた。

そして将来自分が恋するならそんなことができる人が
いいなってまだ小学生だったけれども思った。


今、そういう人と出会ったかどうかは
ご想像におまかせするけれども

一方で小さな子を毛布で包んで抱っこするときって
ほんとうに幸せな気持ちになるよね。


スヌーピーシリーズに出てくるライナスはいつも
毛布を離さない。

私も赤ちゃんのとき毛布をいつも離さないベイビー
だったらしい。


今は大人はみんなきっとどこかでブランケットを待っている。


この曲を聴いていると
どこかビリージョエルを思い出した。



日本にもこんな風に正面から良質の音楽を
堂々とやってくれるミュージシャンが出てきたんだ。

って改めて感じた。


聴いてない人はぜひ聴いてほしい。




























コメント (2)
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